時を駆けない六話
どうも
先日登場した春田秀光です
みんなは秀光と呼んでいます
そんな私は今こんな状況です。
「・・・・・・・」
「・・・・・・・」
対峙する少年と少女
頬を赤く染める少女に対し
眼鏡を掛けた冷めた眼の少年はこう思った
「(・・・どうしてこうなった)」
数分前・・・
「・・・暇だな」
友人二人がバイトでいない秀光は
柄にも無く夕日昇る川原で
昼寝をしていた
「(寝れる訳でもないのに川原で寝そべってさ、全く、チクチクして寝れたモンじゃねぇよマジで)」
体育座りになってそう考えていると・・・
一人の少女、容姿はぱっとしないが黒髪の美人
そんな少女が秀光の後ろに座る
流れる沈黙・・・
それは、騒ぐの大好きな少年にとって苦痛であった
「(・・・気まずい!)」
どうにかして場をなんとかしたい
むしろ、もう用もねぇし帰りてぇ!
など思い、立ち上がろうとした瞬間・・・
「・・・嫌な風、まるで、私達に不幸を運ぶみたい」
何を言っているんだこの女はァ!
なんだその、若い女子が作りそうな小説の台詞は!
くそう、この状況で帰るのは余りにも辛い
何より、こんな台詞を吐いているという事はだ・・・
何か俺に期待をしている?
「(どうしろってんだオイ!俺そんな気の効いた事言えねぇよ)」
眼を少しずらし、少女へと眼を向ける
「・・・・(きょろきょろ)」
分かりやすいほどの挙動不審になってるぅぅぅぅぅ!
なんだよホントに、ホントになんだよ
やべぇ・・・これは逃げられない
しかーし
俺もエンターテイナーだ
今宵はこの淡い思いの少女に一つの余興を提供したい
ここで逃げるのは男として、何より・・・
快楽主義の俺の恥!
「だが、それも人生さ」
いや・・・なんだこれ・・・なんだろう
死にたい・・・いや・・・別に恥ずかしいとか赤面とかじゃなく
なんか・・・こう・・・うん・・・死にたい
自分の発言に後悔し、少女の方へ振り返る
「・・・・・・・(ぎゅー)」
いやぁ、むしろオッケーらしいわ!
だってさ、めっさ喜んでるもん
なんかさ、あの喜び方ってないもん
凄い手応えある、みたいな顔で胸のネクタイ握り締めてるもん!
「・・・馬鹿な人」
もうやめてぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!
これ以上俺に何をさせたいんだ!
俺に何の恨みがあるってんだ!
「馬鹿だからさ、過ちは、馬鹿にしか犯せない」
もうなんだか・・・死にてぇぇぇぇぇぇぇ!!!
あぁ、めっさ喜んでる
俺さ、人生を生きてきてあんな嬉しそうな顔見たこと無いわ!
などと考えていると・・・
「・・・秀光」
そこには、救世主がいた
「(秋吉!お前なのか!頼む、この空気を切り裂いてくれ!)」
「お前達に幸あらん事を・・・」
なんで今日に限ってノリいいんだお前はぁ!
お前いつからそんな子になっちまったんだ!
お母さんはそんな子に育てた覚えは無い!
「行こう、俺たちの手で全てを終わらせる為に」
自分で言っといて言うのもなんだが・・・
もう好きにしてくれぇぇぇ!
そう絶望していると・・・
「・・・秀光」
君は、第二の親友国久くん!
「さっき、そこの店でポテト全サイズ150円のフェアやってたから行こうぜ」
空気読めよぉぉぉぉぉぉ!!!!!
「ふん!」
「何で!?」
すると、少女は国久に思い切り蹴りをかましていた
「(・・・家帰ったら課題しよ)」
終わるよ?いいね?
答えは聞いてナイツ!




