226 オカマバーの中
前のわみのがしなく
俺達は足が竦むがここにいても、もう本来の伝令誰が行く。は、使えない。
目を瞑り、天は青く地は薄茶黄色。サイロは転がらず、虚しい風も吹いていないが風は微風。
微風が頬をなで、頬を捕まれたことを思い出して、うん、女は、そして男も度胸。そう思いながらも正直恐怖は全て尻に注がれつつも逃げ場が無いので足は動く。
「おじゃましまーす」
「「「「お客様いらさいませーーーーーぇ」」」」」
野太い筋肉と皮タイツ頑張って女声を出そうとしている奴と、マジで出ている奴に諦めている奴らが声を出す。
声だけはすげーー景気が良い。
正直、嫌いではない。
自衛隊の新隊員教育時、助教にまず最初言われる言動が、
『馬鹿になれっ! お前達は今日から馬鹿だ! 馬鹿になった気になって、元気で声を出せ!! 空元気も元気だ!! 元気な声を出すしかないのがお前らだ!!
馬鹿になれっ!!」(作者は言っている意味が解らず馬鹿に慣れませんでした。というか意味が解りませんでした。そして今なら何を言っていたのかわかります。正解かはわからないけど)
皆で腕立てした頃が懐かしい。
思わず思い出し笑いで笑ってしまうと、女王からお言葉があった。
「やっと、可愛い顔になったねぇ」
ほんの目を瞑った瞬間目の前にいて顎くいされていて、スゲー怖い。何っ!? 俺、いま口説かれている?? と疑問と相手の瞳の奥の、奥に広がる底の深さが怖い、
「御戯れを」
俺は底の深さを見て、本格的に冷静な神が下りてきて優しく、紳士淑女の如く笑顔のままそっと手をどけて下がる。
そういつだっていざという時は男も女も 度胸 で、あると思う。
今の俺はどっちなのだろう? 否、男だわ。思い出せ自衛官時代のドンパチ、はまぁ、いいか。戦友の死も思い出しちまうし、俺も死んだけど。
改めて俺は店の中を見る。目の前に広がるのはカウンターがあり、各個室型の枠があり、そこに男と漢が座れるスペースがあり、花も生けている。いや、男来るのか?
空間が漢女でなければ、何も言うことが無いのだが、視線をふと上に向ける神々しいばかしのシャングリラが光輝いている。ちょっと眩しく手で光を覆うと、鎖が天井から出ており、中には鉄の棒とかが何かと連結しているものやロープや棘棘の鉄棒が見える。
目が可笑しくなったのかも知れない。視線を女王アナリーに向ける。
後の護衛を一応見るが、生まれたての子鹿のように漢女の厳視線(書くときガンをゴンに間違え、あれゴンでも色んな含みがあってよくない?)に脅えていて使えねぇー。何尻をモジモジさせているんだ。
ナンだったら俺も見るか、ジーー。
「「!」」
二人は自分らの股間への俺の視線に距離が開いた気がしたが、後の穴顎が怖くて下がれない。
よし。
本当に落ち着いた。ありがとうルダン、ルオルお前らのことは忘れない。
いや、死んでないけど。
さてと、
「改めまして、リリアスとライドの仔リカル………」
「ちっちっちっ………今、は……女の子なんだろ? なら、女の子で、紳士はここにいるならお客様としてか? 我々の なっ!」
手で俺の名乗りを止め一指し指を振り、優しく、そして面白そうに微笑みながら無言の言葉が恐ろしい。あの無言はペットなのか、男なのか、視観相手なのか含みがやべぇ。
怖いわ~。敵にしてはいけない人なのがよくわかる。
「し、失礼しましたわ。
リリアスとライドの仔リリカと申します。
母をリリアスちゃんと言われるということは母と何かしらの交友があるのでしょうか?」
フッと笑う女王が、
「色々とね。女は秘密の多いほうが美しく見える生き物なのよ」
その言葉に漢女たちが悲鳴のような雄叫びを上げる。
「キャーーーー!! ママ、ママァ~~~~」
「嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼」
「ヒーーーーっ!! ヒーーーーーっ!!」
でも皆うっとりとして歓喜した視線である。
歓喜の歓声なのだろうが、悲鳴にしか聞こえず、怖、いや、キモイなぁ。
「と、とりあえず。保護を請け負っていただきありがとうございました。
また、我……私達が至らない点を補っていただきありがとうございました。」
男口調を使おうとすると、睨まれる。
その服装は何のためにしているんだ、ああん! と。
だが、誠意は誠意として合わせて感謝を伝えるのが俺でもある。
それに対してママはニコリと微笑み、
「ああ、気にしなくていい。
それより、そんな玄関でそんな挨拶していないでこっちに来なさい。
感謝なら、私をここでもてなしながらして欲しいねぇ」
お客様をもてなす枠の中で女王は手招きしている。
喰われるかもしれない。
どっちを残すか本気で考える案件である。
幼魚はきっと、たぶん、食べない相手であって欲しい。少年法はこの世界に無いから逃げられない。いや、俺は逃げられるが誠意を考えれば、やはりどちらかは置いていくしかない。
(カールド)
「相変わらず、ひでぇなぁ爺さん」
「いや、マジで怖い人なんだよこの人。何度、股間と尻が引き締まったことか。
お前、俺に悪戯されるよりもこの人に悪戯されるほうが、よっっっっっぽど、怖いぞ」
「………」
「まさかぁ、見たいな顔すんな。この人の性癖はやばいぞ。
男を苛めたくて苛めたくて、苛められそうな男共。用は漢女どもを苛めて、ヒィヒィさせて彼らを率いてオカマバーを開いた母の魔法の弟子で、恩人なんだと。で、当事母さんがスマッシュした奴とガチを受け入れてきた女傑の一人だ。」
俺は理解していただくため彼の何処の穴とは言えないが、ほんの少し、魔法でスマッシュしてあげた。
「嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼」
悲鳴をあげて、全身硬直したあと膝から崩れ落ち尻突き出して地面に上半身は吸い込まれた。
南無。
どっちがいいか………まぁ、無難に考えてルオルだな。
ルダンだとたぶん、この女王は殺せないけどそれ以外のゴリラは殺せるな。
でも、殺しちゃうと後々面倒くさそうだし、無難に考えるとルオルである。
恐らく、女王に鞭で縛られ女王に弄ばれた後、本当の意味でゴリラの慰めものになるのだろう。………、仕方無しだ。ああ、仕方無しだ。
俺は気持ちが決まって、玄関から足を前に出す。
堂々と魔界に踏み込んでいく。交渉はこれからであるが今の俺なら本当の魔王が現れても怖くない。
店は大きいがだだっ広いわけではない。
笑顔を作るには時間が有り、心は決心している。
ふと、本の中の、物語の娼婦たち行為を始めてする女の子達はこんなやるせない気持ちで抱かれていくのかと思うと、風俗にはもういけない気がする。
でも、そうだな。ドブのような口臭のする男の唇に笑顔でキスをしなければならない女性の気持ちを考えると申し訳なってくるし、それしかないのだと思うと逃げ出したくなる。
せめて、せめて、優しくして欲しいと思うのは間違いではないのだろう。
だからこそ、思う優しくしてやってほしい、ルオルを。
「失礼いたしましたわ、アナリー様」
目の前に行き足を組んだ女王の前で堂々とカテーシーをする俺に女王アナリーは、クスリと一つ笑い下から上に視線を寄越して股間に止まる視線が、引き締まる。
「流石、リリアスちゃんの子供。演じればできるじゃないか」
尊大な女王は視線は外さない。
俺は外して欲しい、例え相手が女性でもきっと母の知り合いだから、絶対何かあるのだから。
「くくく。コレを屈服させたらさぞ愉快なんだろうなぁ」
小声が俺の耳に届き、俺の息子は身体の中に逃げようと縮こまる。でも、俺の男なので笑顔を貼り付けたまま堂々と立つ。そうせめて堂々と立つ。
「ふふ。まぁ、そう脅えなくていい。その気が無い奴を食うと気は借りた金と恩義を返さない奴か、襲ってきた奴らしか食わないから安心しなっ!」
ニヤニヤ無し線が俺達に付し注ぎ、その言葉を聞いて数十秒脅えた後ゆっくりと安堵していく俺の気持ちがあることを理解した。
怖かった。本当に怖かった。
俺は安堵して、警戒を解く。
そのときは気付かなかった。
否、気付けなかった。
この人が本当に狙っていた者を。
「それより私がリリアスちゃんと知り合いか聞いたが、リリアスちゃんから身内以外には絶対に聞かれないでという話があるんだが、聞きたいなら教えてあげても良いが、こっちに来て耳打ち鳴らしてあげるがどうする?」
ニヤニヤと面白そうで愉快そうに伝えてきた女王に俺は考える。
あの母をからかって、隙をつける話なら聞きたい。
聞いて今度こそリベンジをしなければならない。
負けっぱなしは男の矜持が許さない。
なので、俺は「はい、聞きたいです! よろしくお願いしますわ!!」と、油断して近づいてしまった。
ニコニコしている女王は「ならここにおいで」と笑顔を振りまいて、隣の椅子を勧めてくる。
俺も、それに従いそこに出向き女王に背を一瞬向けて座ろうとしたときだった。女王にお腹に手を巻きつけられて自分のほうに引き寄せられ膝の上に座らせるように引っ張られ俺には凄まじい違和感が尻とその溝走り、大腿からその上にを生の手が駆け巡って、キュッと握られる。
この瞬間俺は全身に嫌な電気がさぶいぼを走らせ長柄響いた瞬間に浮遊感を身体に感じつつ視点が情報に挙がり独特な添わり心地の椅子にお知りがフィットして尻から陰嚢にかけて生暖かきつつも吸い込まれる冷たい空気が全身を凍りつかせて、股間のほうから喋る言葉につられて生暖かい吐息が漏れていた。
「あ”あ”あ“あ、い”ぎ“が”え~る”う~~~~~~~!!!」
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
俺は本能が反応し、速やかなる離脱に全身系が警報を鳴らす。
正直、どうやって逃げたのか魂の記憶を自身でこじ開けて始めて分かったくらい、俺こうやって逃げたんだ。とばかしに、視界の端でアナリーを蹴り飛ばしたのか恍惚として鼻血を拭きながら倒れる変態から魔力を撒き散らしながら扉をぶち破り、脱兎の如しと俺の一番安全地帯に逃げ帰ることと相成ったのだった。
そう、外に出て、5秒立たないで俺は母のローブの中で母の足にしがみ付いていた。
おくれてすまねぇ




