第7話
あれから深夜まで能力の指南書から料理本まで様々な書を読み漁ったが、ひとつ有意義な事が三つ判明した。
その内容とは“魔術の効果や規模は魔術使用者の魔力指数によって左右される”“魔術には属性が存在する”という内容。
そして“魔力指数は魔術使用者が魔術を使うと指数も高くなる”という内容だ。
しかしもちろん日常生活レベルで毎日多少使ったからといってそう簡単に魔力指数は上がらず、大量に魔力を消費しなければならない。
大量に魔力を消費する場といえば、主に戦闘等が予想される。
ちなみに魔力指数とはその名の通り魔力の量を数値化したものである。
魔力指数は1~1000まであり、それによってランク付けが行われており、ランクは次の通りだ。
・超級魔術師 600~800
・上級魔術師 400~600
・中級魔術師 200~400
・初級魔術師 100~200
・魔術適合者 20~100
・魔術不適合者 1~20
この様に明確なランク付けが行われている。
何故魔力指数の限界は1000までなのに対して800以上にランクが無いのかと言うと、ここ数百年は現れていないかららしい。
魔力指数が上がるかどうかは魔力使用量の他に個人の限界や才能などもあり、簡単に言うと上級魔術師で天才、超級魔術師で世界のスター、といったところだ。
魔力指数の計測方法は魔力計という握力を試す機械のような物を握ると勝手に計測してくれるのだが、何故こんなところだけハイテク?なのかは不明だ。
ちなみにリリの家にもあった為俺も計測してみたが、魔力指数112という微妙な結果に終わってしまった……
なるほど、どおりでMG34なんかの大型銃は作り出せない訳だ。
しかし逆に言えば魔力指数を向上させる事により戦車や艦艇などの大物も大量生産できる可能性が生まれるという事だ。
そして魔力には属性というものがある。
属性は以下の通りに別れており、具体的な能力の例も載せておく。
水属性……空気中の水分を凝縮して水流を作り出す能力、物質を凍らせたりする能力
火属性……火を作り出す能力、物質を内外から加熱させる能力
地属性……土石を自由に操れる能力、植物を自由に操れる能力
無属性……物質や生物を造り出す能力、念力により物質を操る能力
属性はこの様になっている。
能力の具体例はあくまでも参考程度で、その他珍しい能力も多々あるようだ。
そして属性は生まれた時より持っており、同属性の複数の能力を持っている事はよくあるらしいが、複数の属性を持つ者は稀らしい。
ちなみに無属性は滅多にいないらしく、無属性魔術持ちの俺としてはちょっと優越感を感じてしまう。




