表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
公爵家の長男坊は皆から愛されている。  作者: 雪将
公爵家の最初の子供  前編
76/367

65 初勝利

話数がだいぶできたから今日からふた月ほど水曜と土曜に投稿します。


 現在10日目の朝8時俺は手を上げていた。ついに、ついにである。こちらの力を3割まで引き出した状態でだが、四人はぼろぼろになりながら、何度も土人形(父=ライド)を粉砕(死亡=殺)されながらも葉を食いしばった彼らは初の勝利を俺から得ていた。

現在9日目の夕方からお互いに殺さなければなんでもありの訓練をただひたすらやり続けている。もちろん気を失って起き戦う、を、繰り返していた朝のひと時だった。

俺は「参った」とシグナルとリクスに剣を突きつけられながら笑顔で手を上げていた。

 それぞれの騎士たちの持っている剣がブルブルと震える。別段俺を怖がっているわけではない。剣を落としつつもガード姿勢をとっているものも我慢ならないのか震えている。別段トイレを我慢しているわけではない。

 ならばなぜ震えているのか? それは・・・・・、

「「やったーーーーーー!!!!!!!」」ワイハン・リクス

「うおおおぉぉぉぉぉぉぉっしっ!!!!!!!」シグナル

「おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!」アドソン

 初めての勝ちに価値を見出しているらしい。まぁ、あんだけボコボコにやられていたらこの一勝はうれしいだろう。初めて、護衛対象を殺されないですんだのだし。

 よかったね。という、思いもあるが、少し長く喜びすぎじゃね? とイライラまでは行かないがまだ、やらなきゃ行けないことあるんだけどー。まぁ、いいか。

 魔波動発動!!

「「「「・・・・・・・・」」」」

 黙って四人がこちらを見た。ブルブル震えている。剣を捨てて手を上げながら。

 すぐに解除して食堂の法に指を刺す。

 そこにはニコニコする母が一人だって居て、「よくやりました。拍手――!」とこちらに歩いてきながら拍手する母が居た。

「リカルド。負けたわね」

「サーマム!」

「ふふふ。怒っていないわよ。ここまで底上げに付きっ切りでいたし、5割で負けたなら少し考えるけど、安心しなさい」

「サー!」

 答える俺は有能軍人のごとくだった。

 それよりも母の矛先は騎士たちに向かう。

 騎士たちはリリアスの視線にビクリと体が強張る。

 まさか、息子を倒したから怒ってる? なんて考えが少なからず浮かぶ者も居たが、サーマム(リリアス)はまったく持って、思ってもないことを言う。

「では、食事を取り、昼まで休憩したら最後の訓練をします」

「え! 昼間で休めるのですか!」

 リクスが答えた。それに母が、ええ。と頷く。

 その後について気になったアドソンがたずねると、最初からそのつもりだったのか当たり前のように母が頷く。

「昼を過ぎたら一対一で私と戦ってもらいます。一人に与える時間は3分、その間に私に一撃を入れること。全員が回ったら、集団戦で一度戦う。以上よ」

 朝ごはんにするわよ。と食堂に歩き出す母に俺はついていくことになった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ