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公爵家の長男坊は皆から愛されている。  作者: 雪将
第四章     後編
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228 師匠と弟子


 あの後俺は落ち着くがあっているかわからないが、母のローブの中で変態の吐息のかかった股間などこのときの魔法で拭うことなんかは出来ず、ただただ脅えて母の足にしがみ付きブルブル震えていた。

 そんな中の母は、俺を足に巻きつけながら平然と部屋の中を歩き、カチャカチャと陶器を弄り、その陶器を持ち試験管や注射針に薬物を投入し、それを恐らくモルモット(元賊とか)に指し、「ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁ」と叫び声が俺の耳に届き俺は己の悲鳴を思い出して、男の声だけを遮断する。

 母の体温が俺を暖めて癒してくれる。

 若干歩きづらそうにしているが、何も聞かず身体強化をして平然としている。

 ついでに言えば、母さんが平然として居るのは、この人も知覚が出来るのと俺の精霊の関係で俺が今どうなっているのとかを情報を仕入れることが出来るし、なんだったら、「知っていたら、(身体から勝手に出てきて)ヤレよ」と切れられたことがあるそう(愛の下僕=イフリート)で、勝手に窓を開けてくれるのだという。

 だからこそ、窓を割らずに俺は部屋に飛び込んで母(母の側)に抱きつけていた。

 まぁ、そんなこんなで現在、家(公城)に戻ってきて母の足元にしがみ付いているの現状が散見されています。

 そして、母はスタスタととある場所に向かって歩いていく。

 その目の前に来るとくるっと足を軸に180度回り、そこにポフッと音をさせながら座り込み、自分の着ているローブをまく仕上げ全身を覆っていたぬくもりが俺の背中から消えて光が差し込んできた。

 そっと上を見上げると母と目が合い、クスクスと笑っている。笑って母の手が俺の頭を撫でて、

「アナリー先生(ししょう)とあった見たいね。イフリートの話ではお尻をあたりで呼吸されたそうね」

 面白そうにクスクスと笑う母に俺はローブをつかんでもう一度、閉じこもる。

 あっ、という声とともに手持ちぶさたになった手をローブ越しに頭を撫でられて、声が振ってくる。

「リカルド」

「………」

 声音は優しく慈母のように、いや、母なんだけど。もう一度母は俺に声をかける。

「リカルド………、………えいっ! リカルドっ」

「!」

「私も子供だった頃があるから、時おりこうやってお母さんに抱きしめてもらって落ち着いたものよ。あれは落ち着くのよねぇ~~~」

 母の言葉を無視する俺に母は、頭を撫でながらも何かを考えているのか、ふと、ローブが魔法で強制的に挙げられて俺の手も強制的にはなれ、俺はふわりと空中に浮かぶ。

 そこに母が俺に抱きついてきて俺の名を呼んだ。

 俺、ママンの胸にダイブではないがクッションがあり、抱きしめられていた。

 コレは50男には少し恥ずかしい。母親の足にしがみ付きすぐ上にパンツの状況より見た目が見れて恥ずかしい、だからこそ逃げようとしたが、力つぇぇ、し、俺の魔力を操作して身体強化さえさせず身体強化を少ししていやがる母に大人げねぇとか思いつつも、母の言葉に俺は陥落した。この独特な暖かさは解らんでもない。

 俺が動かなく、抵抗しないようになったころに抱きしめられるのは落ち着く。と、自身のこの世界に着てからの自分の子供時代を軽めに話し、それに対して俺は母の胸の中で思わず頷いていた。

 母はそれを感じると先ほどとは違って聖母のような微笑を讃えているような気がしつつクスクスと子供の、俺の仕草に思い出し笑いと微笑みとしての声が漏れる。

 その間も優しく頭を撫でられ、人肌の温かい感触を感じて俺の中の恐怖が落ち着いていく。

 俺は母親の胸の中で口を開くために呼吸をすると、

「ん、んんっ、んっ!」

 母は艶やかな声を出してモジモジしてくれるので、

「変な声出さないでくれない!!」

 力が抜けた母の拘束を一部時顔を上に上げる。

「いつもの元気な子に戻ったわね」

 ニコニコの母に、勝てねぇ。母親はつえぇぇよ~~と、意識が一瞬通ざかりすぐに戻ってきて、不貞腐れながら母の背中に手を回した。

 正直暖かくて気持ちくて少し眠くもなってきたがここで寝る気もない。

 それで、と母は俺に尋ねてくる。

「なんとなく何処にいたのかを把握はしていたから憶測で相当やばい者に遭遇したのはわかるけど、何があったの?」

 私のローブの中に逃げ込んでくるなんて、相当なことがあったんだよね? と首をかしげている。

 俺は若干精神力が戻ってきたのもあり片手で尻を撫で、あの気持ち悪い鼻息を思い出しブルーになる。

 ブルーになりながら、ブルータイガーでのことを母に言うことにした。

「母さん」

「ん。」

「ブルータイガーの事務所に行ってきて、知ってるかというか恐らく知っていると思うんだけど、色白で白髪の20くらいの女性にセクハラを受けて、非常に気持ち悪かった。」

 下着越しに舐められたような気もするしヤベー体術を使っていたことを力なく母に報告する。

 母の顔を見ながらそれを報告すると、あーーー。と、思い当たる節のある表情をしていらっしゃる。

「ど、どちらのお方か思い御辺りで……」

 基本、俺は母の権力が聞く相手には強い。そして、母の権力が通じない相手にも基本的には強い。

 だが、時おり敵わない人がいる。

 そういう時は、[近づかない、絶対っ!!] ヤレルなら確実にヤリに行き、負ける確立がある時は技を鍛えてもう一度、トライ。それで無理なら近寄らない。絶対、近寄らない。

 負けたらきっと俺がしてきた悪辣なことが帰ってきそうで怖いからである。

 その母は、さらりと言わ張りました。

「恐らくその人、私の魔法の弟子だけど、同時に私にとって冒険者の、武術の師匠になる人よ。

 基本的に男性の自尊心や嫌がる様を見るのが大好きな人だから、悪戯されたくないなら近づかないことね」

「もっと前に行ってほしいでござる」

「行くとは思ってなかったから~~」

 母の師匠ということに、俺は心の中で『何ですと! 師匠。失笑でなくて、師匠といわはりました?』なんて母を見ているが、マジ臭い。故に言葉を脱力しながら聞くと、のほほ~~んとしながら、悪びれることなく笑っていた。

 どっち(ワザとなのか本気で教えなかったのか)なのかわかんねぇけど、俺は母に一つお願いをする。

「母さん。コレ脱いでいい?」

 疲れたサラリーマン(塩を買う者ではないが)のように疲れた顔でゴシックロリータのようなフリフリを脱いで言いか、お願いしたら、んーーと考えたのか考えた素振りをしてから、

「しょうがないわねぇ」

 納得してくれて、俺は自室に移動して全部脱ぎ、暖かい玉をの水を出して身体を洗い、新しい服をいつの間にかいるメイド(暗殺者)からいただきそれを履いてもう一度母の部屋に行き俺は母の部屋で母を見ながら眠ることにしたが、母は既にモルモットの前で薬をたらして、俺に

「寝るなら、自分の部屋で寝なさーい」

 声をかけてくるが、俺はそれを聞く気がないのと母も一応で行っただけだからそのまま俺を容認して色々と動き出していた。



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