表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
公爵家の長男坊は皆から愛されている。  作者: 雪将
公爵家の最初の子供  前編
59/367

48 アドソン報告書と等について 終


「リカルド様! 一つ、一つだけお考えを改めて頂きたい事がございます」

 真剣な眼差しで俺を見てくるアドソン。

 それに対して俺はぶっきら棒とまではいかないが、短く「何?」と答えを返す。

「リカルド様は、お母君を私の部下達は馬鹿にしてはいません。それ所か恐れ(二人が)敬って(一人が)、私は尊敬しています。」

 何か鬼気迫るものがあって正直ドン引きしました。



(心から瞬間的に思ったアリスの言)

「酷い」

「すいません」

 真摯に述べたつもりです。



 しかし、俺はアドソンの言葉を最初信じなかった。理由は前述している通り、母に対する妙な扱いの仕方が敵意に感じていたからアドソンの言葉は信じなかった。

 それを俺の表情と黙った事から汲み取ったアドソンが畳み掛けるように喋る。

「違います。それは違うのです。シグナルもリクスにワイハンも皆一様にリリアス様に敬意を持っています。真実です。

 シグナルはリリアス様が作られる食事に感動していました。

 確かに我等はリリアス様に無礼を働きました。リカルド様が言われるとおり騎士であることを誇りとしつつその誇りに傷をつける行いをしました。

 でも、シグナルはあのような事をしながらもまともな食事を出し続け、荷物もちとして共に出かけた時に薬の売上を教会に寄付し子供達の面倒を見ていたことに感銘を受けていましたし、別の時にリクスとワイハンが護衛としてリリアス様が無償の治療をしに言ったときに何故このような事をしているか聞いた時の事が今でも耳を離れないと、

『貴方たちは家族が困っていたり、友達が病で辛かったりした時に何も出来なかった事はない? そのとき、病を治してくれる人が現れて治してくれたりする事を願った事はない? 貧しい人ほど我慢して死んでいくのよ。

 私も家族がいるから毎日は来て治療は出来ないけど、それでも一月に2度くらいはこうして人を治してくれる人がいたら貴方たちは嬉しくない? 私は嬉しいと思う。そして、私にはその力がある。だからやっているのよ』凛としていらしたと、」

 ここまで聞けばリクスとワイハンの母に対する尊敬は計り知れないかもしれないが、あいつ等が母に抱いている視線は恐れが見えたがあれは一体なんだ?

 その話を聞いていた父と義伯父上は顔を上げて、いい話だぁ。と上を向いて感動の涙を流さんとしているが、俺は疑問を尋ねていた。

「に、してはリクスとかいうのとワイハンとか言うのなんで母さんにあんな怯えた視線を送ってるの?」

「・・・・・・・」

「「! ????」」

 アドソンは無言と化した。

 俺の切り返しとアドソンの無言に気が着く父たち。

 催促するように俺は「何で?」と聞くと観念したようにアドソンはその続きを話し出した。

「そ、その後ですか・・・・・」

 頷く俺とその先に何が会ったのと前のめりな父達。

 若干言い話で終わったからその後喋りたくなさそうにしていたが、今度は観念するのが早く語りだした。しかし、どういう意味で言っているかは本人もわかっていないみたいだ。

「彼等曰く、魔女・・・だったらしいです・・・・・。」

「「「あっ、うん。何と無く理解した」」」

 恐らく、人攫いか何かを発見し正義感から動き相手を捕らえ説教をし、相手が反省していないから股間を踏み抜き潰し、回復もとい再生させ、踏み抜き、再生させ、失神死したら電気ショックで復活させて、踏み抜くことを50以上繰り返したのだろう。

 それを間近で見ていたら、まあ尊敬より恐怖だな。

 理解したよ。俺が悪かった。

 そう言う事だったら俺の勘違いだ。本当に悪かった。ごめん。



(アリス・カールド・学者達・現大公)

 アリスはただ無言だった。

 それ以外は股間を押さえて本から数歩離れてブルブル震えていた。

「お前等、安心しろよ。もう俺の母さんはこの世にいないし、その血俺達引いてるんだぜ!」

 俺はそっと姿を現し清清しい笑顔でエムズアップしてやった。

 ついでとばかしに、「ちなみに俺も相手がまぁ、クソだった時同じ事して反省を促したことが多々ある」

 えええっ! と此方を恐怖した目で見るから、効率の良さを教えたが受け入れられなかった模様。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ