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M2 Browning,50 Caliber Machine Gun

対ゾンビ戦の切り札としてのM72 LAW対戦車ロケット弾は、いささかか火力不足である。

集団に対してまったく効果が得られず、殺傷能力も低い。

頭を確実に狙うためにはやはり高精度の銃器、もしくは弾幕をはるタイプの武器が望ましい。


何でも落ちているものを拾ってくる目的で銃を盗みに行った前回とは違い、今回の遠征では目的に適った武器の捜索を行う。

捜索範囲を広げるため、四人を動員しての大捜索だ。

最低でも連射可能な散弾銃、再優先して探すのはブローニングM2重機関銃という計画で、僕、田中、中島、眞鍋の四人はハンヴィーに乗り込んだ。


目指すは例の基地、おそらくはこれが最後の捜索であるため、気合を入れての出発だった。

なぜ最後かというと、もはや基地には目立った収穫が望めないからである。

今回の捜索では武器弾薬の類を根こそぎ奪ってくるつもりだった。


故障に備えてのライフル数挺と、先に挙げた対ゾンビで効果を発揮しそうな武器、それから大量の銃弾。

基地は立川市の中でも西に位置しているので、翅型ゾンビや歩行ゾンビが大量にいる。

ハンヴィーを走らせればたちまち音を聞きつけたゾンビに囲まれるだろう。


だからこそ、これで最後の遠征にする予定だった。

最もゾンビの活動が鈍る午後二時に出発する。

猛スピードで基地まで向かう電撃戦である。


案の定、基地周辺にはゾンビの大群がいた。

中島が銃座にあがって射撃を開始、ハンヴィーは停まることなく強行突破して、内部へと侵入する。

既に勝手がわかっているので手際がいい。


降りるとゾンビが後方からノロノロ追ってくるのが見えた。

中島と田中を捜索に当たらせ、僕と眞鍋が残る。

車を守るようにして陣取り、寝転がってM24で1体1体確実に倒していく。


落ち着いて狙えば取るに足らない相手だ。

まだ敵との間にはまだ十分な距離がある。


大方片付けたところで、射撃を眞鍋一人にまかせて、中島と田中の捜索隊に加わる。

迅速に事を運ぶのが今回の計画だからだ。

眞鍋には小型無線機トランシーバーを持たせてあるので、いざというときには連絡できるようにしてある。


「どうだ、見つかったか?」

地下におりて、状況を尋ねると

「ンもう最悪よ。重いし暗いし恐いし! 最悪! 田中っちはどれを持っていけばいいか分からないって言うしィ」


「バカタレ! これ持って積み込め! お前はこれだ!」

ホイホイ手渡していく。

脳みそはアレだが体力がある若い二人だ。

指示を受けるとテキパキとブツを運んでいく。


今回持っていく武器は


・ダネルMGL 9挺

・M203 5挺

・M249軽機関銃 8挺

・ブローニングM2重機関銃 4挺

・FN SCAR 13挺

・M24 6挺

・5.56x45mm NATO弾 22000発

・7.62x51mm NATO弾 15000発

・12.7x99mm NATO弾 19600発

・40x46mm高性能炸薬弾 500個

・40x46mm M576 40mm散弾 200個

・40x46mm M433 多目的弾 160個


それから眞鍋を連れてきたのには訳があった。

彼は最近まで運転免許証を持っていないと言い張っていたのだが

好きな車の話になったときに、やけに詳しく話すので問いただすと

運転したくないので黙っていたと白状した。


ハンヴィーに乗り込むが、すぐには帰らない。

ハンヴィーを見つけた場所で、別の車をかっぱらうのだ。

そっちは眞鍋に運転させ、分乗して帰途につく。


その車、クーガーHE装甲車は依然として停まったままだった。

この一帯で自由に動けるのは僕たちしかいないはずなので当たり前だが、停まったままになっているのを見た時には安心した。


荷物が全部乗りきらないかな? と思ったが、二台に分けて乗せるとギリギリ、本当にギリギリ乗り切った。


僕は眞鍋が運転する装甲車に乗って、出発する。

田中の先導で基地を後にする。

装甲車が二台連なって走行する様は、さながらブラックホーク・ダウン。

いや、アメリカン・スナイパー。

いや、ハート・ロッカー。

いや、グリーン・ゾーンである。

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