37 リカルド報告書 アドソンについて
リカルドは後々知って思った。
先ず最初に7日分の簡単な話をしようと思う。というのも、この7日騎士たちが日に日に母に従順になっていくのに、ああ、こいつら(騎士達)もあいつら(宮廷魔導士たち)のようになるのだろうか? と冷めた目で見ていた。
この頃になると母と戦い負けた時のゴミクズのように見ていたときよりは少しは見直してきている。まあ、調教がいいからなのかもしれないが・・・・まだ、やはり信用ならないが本音のところだった。
あの日から彼らは母に忠実だった。特に長と思わしきアドソンとかいう騎士は特にだったことを何と無く伝えて起きたい。
あの日から2日過ぎた頃、次に偉い騎士シグナルとか言うのが母に忠誠を誓っていた。
それ以外の二人は、母を恐れている節があるのか言われた事はきちんとこなし家のことをしてくれている。何がそうさせるのか? あれか、毎日腰に鞭を持っているからか?
まあ、母の教育侮れない。
あるときと言っても。5日目の朝の出来事だった。
俺がいつもの町の治安維持に出かけようとしていた時に騎士の長を名乗ったアドソンという人が話しかけてきた。
「おはようございます。リカルド様」
最初の頃は殿だったのが様に成ったのは母と戦い負けてから直ぐだった。
その時も俺は冷たい視線をアドソンに注いでいたが、アドソンはめげずに良く話しかけてきていた。
次第に・・・と言っても3日目くらいに、ようやくゴミを見る視線をやめ、普通に話しかえすと驚かれたが、
『俺に何のよう、アドソン殿?』
ぶっきら棒に言うと『・・・・。殿は要りません。リカルド様』といわれたものだ。
それに対して俺は断ったとだけ言っておこう。後少し色々話した。
何故って? そこまでの関係を気付いていないし、なんかいやだった。で、
「おはよう。アドソン殿」
「今日も街の治安維持ですか?」
「・・・ああ、物心ついた頃の日課だからね」
「・・・もし、宜しければ私も連れて行ってくれませんか?」
「! ・・・まぁ、いいけど。身体強化の魔法とか通常の魔法どのくらい使える?」
ちょっとやってみてよ。と目でアドソンに伝えるとそれを汲み取ったのか、アドソンは全身に魔力を素早く纏わせる。
その後、纏わせたのを一度解き、通常の火の球を作り、俺は指を上に向けて撃てと指すとその方向に撃った。
結果から言おう。
通常の人間のMPの8倍くらいあるのと魔法のコントロールや知識が拙い事がわかった。
うん。と頷いて俺はアドソンに言う。
「大体アドソン殿の実力はわかった。
着いてくるのはいいけど、身体強化は絶対に説かないで、あと、その上から身体強化の魔法を重ね掛けするからそれでよろしく。」
言うべきことをいうとアドソンは、俺の言葉に引っ掛かりがあったのがわかったのか聞いてきた。
「リカルド様、今の私の魔法に何か思うことがありましたでしょうか?」
少し、自身の魔法に自信があったのかは不明だが驚きを見せて聞いてくるから、如何しようと少し考える。すると、「おっしゃってください」と当人から願われては、言うしかない。と、頭で思い言う事にした。
「先ず、魔法力は通常の人を超えているのはわかった。また、身体強化が出来、魔法も打てる。それも素早く攻守を交代させながら出来るのは凄いと思う・・・」
純粋な感想を伝えるとアドソンはニカっと嬉しそうな表情をするが、まだ、俺は言う。
「でも、素早くできるのは凄いけど、魔力の安定感とスムーズさが無い。雑だね。しかも、身体強化の魔法を発動させながら攻撃魔法を撃てない隙がある人。
あと、通常の魔法を打ってとは言ったけど、あれは魔法コントロールを見せてと言う意味も含まれている。身体強化しながら魔法が打てないというのはコントロールが拙いということになる。
もっというと身体強化の外纏しか出来てない。内纏の強化が出来てない。コレだと体の硬化を最大限に引き出せない。
俺が治安維持に行くとき、身体強化は両方使うし纏ったまま、通常の魔法も使うし、相手を追いかけるのに屋根伝いに飛ぶし、時には壁も掛ける。
安全に降りなきゃいけない場所ではこうやって、(ふわりと浮いてみせる)飛んだり、浮かんだりする。
情況によって、方法を変える必要が出てくる時、まあ、騎士でその速さの纏が出来ればいいかもだけど(屋根から飛び降りる時=道路が壊れるか身体にダメージが行くを考える)、思っていたよりは出来ない。
なら、あなた自身の身体強化(外纏)と俺の身体強化(包み込み防御)のダブル強化すればあなた自身のダメージは行かないだろう(屋根から飛び降りた時や攻撃された時のダメージ0)」
長々と思った駄目な所をいうと途中からアドソンは、「内纏? 両方を同時だし? 魔法力もといコントロールが拙い???」と、俺の言葉を反芻して、数瞬したあと目を点にしながら俺を見てきた。
どう言う事ですか? と尋ねてきていた。
だから、俺は一つ頷きアドソンに言った。
「少しここでまってて、今日のパトロールやめると警備隊長に伝えてくるから、後面倒だから、アドソン殿に教えてあげるから俺が何を言ったのかを、だからちょっと待ってて」
俺はそういって浮遊し、警備隊長の下へ文字通り飛んでいった。




