表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
黎明開きしウィッチクラフト  作者: ラキューム
48/78

3章5話

「その紋はな、いくら魔力が多かろうが常に出力が俺を下回るように調整するように体内の魔力回路に細工をするような便利な秘術と一時的にだが相手の魔力を術者の半分まで減らせる機能が仕込まれていてな。まあ原理は使ってる俺も理解できちゃいねぇんだが・・・効くならいいだろ」


「ふむ・・・そうか。もしや儂に対する対策はかなり万全だったり・・・するのかのう」


「あはは・・・まあ大体の魔術は相手より魔力量が多ければ通用しませんからね。特にデミゴッドなんて戦略兵器はガチガチに対策しておかないと最悪気分一つで色々吹き飛ばされちゃいますから」

 ガックシと肩を落とすルナ(霊体)。心なしか薄くなっているような気もするがまあ気のせいだろう。

「ふむ・・・そしてその様子から察するに俺より魔力が多い時に使える切り札があると見てよさそうだな。どうだ、当たってるだろ?」

 先程は不服そうにしていたのにやたら馴れ馴れしく接してくるティタンに内心イライラしつつもルナは不敵な表情を崩さずに言い放った。

「うむ、その通りじゃ。単なる魔力放射程度しか使える攻撃手段は無いと言っても過言ではないじゃろう」

 確かに魔力はかなり減っているが、出力は落ちていない以上瞬間火力で勝れば何とかなると言った感じだろうか。実際勝利だけなら余裕だが継戦能力がガタ落ちしている以上長老は倒せてもそれ以外が倒せないと言うべきだろう。流石に多勢に無勢だ。

「まあお主等だけなら何とでもなるのじゃが・・・。やめじゃ、分が悪いしここは言う通りにしてやるわい。必要なら契約も交わそう、はよう要件を話せ」


「その物言いは変わらずか。まあいい、手短でいいか?」

 フレイに何やら目配せで合図を送った後に真剣な面持ちでそう聞いてくる。ルナの返答は当然

「言いわけなかろう、事細かに話せ。フレイに送った合図に何か意味があるのなら先にその要件を済まさせるのじゃ」


「かなり火急の案件だとしても?」


「ふん、儂を寝かせて記憶を引き出す時間があるのに火急とは中々に笑わせおる。のうフレイ」


「私にいきなり振られても困るかな・・・なんて」

 そそくさと立ち去ろうとしていたフレイを制してにやりと笑う。そろそろ体も動かせる頃だろう。

「儂は説明を求めておるだけじゃろうが、協力してやるからにはそれくらいは義務だと思うがの」


「いやだから説明し出したら本当に長く・・・。ああいい、担当直入に言うと魔族が侵攻してきたのを追っ払ったのは良いんだがアイツらとんでもねぇ爆弾を残していきやがった。何だと思う?」

 勿体ぶられるのは苦手じゃと不服を表情で表すがそれは気にしてもらえなかったようだ。

「さあな。じゃが必ず儂の力が必要という訳でもあるまい、そも儂はイレギュラーな存在じゃろうからの」


「あのなぁ、もう少しノッてくれたっていいだろ。はぁ、ヒドラって言ってわかるか? 頭が五つある大蛇だ。あれの変異種を森にバラまいて行きやがったんだよ」

 

「並みにも満たぬ雑魚じゃな、五本同時に首を断つか纏めて消し飛ばせば死ぬじゃろ」

 神域では割りと戦闘用に改造されたヒドラや機械で再現されたヒドラもいたので今更そのような物珍しくも無いといともたやすい事の様にけらけらと軽く笑っているが、それはデミゴッドの高すぎる基準故に成り立つものである。

「随分と簡単に言ってくれますが、エルフでも何人かと共同で狩るくらいには強い魔物ですからね?普通にかなり大きいですし消し炭にするだなんて夢のまた夢、というか下手すれば森が焼けてしまうじゃないですか」


「ああ、それにただのヒドラじゃなくてだな。倒せばかなりの汚染物質を巻き散らかす厄介な物と来てやがる。こいつは困った、倒すだけならできるが森が駄目になっては俺たちの住処も駄目になっちまう。都市に移り住むにも差別されない国を探さなきゃならねぇ、それでどうしようか迷っていた時にお前が降って湧いて来たってわけだ」


「ほう、儂はそれを倒せばよいのじゃな。何体おる?」


「ざっと千体と言ったところだな。長い事結界を貼ってあいつらを森に入れない様にしてきたんだが、何時の間にやらかなりの数繁殖してたらしい」

 今の魔力で千体はキツイと思ったがその後に何か引っかかる事を言っていた気がした。

「ちょっと待て、長い事とは一体何年放置しておったんじゃ。儂等デミゴッドの時間間隔も大概な物だとは思っておるがお主等エルフも大概じゃろ」


「エルフの暦で十年だ」


「うむ、人の暦で換算するとざっと五十年も前になるのう。如何にも頭脳に秀でた種族のような面構えをしておる割に阿呆じゃろお主等。いや誰も何も言わぬのも大概おかしいとは思うのじゃが」

 ルナは呆れを通り越してもはや普通に見下すかのような視線を二人に順に向ける。流石にこれは一言言わないと気が済まなかったようだ。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ