とある冒険者のお話
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昔々あるところに1人の少年がおりました。
少年は裕福でも貧乏でもなく、無一文の孤児で畑から野菜を盗んではそれを食料として毎日を生きるのがやっとでしが。
心優しい老婆に拾われ事で、彼は見違えるほど変わっていったのです。
彼が12、3歳になった頃。彼の育ての老婆が死んでしまった事で、彼はお金を稼ぐため冒険者になろうと決め単身ギルドのある街へと旅に出て彼はめでたく冒険者になることができたのです。
これから自分は高ランカーの冒険者になって婆ちゃんの分まで生きるんだ!!と少年は行き込んでいましたが幸せな時間は続きませんでした。
冒険者となって3年が過ぎ少年から青年に変わった頃、他の同年代の冒険者は着々とランクを上げるなか、青年は未だDランクどまりの冒険者だったのです。
同年代の冒険者と自分の圧倒的な差。その事をネタにして笑う古株の冒険者達。
全てが嫌になった青年は全員を見返してやると迷宮と呼ばれる魔物の蔓延る巣に命がけの修行をする事にした青年は1年・2年経っても帰って来ず冒険者間では死んだのでは?ともっぱらの噂になっていた頃、青年は戻ってきました。
彼の身につけていた防具類は元の形状が分からないほどボロボロになり、着ていた服は彼の血かはたまた返り血分からないほど真っ赤に染まり体には無数の切り傷、刺し傷、火傷の跡など彼がどれだけの死闘をしてきたのか容易に想像ができないほどでした。
それ以来青年は『鮮血の剣士』など様々な呼び名で呼ばれ数々の伝説を残し彼が24の歳になった時。
彼は遂に目指していた最強の称号Sランク冒険者となることができたのである。
しかし神というものは残酷なもので彼に第二の悲劇を生み出してしまう。
数々の高難易度クエストをクリアし名実ともに大陸全土で名が広がり始めたとあるクエストがギルドへと届いた。
それは何気ない遭難した村人を救出して欲しいと言う低ランクの冒険者でもできるクエストだったが、その時は彼に触発された他のSランク冒険者が高難度のクエストを事実上の独占状態になっていたことから、仕方なく受けることにした彼はそれが自分の運命を変えることになってしまう。
雨が降り出しどこか薄暗い天候。村は異様な静けさが広がり人が1人も外に出ていないと言う異様な光景に眉をひそめると突如出現した真っ黒な龍が地面を揺るがすほどの咆哮を上げその地へと降り立った。
光をも吸い込まれそうな黒々とした鱗、その頭に生えた角は禍々しさを放ち異様という他言葉が浮かばない。
息を飲む彼はその龍が数多くのお伽話や神話に出てくる『黒龍』だと確信し戦闘体勢をとり、禍々しいオーラを放つ黒龍へ戦いを挑んだ。
その土地の地形を変えるほどの死闘を繰り広げた彼は致命傷を負いながらも、なんとか黒龍を討伐し意識を失う。
目覚めた彼に降り起こった代償は脳のダメージによる右手神経の崩壊。剣士の命ともいえるべき利き手の握力を失い彼は嘆き悲しみ冒険者をやめる。
このお話はこれからの彼のお話である。
次回フェンリルと馬と元冒険者
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