【思春期オーバードライブ?】
ご覧頂き、ありがとうございます♪
今回も前回に引き続き、日常回をお送りします。
楽しんでいただけたら幸いです(^^)
コメディ要素が強いお話は、タイトルに【?】が付いております。どうか最後まで読んで頂きたく思います(^^)
ちゅんちゅんちゅん。
……んん、朝か。
スズメの鳴き声で目を覚ました俺は、布団の中で大きく伸びをした。
決して新しくはない、しかし天然い草製の畳の上に敷かれた布団。襖で区切られたこの部屋は、本来なら仏間というのが正確な使い方だと思う。味のある土壁と、杉の天井板がなんとも心に染みる。
夏の朝日を浴びる障子の向こうには縁側があり、小さくはあるが庭もある。純和風というには烏滸がましいが、それでも日本人の俺には十分過ぎるほどの癒しを与えてくれる新居だ。
朝日に照らされる障子が眩しくて、俺は寝返りを打つ。
少し冷えた身体を温めるためにタオルケットを肩まで被り、惰眠をむさぼる。
ちゅんちゅんちゅん。
いやぁ、スズメが鳴いてる。
俺と佐倉、そしてルゴール人のシュヴァリエ。
なんの間違いか、この三人での共同生活が始まってしまった。
あの後すぐに佐倉はバイクで家に帰り、パンパンに膨れ上がったスポーツバッグを肩にかけてやってきた。
そして仏間……俺の部屋の隣部屋に陣取り、ここをキャンプ地とする! と高らかに宣言した。
どうして隣の部屋なのか聞いたら、
「だ、だって、この方が有馬くんを守れるでしょ?」
との事だった。なるほど確かにそうだな。
けど赤面して両人差し指をツンツンして、唇を尖らせてたな。すごく言いにくそうだったのは何でだろう。
一方シュヴァリエ。
佐倉が荷物をまとめるために一時帰宅している間に、俺とシュヴァリエは再び買い出しに出かけていた。
俺が買って来ていた食料品は当然一人分。それに味気ないレトルトの物ばかりだ。
調理器具などももちろん調達しなきゃいけないんだけど、何よりシュヴァリエの服装。
身体の所々に拘束用の金具が取り付けられた拘束服姿で日常生活を送らせるわけにはいかないので、不動産屋さんよろしく半分シャッターの下りたファッションセンターなるお店に行った。
ケモミミもふもふのシュヴァリエだけど、頭の耳と尻尾さえ隠せれば俺たち人間の外見となんら変わりない。
金髪翠眼で、更には見上げるほどの高身長のシュヴァリエはどうしても目立ってしまう。
けれど耳は帽子で、尻尾は服の中に突っ込んでしまえば少なくともルゴール人だとは気付かれない。
トウヤ市には日本人風の人種が多いが、シュヴァリエのような白人風の人種もちらほらいる。だから耳と尻尾さえ隠せば、不自然ではないわけだ。
拘束服のみで家にやってきたシュヴァリエに、そのファッションセンターなる服屋さんで何着かの服を買ってやった。
帝国の服屋が物珍しいのか、シュヴァリエは少女のようにエメラルドの瞳を輝かせていたのが印象的だった。
……それと下着もついでに。
流石に一緒に選ぶ訳にはいかないので、選ぶ時は離れていたぞ! その辺、俺は紳士なのだ。十七歳の少年全員が性欲に塗れていると思ったら大間違いなのだ。
下着を選び終え、好みの物を何着かを入れた買い物カゴをシュヴァリエが俺に渡す。
何故かって? 下着を選んだら俺に渡すように言ってあったからだ。
理由?
買い物するのに値段を見ずに買う程、潤沢な給料を貰っちゃいないのでね!
値段を確かめる為に中を改める。値段を確かめる為に。
取り急ぎ給料が出たとは言え、服屋の支払いで足りなかったら大変だ。うん。なるほど、カラフルな柄物は好みじゃないんだな。色味は白、黒、赤、薄緑。うんうん。ツボをしっかり押さえているな。うんうん。で、値段は……。値札をしっかり確認しなきゃな。どれどれ。
Gの65、Gの65、Gの65……。
……よし、問題無し。(鼻血)
下着、じゃない。服を買い終えた俺たちはそのあと帰宅。
その頃佐倉がちょうど戻ってきた。
買い物袋を両手に持った俺たちを見た佐倉に「どうして二人きりで出かけちゃうの!?」とえらい剣幕で怒られた。
いや、二人きりなのは家にいても外にいても変わりないじゃないか。何がいけなかったのかな……。
その後は佐倉とシュヴァリエとの小競り合いは、まぁあったにしろ比較的平和に床に着いたというわけだ。
今日は午後から整備班との会議があるから、それまではフリー。午前中に二人の寝具を買いに行かなきゃな。
佐倉は持参した、シュヴァリエは俺の寝袋でそれぞれ寝てたみたいだし。いつまでも女の子に寝袋で寝かせる訳にはいかないしなぁ。
もちろん俺も寝袋でいいとは言った。けど、佐倉が野営などに慣れていない俺に布団を譲ってくれたわけだ。
佐倉の気遣いが嬉しい。
……けど眠い。俺は時計を確認する。って、まだ午前六時半。起きる時間じゃないと判断した俺は再び目を瞑る。
しばらくして、眠りに落ちるか……という所で襖の向こうから声が聞こえる。その声にふと現実に引き戻される。
「ちょっと待ちなさい、シュヴァリエ。まだ有馬くんは寝てるよ。こんな朝早くに何のよう?」
「あら、おはようございます佐倉さん。別に私はご主人様を起こそうとしただけですわ」
「だったらノックくらいしなさいよ」
……ん、なんだ。部屋の外が騒がしい?
声の主は言わずもがな佐倉とシュヴァリエだろう。
二人とも早朝という事もあり、声のトーンこそ落としているが、壁は薄い。というか、襖で区切られてるだけだから声がツーツーなんだよな。
どうやら俺の部屋の警備をしてくれていたらしい佐倉に、シュヴァリエが見つかった……みたいな感じなのかな。
「それにどうして下着姿なの」
「はい? 私は眠る時はいつも下着ですわよ」
「……お腹冷えるよ。それに外から丸見えだよ?」
「ふふっ、私、見られて困るような体型はしておりませんので」
「……くっ、何故にしたり顔!? おっぱいが大きいからって調子に乗って……!」
し、下着姿?
佐倉のその言葉に俺の頭が睡眠を拒否し、一気に覚醒する。昨日買ったあの下着を着たシュヴァリエの姿を想像してしまった。
「とにかくそんな格好でウロウロしてないで。ほらほら、部屋に戻った」
恐らく手を振って、しっしと追い払っているのだろう。佐倉は生真面目にそう言ったが、シュヴァリエが少しだけ含みのある言い方で返す。
「あぁ、仕方ありませんわね。夏とはいえ、朝方にはこの冷え込み。ご主人様のお布団を直して差し上げようと思ったのですが、佐倉さんがそう仰るなら仕方がありませんわね」
「……え、ちょ……」
「ご主人様はこの世界に来て間もないと聞きました。気候の変化で風邪をお召しになられたら一大事。せめてお布団をと思ったのですが。……そのついでにご主人様の寝顔を拝見してもバチは当たりませんわよね」
「……ね、寝顔……?」
「ものは相談です。確かに私だけ抜け駆けしようとしたのは謝りますわ。ですからここは一時休戦し、一緒に夜這い……じゃない。お布団を直しに行きませんか?」
「い、一緒に?」
「そうです。どうせ私だけがご主人様の寝顔を拝見するのが気に入らないのでしょう? かと言って自分も興味がある。違いますか?」
「う……」
シュヴァリエのその言葉に何故か何も言い返さない佐倉。俺の寝顔なんか見て何が楽しいってんだよ。
「体裁が保てないというのでしたら、そうですね……私の監視で一緒に入室しただけ。という事にして頂いて構いません。止めたのですが、私がどうしてもと言ったと。それならどうです?」
「う、そ、それなら……」
「私は本来の目的を達成でき、貴女は体裁を保ちつつもしっかりとご主人様の寝顔を……いえ、『かわいい』寝顔を拝見できるという訳です。ふふっ、これぞウィンウィンというものですわ」
「か、かわいい寝顔っ!」
「しっ、声が大きいですわ」
じゃあ行きますよと言って音を立てないように気をつけながら襖を開けたシュヴァリエは、既に身体を起こし、そちらに待つように視線を向けていた半目の俺と目が合う。
「…………」
気不味そうに軽く会釈し、静かに襖を閉めたのだった。
お読みいただき、ありがとうございました。
少しでも『面白い!』『続きが読みたい!』と思っていただけましたら、【ブクマ】【評価】を頂けると嬉しいです♪
続きは近日中に投稿予定ですので、楽しみにして頂けるとありがたいです。
楽しんで頂けましたでしょうか(^^)
また数話、日常回をお届けして、次のお話に続けていこうと思っています。
ご意見、ご感想をいただき、ありがとうございます♪
この場をお借りしてお礼申し上げます。
大変励みになっております。
今後とも、パトリオット・アビリティと悠木をよろしくお願いします。
2021.10.12追記
Twitterにて『シュヴァリエのブラサイズがリアル過ぎるので、どれくらいのおっぱいなのか教えて!?』
というご要望がありましたので、解説いたします(^^)
Gの65というデータがありますが、まずGというのは言わずもがな、Gカップの事。
そもそもGカップというのは、アンダーバストから約+25cm程度です。
続いて65というのは、アンダーバストのサイズです。
つまりGの65というのは、アンダーバスト65cm+25cm。
マリオンは90cmのわがままバディという事になります。
一応マリオンの身長は185cmくらいのつもりなので、モデル並みのプロポーションとグラビアアイドルの良いところだけを抽出したようなスタイルの良さです。
頑張れ、佐倉!




