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4 公爵家の騒動 主に 父・弟二人 c

c


 父と弟たちは料理が大量に並ぶ食卓に飲んでいたワインや食物を盛大に吹き出していた。

 きたねぇなぁ。と思う人は多いだろうが、問題はない。なぜならスタッフ(使用人)たちが美味しく後ほど食べました。


 と此処で本の6ページ目が終わった。



(学者達・28代目公爵=28代)

『『『・・・・・・・・・えっ!? ・・・・・・・・喰ったの!?!?』』』

 と一瞬思うが、いやいやまさか、続きが有る筈だ! と、1人の学者がページを捲る。

 すると・・・・、

 


(日記)

『うっそぴょ~~~~~~~ん!!』



(学者達)(28代)

『『『うっ、うぜぇ』』』

「マジ、うぜぇ」

『『『・・・・・』』』

 無言で28代目の横顔を見る学者達。



(日記)

 そうそう、その内、他の本から入っても気がつくから先に言っておくが家のオカン(母)は赤彩せきさい卿と言う称号を持っている事を告げておこう。



 その赤彩卿は平然と無詠唱で魔法を使い、旦那と息子達(次・三男)の吐き出した全てのものを空中で受け止めつつ、自身は優雅に自らの髪と同じ色の赤ワインを行儀良く頂いている。

 第二夫人と第三夫人は横目で俺を見てくるが、それ以外には一切の反応を示さない。

 この事に関しては、前から・・・・かなり昔に話し合っている。

 


 (日記)

この話はこの辺の話が終わってから話そうな。

 さてはて、何処まで話したっけ・・・・・・?

 えっと、読み返して・・・・・ああ、そうか、今頃これを読んでいる連中が『マジ、うぜぇ』と思っていそうなところだな。

 うん。



 俺のオカン(実母)が未だに優雅に赤ワインを飲み、小さく、それでいて、色気のある甘ったれた「ホ(火)ッ」を出して、頬を赤くして嗜虐的にオトン(公爵)を見つつ、義理の息子達に苦言を呈す。

「あなた(たち)、どんな驚いた事があったとしても、食事中に吹き出す事は下品で、お行儀が悪いです。

 ・・・気を付けなさい。」

 少し溜めてから気をつけなさい。としたためた。が、あの溜め、『汚れた食事が勿体無いから使用人が食べる嵌めになるから気をつけなさい』とか考えて居そう。

 つーか、間違いないと思う。だって、そんな事を考えたような含み笑いを僅かにしている。

 


(学者達)

「おい、子の親に対して、この子ありか!?」

「いや、それ以前に、この初代大公、読み手の感情を理解して、記しているとか相当頭いかれてないか?」

「いや、それより、こんなたちを先祖に持つ私はどう考えてこれ読めばいいと思う? 正直、少し・・・・・・心が・・・辛い」切実な28代目の思い。

「「「・・・・・・・・・・・・・・最初のこの数ページだけで闇が深いっすね」・・・・」(うんうん)」

 ・・・・・・

「まっ、まあ、取り合えず、・・・・読みましょう! ねっ。もう少し読みましょうよ」

 そしたら、そしたら、変わるかもしれない! てか、変わってくれ!!


 

「い、いや、だっておリアぇ~。・・・・む、息子が、息子が家出をするって言っているんだぞ! 

 パパは心配しか覚えないじゃないか!」

 オトンは全力でテンパリながらも・・・・いや、何か必死だ。

 何か必死に叫んでる。

 


(学者達)

「いや、駄目だったーーー! 大公のお父上の公爵も駄目な人だったーーー!!」

「いや、もうこれ諦めていく(読む)しかないんじゃないですか?」

「いやいや、ちょっと待ってください。

 公爵記では、公爵は類を見ない賢才と言われていますし、こんなしゃべり方という記述はないはずなんですけどね。

 この、初代大公遊び好きな人っぽいから少し、作っているんじゃないでしょうか?」

「その可能性はありえますけど、大概の貴族やその時代を席捲した人物たちはこんなに感情豊かに歴史書を作成する人は少ないですよ。というか居ません。

 しかし、初代大公は魔法を組み入れ、魂の記憶をそのまま、書物に残した人物。

であるならば、実の所これほど赤裸々に自身の過去を残し、また、関わった人たちの本来の性格を語ってくれる。そういう書物として考えれば、これほど歴史的な書物はありませんよ」

「いや、確かに、歴史書って堅苦しいのばかりで、必要なことしか書いていないのですよね。

 その当主の人物像とかって、まともに書いてある人も居れば、少し見栄を張っている人も居るが、大概が、

[ 例 )男爵様は、倹約家で武勇は強くは無かったが、正義感が強い人だった。]位しか書いていなかったり、実際は回りの領主との手紙や他家の領主録から読み取ったりすることが多い。それで初めて、本来の男爵の性格や生き方が見えてくるものじゃないですか」

「なる程、確かにそういう考えを聞いてしまえば、初代大公は謎が多い人というのも加味して考えれば、これは類を見ない歴史書にもなるし、考えようによっては色々な貴族の本性がわかる書物にもなりうると言う事になるのですね」

「ああ、そう言う事だ。・・・・って、あれ? 公爵は何処に行った?」

「あれ? そういえば・・・・」

「えっ、公爵ならあそこの隅で顔を手の平で覆い、「もう、今日は見たくない」とか言って、蹲ってますよ」

 若い学者の1人が、他の学者たちの質問に顔を向けて隅で落ち込んでいる28代目を見たのだった。

 学者たちは、何とも言えない表情で28代目を見て少し黙ってから彼に語りかけ要とした瞬間だった。

 彼の肩に僅かな金髪交じりの赤髪の少年が優しい笑みを浮かべて大公を慰めている姿が一瞬見えて、叫んだ。

「「「ゆ、幽霊だ~~~~~~!!!!!!!!」」」

 ついでに28代目は、自身の肩にある感触に顔を上げて、サムズアップしている半透明な若い何者かを見つけて氷付いたように固まっていた。


御免一回ここで切れるかも。投稿しているのが3月30日深夜2時。眠い寝る。

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