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公爵家の長男坊は皆から愛されている。  作者: 雪将
公爵家の最初の子供  前編
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61 水切り

 8日目の夕方である。

 騎士たちは4日前に取り替えたはずの衣服はすでにぼろぼろとなっており、全身で息を吐いて地面に転げている。

 その場に朝一つ書かず木剣を持っている少年が一人剣で肩を叩いていた。

「まあまあだな。まあまあ形は出来てきた…かな? よし! じゃあ、次起きたら休養4時間らしいだけど母さんの魔法講義らしいから、その後なんだけど、俺だけ魔法攻撃ありの四対一を明日(9日)の昼までやり、その後互いに魔法ありを明日(9日)の夕方までやるからそのつもりで」

「・・・・っ」

「っ・・・・」

「・・・・・っー」

「・・・・・はー」

 一応四人とも声にならない声を上げて倒れている。

 まあ、ぎりぎり本当にギリギリの及第点まできている。

 俺はというとまだまだ余裕があるから一度片した風呂を作成に入る。

 普通に土で出来た四角い箱を作り、空中に大きな水球を作成し湯気が出ている。

 それの一部をとり、指を突っ込む。適温だったからそのままはこの中に入れる。そして、土壁をもう一度張りなおす。

 それを黙々と見ている騎士たちを横目に喋り掛けながら母屋に向かう。

「風呂っ、入れ! 服はそのまま投げ捨てで良いから、俺は母屋に行って新しい服取ってくるから。」

「・・・っ」

 それなら私が! 見たいにふらふらと起き上がるアドソンに「入れ」と一言言うがなんか葛藤しているのかもう一言付け加える「俺以上に体力があるなら任すが、風呂に入る体力もなさそうなやつが無理をするな、とっとと入れ。時間がもったいない、行け!」で、ようやく納得したのかアドソンはふらふらと風呂に向かっていく。それに習えで他もふらふらと風呂に向かっていった。

 俺は母屋から新しい服を籠に入れて全員分持てないので浮かべて脱衣所に行く。で、籠は置き衣服は同様に回収しお湯を作ったときと同様に水を空に浮かべ、そこに服を叩き込んでいく。 

 洗濯機の要領で洗いを二回し、唐突にバン!と音を立てたかと思うと服をたたみ母屋に持っていく。もちろん水分(湿気)は除去してある。

 もう一度露天風呂の方に歩き自分も服を脱ぎ、お湯を作り、洗い、バンと音を立ててその乾いた服はそこにおいて、素っ裸で湯船の方に向かった。

 先にアドソンたちがまどろむ様に入っているがそこは気にしない。土桶で体を二回流して俺もそこに入っていく。

「く~~~ぅっ!」

 おっさんのような声を出して体が緩む。

 同時におっさんみたいですね~。とワイハンに言われ、アドソンがそれに怒るが俺は、そのうちおっさんになる。それの練習だから気にしない。と言ったら、アドソンはきょとんとして、シグナル、リクス、ワイハンがそれを笑っていた。

「それにしてもリカルド様、リリアスさ、まっ! ・・・・」

 ひとしきり笑った後リクスが母を敬称で呼ぶようになってはいるがリリアス発言にどこからともなく非殺傷の風の玉がリクスの頭部にヒットする。

「この期間中は母をサーマム以外では言わないほうが良いぞ、俺以外」

「り、理不尽」

「そんなもんだ。母に指示しているなら母の下僕ぐらいに考えておかないとアカン。

 それに俺は母と親子であると同時に母の弟子で信頼関係も気づいているんだ。そうなるだろ? 弟弟子共アドソン・シグナル・リクス・ワイハン

「「「「!!!!!」」」」

「少なからず、この訓練きついぞ! それに耐えているんだ。少なからず認めるさ~」

 いつの間にか弟弟子認定と弟子認定されていることに驚いているアドソンたちにまじめに最後のほうだらけるように言う。

「いや、我々はリカルド様の弟弟子(兄ではなくて)になるんですか?」

「当たり前じゃん。俺は生まれて3歳位から母に指示してる。というか問答無用だった。それに他に母に指示している連中はまだまだ居るぞ。父さん然り義伯父上然り、8ようか近く前に投げ飛ばされたあの魔法使いとその一派、後知る限りではあったことはないけど何人か居るてきな事言ってた。指示して、まだ8日の奴ら一緒いっちょ前に兄弟子とかないだろ?(それ以前に魔法も剣術も俺より弱いとかね)」

「「「「・・・・・・」」」」

 俺の言い分に彼らは遠い目をしていたがリクスに何を言おうとしていたのか聞き返した。

「・・・ああ、休養の4時間に魔法講義をするとか言われていましたが、魔法講義とは一体何をするんですか?」

「ああ、普通の魔法使い(騎士団主体)が指示して学ぶ魔法講座ではないから、一度聞いたことあるような魔法講座ならあまり受けたくないです的な顔はしなくて良いよ。

 俺のあれ(8日前の巨大な炎魔法)を理解して作れるようになるにはどうすればいいのかを本質的に説明してくれる。今のアドソン殿たちなら、魔法制御を確り出来てればあれの4分の1か3分の1を一発打つくらいは出来るよ。」

「「「!・!・!」」」」

「・・・・まじすか!?」

 のリクスに、「まじだよ。理屈がわかればそんなに魔力は要らない。どっちかって言うと制御するのに魔力消費する感じ、ちゃんと理解さえすれば、魔力をたとえばー。

 ファイヤーボールを普通の人が作るとき力を10消費するところが5すんだりするようになる。

 ちなみに母さんは力の消費は1くらいで10消費する同力のファイヤーボールを作れるよ。

俺も1~2消費で作れる」

 彼らの反応は言わなくてもいいよね。

 そうして、俺たちは若干のぼせながら湯船から這い出て、緑になんか赤色のエキスが入ったただただ苦い飲み物を歯の隙間から漏れ出しながら。



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