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はしたない四十三話ですが、何か・・・

スーパー2525・・・

午後7:50

スーパーの近くで止まる一台の金色のリムジン

純金に輝く車、開かれる車のドア

開かれたドアから現れる一人の男・・・

金色のスーツ

金色のブーツ

金色のネクタイ

金色の手袋

全てが金色のその男(見えない部分は安い、例えば靴下は十足500円)は

スーパーを見てニヤリと笑い、大口を開けて笑い出す

「ふぅ~あっはっはっはっはっはっはっは!!!」


冴えない・・・実に冴えないスーパーだ!

この俺様、金銀銅介(きんぎん どうすけ)の目には

庶民の所有物、及びの全ての創設物は冴えなく見える

恵まれた環境で優雅に育った俺様には、こんな場所は芋臭くて仕方ない

「銅介様、ごゆっくりお楽しみください」

「うむ、少し休憩でもするがいい。何なら一緒に行くか?」

「いえ、私は遠慮しておきます」

「ふむ、まあいい」

タクシーを車に待機させ、俺様はこのしょぼくれた店に進む

ふっふっふっふ、金銀財閥の御曹司が店に来るんだ

店の人間はさぞ驚くだろう くっくっくっくっく


スライド式の透明なドアが開き左右に開き

軽い入店時の音が流れる

銅介は店に入ってしばらく店の中を周っていた


「(ふむ、やはり庶民の来る場所。俺様の舌に合うような食べ物などは無いな)」

焼き飯パンだと?意味が分からん・・・

菓子パン・惣菜パンのコーナーで見つけたパンに目をつける


「(・・・なんだこのパンは、炒めた飯をロールパンに挟んで食らうとは、庶民の貧乏な舌は理解出来ないな)」

結局何もせずパンを元の位置に戻すと、銅介は背後に居たパーカーを着た男の雰囲気に違和感を覚える


「(・・・なにやら殺気じみた何かを感じるな。スーパーとはわざわざ殺気を放って周らなければいけない程に殺伐としているのか?)」

しかも、感じ取った違和感がどんどん濃くなっていく


「(なんなのだ・・・まさか!俺様を狙って動く者の仕業か!?おのれ・・・卑怯な)」

こそこそせず男らしく襲ってくる・・・という訳でも無いな・・・

まあ、いきなり襲うというも無さそうだ。というより、さっきから俺様全然視界に入ってなくね?

みんな俺の事ガン無視じゃね?何これ、学校のイジメくらい無視されてんだけど

いや、店の中で特定の人間を凝視するっていうのも無いけど

俺様さ、自分で言うのもなんだけど、こんな目立つ格好して注目されないの初めてだよ

お偉いさんのパーティーに行ったら必ず注目されるのに


「・・・やはり庶民にはこの服の良さが分からないのか」

俺様はそういう解釈で終わらせる事にした

なんか、そうでもしないと気が気でなくなる・・・そういう気がする


少し時間が経つと、あちこちに若い層の人間が集まる

なんだ・・・何か催し物でもあるのか・・・

新商品の歯ブラシを手に取りながら見ていると・・・

「・・・お!なんだあの弁当は!」

俺様の目に入った一つの弁当

弁当コーナーに歩み寄り、気になったその弁当を手に持つ

その時だった。

何やら感じる不気味な気配、俺様はその気配に背筋がゾクっと震える

「・・・まあいい、『本格フカヒレチャーハン』か、ふふん、本物フカヒレを毎日のように食べている俺様が見極めてやろう・・・」

弁当を持って、その場から立ち去ろうとした・・・瞬間


「「「こんの豚野郎がああああああ!!!」」」

突然に響く大勢の怒号、俺様はその場に立ち尽くした

急に襲い掛かる先程の若者達・・・

理解出来ない!何故こうなった!


※説明しよう

スーパー2525の弁当争奪戦、暗黙の了解として『半額前の弁当を買う者は誇り無き豚と同時とみなす』というのがある


「「「恥を知れぇ!」」」

「一体何がどうなっておるのだぁ!」

襲い掛かる若者達、意味も解らず襲ってくる連中に

俺様はひたすら逃げまくった


それから数分後・・・

店内で追われまくる銅介

弁当を持ってレジへ向かう先に一人の天然パーマが姿を現す

「・・・それは俺の夕飯だ。置いてって貰おうかあああああああああ!!!」

恐ろしいまでに歪んだ怒り顔、正直おしっこ漏らしそう

でも、何故だろう・・・

普通、ここで弁当を渡して逃げれば良いのだが・・・

・・・俺様の魂が・・・(ささや)いている


意識の中・・・

そこに居たのは、黒髪長髪の謎の人物

傘を杖のように地面に着け、漆黒のドレスを纏った、白い肌の少女

少女は俺にこう・・・言った

「・・・もっと先へ・・・加速したくはないか?」


「したいですぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!」

突っ込む俺様

こんな気持ちは初めてだ

生まれてから19年・・・

こんなに必死になった事は無かった

そうだ、これが・・・自由

これが、フリーダム・・・

「死に曝せええええええええええええ!!!」

「この世界は・・・無限だあああああああ!」


「・・・翔さん、誰ですかコレ」

「半額になってない弁当を買おうとした不届き者だ」

「でも、この人、凄く良い顔してますよ」

「ほっとけほっとけ、俺は家に帰って早くこの弁当が食べたいんだ」

そして、藍の視線から

顔を集中的に殴り、脚部を執拗に蹴られ、最後に鼻の穴に指を突っ込んで

そのまま背負い投げの要領で投げ飛ばされた・・・銅介が消える

「・・・い・・・痛い」








オチなんて期待してんじゃないよおおおおおお!!!

終わるよおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!

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