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アプリ『異世界ポイント』で楽しいポイント生活 ~溜めたポイントは現実でお金や様々な特典に交換出来ます~  作者: よっしゃあっ!
第三章

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86.上位職が解放されたよ! やったね!


 勝利を告げる銅鑼の音。

 客席から喝さいが沸きあがる。

 雷蔵たちに手を振りながら、俺はその場に腰を下ろした。

 大きく息を吐くと、一気に緊張の糸が解け、疲れが押し寄せてくる。


「キツかった……今回はマジでキツかった」


 頭も体も限界まで行使した。

 そうしないと勝てなかったとはいえ、よく持ったもんだ。


(……黒い空間に戻らないってことはまだ何かイベントがあるのか)


 そのまま待っていると、再び呪い人形たちが現れる。

 

『――見事ダッタワ。マサカ、本当ニ一回デ突破スルナンテ……』

「ギリギリだったけどな」


 もう一回やれと言われても絶対に無理だ。

 二度とやりたくない。


『コレデ貴方ガ正式ナ主ニナル。我ラ一同、忠誠ヲ捧ゲマス』

「……ォォオウ」

「ワォン♪」

『■■■■……』


「ああ、これからよろしくな」


 俺が頷くと、目の前に『魔女の心臓』が出現した。

 淡い紫色の光を放っていたソレは、大きく光り輝くと、色合いと形が変化する。

 光が収まると、青白い雫のような形状の宝石へと変化していた。


・霊刻の月長石

 魔女の心臓の真の姿。眷属である4体の魔物を強化し、成長させることが出来る。

 呼び出せるのは各ステージ一回のみ

 終末の扉を開くのに必要なアイテムの一つ。


 魔女の心臓の真の姿、ね。

 月長石ってムーンストーンのことだっけ?

 確か幸運のシンボルみたいな宝石だったか。

 アイテム名は変わったが、後半の説明文はほぼ魔女の心臓の時のままだ。

 

『コレデ試練ハ終ワリ。ジャア、マタネ』


 呪い人形たちが、宝石に吸い込まれるように消えていった。

 同時に体を白い光が包み込む。

 これでイベントは終わりって事か。




 白い光が収まると、俺は黒い空間に居た。

 どうやら待機室からスタートしても、戻ってくるのはこっちの空間らしい。

 アナウンスを確認してから、向こうに行くか。


『おめでとうございます。メインストーリー5 EX『真の主へと至る試練』をクリアしました』


『活動実績を算出……完了』


『実績 短刀系武器の熟練度が七等級に到達するを達成』


『実績 銃系武器の熟練度が九等級に到達するを達成』


『実績 嘆きの亡霊を第二段階へ移行させないを達成』


『実績 嘆きの骸骨騎士を第二段階へ移行させないを達成』


『実績 嘆きの屍狼を第二段階へ移行させないを達成』


『実績 嘆きの呪い人形を第二段階へ移行させないを達成』


『実績 4回以内にクリアするを達成』


『実績 3回以内にクリアするを達成』


『実績 2回以内にクリアするを達成』


『実績 初回でクリアするを達成』


『初回クリア達成に伴い称号を進呈』


『実績 EXステージの5連続クリアを達成』


『EXステージの5連続達成に伴い称号を進呈』


『称号 嘆きの解放者 を獲得しました』

『称号 艱難辛苦を超えし者 を獲得しました』


『実績 称号を獲得するを達成』


『実績 称号を二つ獲得するを達成』


『成功報酬 ポイント+500、茨蛇姫の鞭、40,000イェンを獲得しました』


『追加報酬 ポイント+4,000、終末の楽譜D、双生の宝珠を獲得しました』


『経験値を獲得しました』

『LVが28から30へ上がりました』

『LVボーナス ポイント+20を獲得しました』


『プレイヤーのLVが30に到達しました』

『上位職業が解放されます』


『ポイント交換が拡張しました』

『ショップが拡張されました』

『デイリーダンジョンが拡張されました』

『待機室の建設可能施設が拡張されました』


 おお、やっぱりEXステージは報酬が美味しいな

 レベルアップ分も含めれば4,520ポイント。

 これまでで最高値である。

 ステージでは乳首シールで400ポイント近く消費したが、それが全く気にならないほどの収入だ。

 現金換算だと4,520万……た、大金だ。


「いや、ちょっと待てよ……確か既存ポイントが7,000以上ある。つまり合計するとい、い、一億円……!?」


 一億……。

 一億……?

 一億……!?


「一億うううううううううううううううううううううううううううう!?」


 もはや意味が分からないレベルの大金である。

 生涯賃金が二億二千万くらいらしいから、その半分だ。

 向こう数十年かけて得られる大金を、俺はほんの数日で手に入れてしまったことになる。 

 すげーな、異世界ポイント。最高の副業だ。


「……もうこれ会社辞めてもいいんじゃないか?」


 あ、でも異世界ポイントがいつサ終するか分からないよな……。

 それに異世界ポイントにどっぷり浸かるのは危険だって、前にも危惧してたろ。

 目がくらむほどの大金を前に判断力がおかしくなっているようだ。


「でもとりあえず数百万くらいなら交換してもいいよな……」


 手持ちの現金はいくらあっても困らないし、また自分へのご褒美をしよう。

 高い焼肉でも食いに行くか。

 ……大河さん、誘えば一緒に行ってくれるだろうか?


「とりあえず落ち着け、俺」


 呼吸を整え、気持ちを落ち着かせる。

 まずは先にアナウンスの内容の確認だ。

 LV30になり、上位職が解放された。

 それに大河さんが言っていた『双生の宝珠』ってのも手に入った。

 これがあれば確か職業をもう一つ選べるんだよな。


「職業も気になるけど、この称号ってのはなんだ?」


 ヘルプで調べてみると、称号は特定の実績を達成した者に与えられるもので、称号に応じて様々な恩恵が得られるらしい。


・称号『嘆きの解放者』

 眷属召喚中、ステータス+30%

 眷属のスキルを二つ選んで使用できる(召喚中のみ)


・称号『艱難辛苦を超えし者』

 自身及びカード、眷属のステータス+15%(EXステージでは更に+15%)

 戦闘中、スキル効果増大。更に三回までデバフ無効が発動する


 こりゃ凄い効果だ。

 眷属のスキルってことは呪い人形たちの使ってたスキルを使えるって事だろ。

 嘆きの亡霊の身代わりとか、骸骨騎士の金色のオーラとかが使えるなら、今後は戦略の幅が大幅に広がる。

 もう一つの称号もかなり使えるな。

 常時ステータスが+15%になる上、EXステージなら更に倍だ。

 今後の攻略にきっと役立つことだろう。


(……でも、これ、更に難易度上がるフラグじゃないよな……?)


 ふと、嫌な予感が脳裏をよぎる。


 ――わぁ、凄く強くなったね! じゃあもっとハードにしてあげるね♪


 異世界ポイントはそういうの平気でやりそうで怖い……。

 いや、そんなことない。異世界ポイントさんを信じろ。

 きっと今後はもっと快適にプレイできるはずだ。

 なんせ無駄にアナウンスボイスを実装するくらいには、プレイヤーに寄り添う運営をしてるんだから。うん、たぶん、きっと。


「さて、それじゃあ、いよいよ上位職を確認するか」


 いったいどんな職業が提示されるのか。

 さあ、こい!


『上位職業』

・上級変質者

・変態仮面

・変態紳士

・変態貴族

・異常性癖者

・存在破廉恥男



「……………………」


 うん、知ってた。

 やっぱ異世界ポイントってクソだわ。



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― 新着の感想 ―
こんばんは。 これはどれをチョイスするか悩む上級職ラインナップですねww 格好はアレですがやってる事は正義のヒーローな変態仮面、ギャグ漫○日和のクマ吉くんクラスの変態になってしまいそうな変態紳士…う…
アヒルパンツを履き、局部が光り輝くくらいだから、存在破廉恥男! HKも良いが… 自分のなかではずっとHKの格好だったので…
変態仮面はやはりパンティーを顔にかぶりブリーフを肩にクロスで履いて脚には網タイツなんですかね?
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