表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/38

21

「事情は分かりました。魔術師団長と騎士団長は反省なさってくださいね。副団長に伝えておきます。団長とあろうお方が王族を振り回すなど、あってはなりませんから。」


「はい……」


「うっす……」


エルライ夫人の厳しいお言葉に団長二人がしゅんとなる。


「アクア様、アルビレオ様は授業時間を増やすよう、陛下と侍女頭に伝えておきますね。」


「分かりました。」


「侍女頭……はぁ……」


「淑女としての在り方を今一度、見直してくださいね。」


私とアクアもお説教、カイトスだけお咎め無しだ。


「この私が……」「アスケラのお説教……」「侍女頭〜

っ!」とそれぞれ嘆いている。


エルライ夫人はピーコック侯爵家の奥方だ。王族の礼儀作法の教師になるくらいだから非常に優秀であり、侍女頭とは親戚らしい。道理で強い訳だ。


その後、それぞれの副団長がやってきて団長を回収して行った。カイトスも次の授業へ向かう。


「全く、淑女でありながら剣を振り回すなどはしたない……スクルプトリース侯爵令嬢の淑やかさの一片でも真似して欲しいですね。」


どうやら、まだ説教は終わらないらしい。私達しかいなくなっても話しを続けている。


………て、スクルプトリース侯爵令嬢?


「すくぷと?」


「スクルプトリース侯爵令嬢よ。確かシェアト様ではなかったかしら?」


「よくご存知ですね。シェアト様はアルビレオ様と同い歳のご令嬢ですよ。礼儀作法は私から見ても完璧で、まさに“ 淑女の鏡”とですね。」


スクルプトリース侯爵家とは、アルフェラッツ王国では珍しい女侯爵の領地である。侯爵の一人娘 シェアト嬢はその完璧な礼儀作法と分け隔てない優しさから“ 淑女の鏡”

“ 心優しき令嬢”と呼ばれていたはずだ。


「そうですね。今度、シェアト様を茶会に招待してみてはいかがでしょう。領地も近いですし、友達候補として名が上がっていたはずです。」


「王城に呼ぶのですか?」


「ええ、授業としても良いでしょうし。」


茶会かぁ。苦手何だよな。腹の探り合いとか精神に負担がかかる。


「どうぞ、お考えくださいね。それでは授業を始めましょう。」


うーん。出来れば嫌だけど、“ 友達”を作らないといけないのもそうだし。まぁ、ここでいう“ 友達”はいわゆる“ 取り巻き”と呼ばれる者のことだけど。


「アルビー様」


小声でアクアに呼ばれる。どうしたの?


「確か、スクルプトリース侯爵家はキュグニー伯爵家と仲良くなかったでしたっけ?」


アクアに言われてハッとする。そうだ。スクルプトリース侯爵は外交を行っているため、辺境のキュグニー伯と関わりが深い。もしかしたら何らかの情報があるかも。


「エルライ夫人、ありがたい助言、参考になりましたわ。今度、シェアト様と茶会をしようと思いますの。」


早速エルライ夫人に伝える。夫人は目を細めると


「そうですか、分かりました。それでは今日は、茶会のマナーについて講義をしましょう。アクア様、茶の用意を」


「今からですか!?」


アクアが半泣きで調理場へ向かっていく。



――なんかごめん。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ