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アプリ『異世界ポイント』で楽しいポイント生活 ~溜めたポイントは現実でお金や様々な特典に交換出来ます~  作者: よっしゃあっ!
第三章

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87.EXステージ5 その6


 謎の光。それは今回のオススメ装備にあった装備品。

 装着すると、股間から神々しいまでの光が放たれた。

 ああ、俺、今、凄く光ってる。

 

「強め」


 更に強く光る。


「弱め」


 光が弱まる。


「カラー変化」


 赤くなったり、青くなったりした。

 光が弱まって範囲が狭まっても、なんか白塗りみたいにちゃんとセンシティブな部分は見えないようになっている。

 不思議な光だ。

 バカ! ほんっっっとバカ! ちくしょうが!


(……とりあえず最大で、俺の体そのものがすっぽり光で隠れるくらいか……)


 それが分かっただけでも十分だ。


「呪い人形」

『何?』

「好きな色はなんだ?」

『……緑』


 俺は謎の光を緑にした。

 

『……』


 呪い人形から怒気が増した。

 人形だから表情はないのに、めっちゃ怒ってるように見える。


「その……ごめん」

『二度トシナイデ。二度ト』


 謎の光の色を元に戻す。

 謎の光の検証はこれで十分だろう。

 後は仕込み(・・・)


「じゃあ、もう一つ、面白いものを見せてやるよ」

『……?』


 俺は収納リストから『乳首シール』を追加で取り出す。

 ちなみにこれ、以前交換したシールと同じで、10枚セットになっているらしい。

 二枚は乳首に装備してるから、まだ八枚ある。

 

「これな、実は乳首以外にも貼れるんだ。するとどうなると思う?」

『……?』


 俺は追加で手の甲と、おへそに乳首シールを貼る。


「そう、キラキラエフェクト三倍だ!」


 乳首、おへそ、手の甲、地面から大量のキラキラエフェクトがあふれ出す。

 更に謎の光のカラーリングを順に変えれば、それはまるで遊園地のライトアップ。

 乳首シールと謎の光と思えないほどのメルヘン&ファンタジーな光景が生み出される。


「ふっ……どうだ?」

『ダカラ何!?』


 呪い人形からさらに怒気が強くなる。


「まあ、そう怒るなよ。こっちだって必死なんだ。最後にもう一つ、面白いものを見せてやるよ。――後ろを見てみな」


『ッ――何ヲ!?』


「なんもねーよ」


 慌てて後ろを振り向いた呪い人形に向けてファントムバレットを発砲。

 しかし射線上に居た骸骨騎士によって惜しくも阻まれてしまった。


『ッ……騙シタノネ……!』

「騙される方が悪いんだよ。ばーか、ばーか!」

『~~~~~~ッ!』


 ドンッ! と呪い人形から爆発的なまでの黒いオーラがあふれ出す。

 それは更に数体の嘆きの亡霊、屍狼、骸骨騎士を作り出した。


『モウイイ……死ンデ!』


 呪い人形の声と共に三体の偽物たちが一斉に動き出す。

 嘆きの亡霊の周囲には大量の下級幽霊が浮かび、金色のオーラを出した七体の骸骨騎士と、九体の屍狼が俺に向かって駆けだす。


(さて……ここからだな)


 成功するかどうかは一発勝負。

 失敗すれば即ゲームオーバーだ。

 まずはサブマシンガンで向かってくる屍狼と骸骨騎士たちを牽制。

 そのまま距離を取る。

 

(――動きが鈍い!)


 弾幕の一部が数体の屍狼に命中する。

 やはり遠隔操作(リモート)である以上、呪い人形の処理能力にも限界がある。

 大量の偽物を出したはいいが、数が多すぎて操作しきれないんだ。

 それでも数は正義だ。

 いずれ物量に押し負けて、俺は死ぬ。

 だからその前に決着(ケリ)を着ける!


「弾切れか! おらぁ!」


 弾切れになったサブマシンガンをぶん投げる。

 そのまま背を向けて走り出す。


『逃ガサナイ!』


 呪い人形は屍狼、骸骨騎士、嘆きの亡霊を三方向から操作。

 逃げる俺を囲むように追い立てる。

 俺は画面を操作しながら、ソレら(・・・)をばら撒いてゆく。

 

「よし、ここだ!」


 囲まれつつあった俺は背を向けるのをやめ、向かってくる大軍へと突っ込む。

 大軍に完全に包囲されるギリギリのタイミングで、ジャンプ。


「――二段飛び!」


 更に空中で二回ジャンプ。

 高く高く舞い上がり、眼下の大群を見下ろす。

 同時に呪い人形と偽物たちが頭上の俺を見上げた。


「発光・強!」

『ッ……眩シイ!』


 カッとまばゆい光が発生する。

 逆光で見えなくなった隙に、俺は次の手を打つ。


「さあさ、お立合い! 皆様をファンタジーな世界へご招待しましょう!」


 わざとらしく、俺はそう宣言すると、収納リストから大量に交換した乳首シールをばら撒いた。

 その数、実に三百枚。

 上方からばら撒かれたそれらは紙吹雪のようにフィールドに舞い落ちる。


「――キラキラエフェクト!」


 そして次の瞬間、無数のキラキラエフェクトが発生する。

 空中からばら撒かれた乳首シールと、逃走中に床にばら撒いておいた乳首シール。

 それらが一斉に星や月のエフェクトを発生させ、フィールドを埋め尽くす。


『ッ……コレハ!?』


 思わず目を覆いたくなるほどのエフェクト量。


(同時に何枚も使えるのは、さっき確認したからな)


 先ほどの問答の最中、俺は体だけじゃなく、わざと地面にもシールを落とした。

 するとキラキラエフェクトは体に貼ったものだけじゃなく、地面に落としたシールからも発生した。

 更に一斉に使えば、その量が更に増えることも確認できた。

 フィールドを埋め尽くすキラキラエフェクトは、想像以上に鬱陶しい目くらましと化す。


『ッ……見エナクテモ、貴方ノ位置ハ分カル! ――ソコデショ!』


 呪い人形の指示の元、偽物たちが一か所へ向けて動き出す。

 そこはキラキラエフェクトの中であっても、激しい光を放っていた。


「ガルルルルル!」

「……ォォオオオオ!」

『■■■■■!』


 光の発生源に屍狼が噛みつき、骸骨騎士が大剣振り下ろし、嘆きの亡霊がデバフ魔法を放つ。


「グァァアアアアアアアアアアアアアアア!?」


 フィールドに木霊する悲鳴。

 その叫びは、呪い人形に勝利を確信させただろう。

 キラキラエフェクトが晴れる。

 

『――エッ!?』


 そこにあったのは――激しい光を放ちながらボロボロになった『アヒルパンツ』。

 そう、悲鳴を上げたのは俺じゃない。アヒルパンツだ。

 ちゃんと説明にあったからな。

 

 ――たまに喋るって。


 いやぁ、まさかこんな大きな声を上げるとは思わなかったけど。

 あと意外と似てるな声。

 ひょっとして装備した奴の声を真似るのか?


『ド、ドウイウコト? ジャア彼ハ――』

「――後ろだよ」


 混乱する呪い人形に向けて、俺は背後からファントムバレットを放つ。

 

『ナッ――!?』


 続けざまに連射。

 頭、胴体、腕と次々に呪い人形へと命中する。

 キラキラエフェクトの中で、俺は謎の光を外した。

 そして外した謎の光を、アヒルパンツと一緒に置いてきたのだ。


(謎の光もちゃんと外せて良かった……)


 まあ呪術猿の時にも、黒海苔で似たようなことが出来たからな。

 雷蔵に装備させることも出来たし、あくまでも『装備品』扱い。


『ドウイウコト……? ドウシテ、コンナ簡単ニ背後ヲ……?』


 いくらキラキラエフェクトがあるとはいえ、それだけでこんな簡単に背後を取れるわけがない。

 呪い人形の疑問はもっともだ。

 だが、それにはちゃんと理由がある。


「気付かなかっただろう? 自分が『催眠』を食らってることに」

『ッ……』


 あの最後の問答。

 後ろを向けって言ったのは、ただ騙し討ちをするためのものじゃない。

 あれは、コイツがどう反応するか確認するためのものだ。

 呪い人形はちゃんと振り向いて、『目』で確認した。

 つまり、人形であっても『視覚』があるということだ。

 視覚があるなら、五感を操作する『催眠』も有効。

 あの時既に、俺は呪い人形に『催眠』を発動させていた。


「キラキラエフェクトによる視覚阻害があったからこそ、本命の『催眠』による視覚操作に気づけなかっただろ?」

『……!』


 安い挑発も、過剰な演出も、全ては『催眠』を受けていると気づかせないため。

 この奇襲を成功させるための仕込み。

 問答が通じ、視覚があり、挑発に乗る理性がある呪い人形だからこそ、通じた作戦だ。

 呪い人形から驚愕の気配が伝わってくる。


『最初カラ全部、計算シテ……貴方、イッタイ何手先ヲ読ンデ……?』


「何言ってんだよ? お前たちに認めてもらうんだ。これくらいは出来ないでどうする?」


『アァ……』


「俺はちゃんと示せたか? お前たちの主に相応しい実力を」


 弾切れになったファントムバレットを投げ捨て、嘆きの短刀を装着。

 銃弾で効果が薄いのなら、後は斬撃による直接攻撃。

 一息で呪い人形へ接近し、その首目掛けて短刀を振るう。

 攻撃が当たる直前、呪い人形から嬉しそうな気配が伝わってきた。


『――ヤッパリ、貴方ハ素敵』


 呪い人形は抵抗しなかった。

 首と胴体が分かれ、血の代わりに汚れた綿が飛び散った。

 その瞬間、パチャリと偽物たちが水風船のように形を失いはじけ飛ぶ。


 そして――勝負の決着を告げる銅鑼の音がフィールドに鳴り響いた。

 


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― 新着の感想 ―
最後は格好良い。格好良いんたけど一人パレード野郎なんだよなぁ
やはり最後の砦は謎の光なんて得体の知れないものじゃなくて日本人の魂である海苔であるべきだなも
話はカッコいいのに場面想像すると全く憧れないんだよなぁ
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