38 リカルド報告書 アドソンと等について 2
俺は全力でわっしょい! おっと間違えた。カールド縛れザマー。
とカールドを弄ってから話を再開した。
(アリス)
「ご先祖様! カールドをからかうと、果物ナイフで本を切りますよ❤」
スゲー可愛い新妻の笑顔で脅してきやがった。
う、ウェイ・・・・。
女は相変わらず怖ぇぇえ。
俺は全力で飛んだ。
まるでスーパーヒーローみたいに。(スーパーヒーローは後で調べてね?)
まぁ、実際に飛べるんだけどね。いつ何処で誰が見ているかわからないから、技はいざというときにトッとおく派だから身体強化のみでいく。
ものの数分で警備隊長の元へ着き、隊長に事情を説明すると、
「いつもありがたいとは思っているが、たまに位は休めって前から言っていたろ! 休め休め! で、俺らに治安維持は任せろ! 上には発破掛けておくから!」
ニカっていい笑顔で微笑んでいる。心なしか歯もキラーンといかった気がする。
ありがとう! を一つに、俺は元来た道を戻った。
戻った所要時間10数分。
そこに居たのはアドソンだけじゃなかった。
他の騎士たちも勢ぞろいしていた。
俺は屋根の上から飛び降りると一斉に此方を見た。
「他の人とたちが何なのかわからないけど、アドソンさん行こうか? 準備はいい?」
「えっ! いや・・・・何処に行く気なのですか?」
「さっき魔法の話をしたじゃん。でもここでやると被害が出るから少しはなれた平原に行こうと思っている」
空に指を向けながら、「空飛んで」って笑っていう。と、アドソンはキョトンとして、「空を飛ぶ・・・?」と返してきた。
俺は頷き。他を見る。
俺の五歳児の目にドキリと慄く騎士達。
「で、アドソンさん。この人たち・・・も一緒に連れて行くの?」
「えっ!?」
あっ、この反応そんな気の無かった人の反応だ。
でもーぉ、連れて行こうと思います。
俺は母を侮辱した人を許しません。その上で、どちら格上なのかきっちりと叩き込む必要があるときがあると知っています。また、今後彼らが俺を人質に脅迫してくるような事もあるかもしれない。それを防ぐには、此方の手札を見せなく場なら無い。
だーかーらー、
「面倒だから連れて行くなっ! どうせ1人に見せるのも4人に見せるのも同じだから、それより一人ひとりに見せるより楽そうだし」
俺は指を彼らに指し、円を書く。勿論言葉なんて無い。
指を指されてビクリとしている奴等はさらに驚く。自分の体が空に浮いているからだ。
「な、なんだ!!」
「そ、空に・・・浮かんでる??」
「うわぁぁぁ!!」
「えっ! えええ!?!?」
「少し待ってな!」
俺は家の傍に近寄り声を出す。
「母さん! 平原に行ってきます!!」
「・・・・・んーーー・・・・・・」
まだ、おねむの母その言葉を出し夢の世界に旅立っているらしい。
「お待たせ。行こうか」
振り返った俺は歩くように、そこに階段があるかのように空に足を着け登るように彼らに近づいていくとやはり彼等はギョッとして俺を見てきたが、まあ、彼等の言い分はわかるから無視して、本調子で一気に空に上昇した。
で、騎士2名が気絶していた。
アドソンと下っ端騎士が全身身体を硬直させて固まっている。
「怖いか?」
あえて聞いて見る。
下っ端は答えなかったが、アドソンは、「凄まじい」と一言だけ。
「アドソン殿。一つアドバイスだ! 目に見える者は全て現実だ。現実で経験したものはその人の知識となる。
それが安全な場所で得られる経験なら楽しんだ方がいい。
そうすれば、いざというとき自身を助ける知恵になる。ならずとも、心は誰よりも平成で居られる。」
空で佇み堂々と語る俺をアドソンは見上げるように俺を見て、数秒堅い表情をした後、ぎこちないがとてもいい不適な笑みを浮かべていた。
「さすが、父の友人達だ!」
俺は振りかって、薄っすらと笑いつつ目的地へ移動を開始した。
ついでに言うならアドソンとロロアという人が父の騎士訓練時代の幼馴染兼友人だとの事。




