52 リカルド式ブートキャンプ(優しい準備体操)
お正月1日から土曜日抜いて1話張り出します。
つまり7話分と土曜日分で計8話張り出します。
評価して頂けると嬉しいです。お願いします。
カールドは必死に意識を保っていたが5分位して失神した。
ふと、思ってしまった。
こいつも日々成長しているんだな~。(普通はMPがなくなると気を失う。起きる場合となると基本魂をすり減らしてMPに換算し戦ったりする時だけ死に技である)
本来アドソン達にやった行程は60日を10日でだが、コレの短縮の大きな所がある。
確り鍛えた人間で60日間を10日間にしたというのが正しい。
カールドに関しては本来もやしっ子でインドア派の人間だ。アドソンたちみたいな騎士としての訓練をしていない体力なしには先ずは準備体操からが必要になってくる。それにこの世界は体力練成しても僅かだがMPの上昇を認める。であるなら、筋肉のトレーニングをしてからのMPあげのほうが効率は良くないが、筋肉を強化するのが魔法だけの奴と筋肉もついて強化魔法をしたときどっちが体力があり、強化力が倍増するかなんてのは考えれば分かると思う。
勿論MPあげてから筋トレでもいいけど、絶対どっかで怠けるし、MPが高い奴って基本無意識に魔法使ったりするからあんまり良くないんだ。
で、先に筋トレもとい準備体操から入るのだ。
ついでにさっきから俺が準備体操とか筋トレとか言っているけど、語弊があるから正しておこう。
準備体操って言うのが、体力練成の筋トレ。
筋トレって言うのが、本格的な騎士としての武術だったり、魔術だったりの訓練。礼儀作法や一指揮官と成った時の戦術など。ただ礼儀は最新のものを現大公に言って取り寄せる。
訓練って言うのが、魔術や体術、戦術の応用と行けるんだったら、神然魔法の体得(空気中の魔力を取り込みつつもそれらを使ってMPを消費しないようにする魔法というか技)
鍛練って言うのが、その頃には俺ももっと実在化出来ているだろうから、俺が結界石で結界を作った後その中で俺と戦う。
で最後、俺の最終奥義を幾つか教えておしまいとなる。
そんなこんなで今現在カールドは「アアアアアアアアアアアア・・・・」といいながら、空気椅子で片手ずつには壷(10kg)を持たせ腕を伸ばさせている。
現在5分経過している。
ゆっくりと腕が落ちてくると二の腕の内側についている2cmの鉄尖が脇に刺さる。
この後は足を上で縛り上げ、下の瓶から上の瓶に200ccは入るコップで腹筋と背筋使うトレーニングと、腕車を2kmやらせて、そういえば母さんが作ってたあのドリンク、カールドに作って飲ませてみよう。
取り合えず、今日はこのくらいにしていこうと思う。
一応カールドを一人前の騎士にするのに3年の余裕を取っているし、焦る事は何もない。
ゆ っ く り と き っ ち り 確 実 に 鍛 え て い こ う。
「ぎゃああ! 刺さる、刺さる!! 手ぇがぁぁぁぁ、千切れるーーーーー!!! ・・・・・・・・・。
はっ! い、今っ! 何か嫌な予感? 否っ! おぞましい思考が!!!」
元気良くさっきから騒いでいるカールドが俺の思考を読み始めている。
こいつ最近良く俺の思考を読むようになって来ているな~ぁ。良い事なのか? 悪いこと・・・・でもないな、危険感知能力はあっていいものだ。生存本能が高まっていると言う事だ。下手に引くければ戦場に出た瞬間どんなに鍛えていようと死ぬだけだ。コレはこれで伸ばしていこう。子孫の為にも、これから生まれる子孫の為にも、それにせっかく鍛えているのに死なれるのは俺自身もやっぱり嫌だし。ここは俺もまだ、人の心忘れていないんだな~。
・・・しかし、それよりもだ。あいつ、まだまだ元気だな~。2km・・・か・・・・3kmにするか。
「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア。もも、もももも、もう! 10分立ちましたよね! ねっ!」
必死そうな顔しているカールド君に、
「ああ、一応10分たったな」
「だ! だったら! ・・・・・」
何で取ってくれないんですかーー! と言っているように見えるから言ってあげた。
「元気だなーと思って、そんなにまだ喋れる余裕が有るなら、まだ行けるんじゃないかな~と思って」
「・・・・・・・」
無言に成ったカールド君にOKサイン出して、筋トレ解除をしてあげた。
俺っ、やっさし~。
何かね? 何か言いたいことでも有るのかね?




