コメディって難しいよね ~シリアスの100倍難しくて草~
タイトル通り、コメディって難しいって話。
昨日、そして一昨日と続けて、筆が止まる云々のエッセイを垂れ流したのだが、ようやく止まっていたおまけの続きが書けるようになり完結した。
文字数にして15000前後の短い話なのだが、いまだかつてないほど苦労したかもしれない。まぁ……そんな苦労をしたところでクオリティが高くなったかと言うと、それはまた別の話。正直言って、自信はあまりない。
それはさておき、コメディを書き続けられる人ってすごいと思う。
どこかで聞いた話なのだが、人を怒らせたり、泣かせたりするよりも、笑わせる方が難しいらしい。どういう理屈だったのか思い出せないのだが……とにかく難しいそうだ。
日常会話の中でユーモアを交えるのは技が必要。笑いに関するテクニックはかなり高等な部類に入るようで、私にはとてもマネできない。
そんな私でも、ふとしたはずみで周囲を笑わせることがある。嘲笑とかではなく、純粋に面白いみたいな。
完全に無自覚なので「あれれ、何かやっちゃいました?」みたいな感じになってしまうのだが、それでも人が笑ってくれるのは嬉しい。
しかし、それを意図してやるとなると無理がある。何が面白いのか自分でもよく分かっていないので、再現が難しいのだ。おまけに狙ってやると高確率ですべる。……思い出したくないことを思い出してしまった。
さて、そんな私がたまにコメディタッチなやり取りをキャラにやらせるわけだが、すんなり出て来たギャグは自分でも笑えたりする。しかし、狙って書くとあまり面白くない。超絶に面白くない。
ナポリタンの話でも書いたのだが、笑いについて深く考えすぎてしまい筆が止まってしまった。何度書き直しても面白くない。
無理にコメディなどやらず、先へ進むのもありだが、私は一度立ち止まるとその問題が解決するまで先へ進めない。どうしても拘泥してしまうのだ。
なんとか笑いについての問題を解決しようとした私は、お笑いの動画やビデオを見たのだが……全く参考にならない。
芸人の披露する笑いは、表情や身振り手振り、独特な動作、そして何より「間」で表現される。これらを文章で表現するのは難しい。
どの番組を見ても、映像や音声だからこそ伝えられる面白さがあり、文章で笑わすのとは違った。
そのため、お笑い芸人を参考にするのはやめ、ギャグマンガを読んだりギャグアニメを見たりした。結果は同じ。やはり絵による要素が強く、文章でのコメディとは結び付きにくい。
では、どうやって文章で笑いを表現するのか。考えたところで答えは出ない。私は完全に行き詰まって頭を抱えた。
シリアスなシーンや真面目なやり取りはスラスラと書ける。複雑な人間関係、暗い過去、トラウマ、重い話。んなもん、無限に書き続けられる。
逆にコメディシーンはちょっとしか思い浮かばない。シリアスと比べてネタが思い浮かびにくいのだ。
思いつく時は簡単に思いつく。しかし、考えれば考えるほど笑いから遠ざかっていく。シリアスならちょっと思考を巡らせれば無限に思いつくのに。ギャグのネタはほんのちょびっとしか脳内から産出されない。
ああ……もう私のお笑いセンスは枯れてしまったのか。などと諦めにも似た感情が浮かんだ……その時だ。
ふと、なろうのトップページが目につく。何気なくランキングのジャンルをクリックし、コメディを選択した。そして何作か読んだのだが……。
……なるほど。
という感じで納得してしまった。
そこからは早かった。
怒涛の勢いで書き続け、一気に最後まで書き上げることができた。
いったんスイッチが入ると早いものである。
ぶっちゃけ、自慢できるほど面白い物が書けたとは思っていないのだが、少なくとも自分が納得できるほどの完成度には仕上がる。自分で読んでいてニヤニヤしたし、悪くはないかなと。
ランキングの作品については、特定の作品にのめりこんだわけではないので、これと言った感想は思い浮かばなかった。
しかしまぁ……コメディに感想を書くのって難しいと思う。「面白かったです!」「笑えました!」くらいしか思いつかない。実際、ランキングの作品を読んでも「笑」以外の感想が浮かばなかった。
シリアスな話やエッセイについては簡単に感想書けるのにね。
でも……それでいいのかもしれない。さっくり読めて、さっくり笑える。そんな作品がコメディジャンルには確かに存在する。気が重くなった時、ちょろと覗いてみるのもいいだろう。きっと後悔はしないはずだ。
何気なく笑えたら、「面白かったです! 笑えました!」と感想欄に書くだけでも作者様は喜んでくれるかもしれない。