36① 閑話 お迎え騎士達 C
我々はエルハルム公爵家の騎士である。
公爵家は今未曾有の危機に晒されている。
それは・・・・・、次期公爵家問題である。
というのも、事の大きな理由は2つある。
1つは公爵家の時期当主が駆け落ちをしてしまい公爵領内に居らず、何処に行ったか解からないが恐らくあそこではと言う憶測はある。
2つは現公爵様が病に伏せられ1年になるが、最近では日に日にお体が弱まるのが目に見えている。
そこに分家の貴族家が集まり、現公爵様がいないところで次期当主は誰にするかを決め始めている。
本来であればそれは現公爵様が決める事である。
例え、当主家の血を分けているとは言え、当主が生きている中考えるのは不敬であり、また、次期当主からライド様は降ろされてはいない。
ならば主人に仕える家の者であれば次期が誰なのかわかるだろうに、あの分家たちは! と憤りを覚えるが、致し方ないとも思える。
事実、公爵家を乗っ取ろうとする他家はいないが公爵家の利権を掠め取ろうとしている貴族家はあると聞くし、公爵様の仕事にもミスが出始めているとも言う。
早急にどうにかしなければ、出なければ分家たちの争いが大きくなれば我ら騎士が愛する公爵様と公爵様の領民達が戦火に飲み込まれてしまう。
分家たちは今はまだ大きく動いていないが、騎士団長達(私含め)に軽く冗談程度に勧誘を仕掛けてきているのだ。
そんな事を思っていたりしていた頃から幾日もたたない内に驚く事が起こる。
それは、ライド様の行方が解かった事である。案の定、オルタイシ領に騎士として潜伏していたと言う事と、私がうれいていた公爵家の今後の事同僚達も憂い、如何するか第隠密37回騎士団長会議が介され(公爵様公認それ以外の分家はしらない)今後如何するかを決定した。
決定事項はいたって簡単、次期公爵様になるライド様を公爵領に呼び戻す。というものだった。
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騎士団長会議にて誰がライド様を迎えに行くかまで決っていた。
決った人間は私ことアドソンと、別の騎士団の副団長のシグナルである。
理由としては叩き上げで騎士団長に昇進した騎士であると言う事。面倒な話平民上がりの貴族(騎士)を馬鹿にする風潮があり、尚速やかに消えて欲しいと思っている人間(貴族家)も多い。
しかも、今回の迎えという名の捜索であり、下手にばれると面倒に成るし最悪ライド様に危険が及ぶ故を考慮しての捜索騎士が私と以下3名に下った。
表向きの任務は王太子殿下に公爵様が陛下の誕生日にサプライズしたいから協力してくれ的な理由と王太子殿下の私兵段と模擬戦しませんか? 的な名目で行く事になっている。
我らは決った日実までに自身の仕事を部下達に振り分けたり、自身が終わらせなく場ならない書類にサインし終わらせていくのだった。
次期当主をお迎えに行く日がやって来た。
私は私の副官にあとのことを頼み伝令の仕事を請けて王太子領に馬を駆け出したのだった。
道中魔物やモンスターに遭遇しながらも早馬を使い5日ほど早朝王太子領に着いたのだった。
*魔物=二足歩行をし、罠などを使える知恵を持つ人や亜人以外の生き物。
ゴブリン以上
*モンスター=最低限の本能で襲ってくる生き物。
スライムやジャイアントアントなど
次は18時ね。今週はそんな感じで。




