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風と共に現れて涙と共に駆ける夏
海を溶かして空に散りばめて
雷雲急いて濡れそぼり
虹の橋を潜り抜けて行く
シューズの紐は結んだかい
君の汗ばんだ背中を
風が叩いたら始まりだ
感覚が心を置いて行く様に
時を超える速度が、ほら
両脚に宿り燃え盛る
夏の言葉は夏に似合う
君の笑顔もそうだろう夏に合う
蝉がとても速い音律で
君の心を捲し立てる
逸る気持ちに口焦り
秋の言葉を口ずさみそうな
そんな君の口を塞いだ
僕の口で塞いだ君の口
春の想いが実らず腐り
君の未来を曇らせる
でも目を閉じてはいけないよ
全てが輝く様な夏だから
汗も涙も拭う暇無く
駆け走れ一度だけの夏