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公爵家の長男坊は皆から愛されている。  作者: 雪将
第四章     後編
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204 観察会


 とある建物の上で隠蔽の魔法を欠け、皆である家を覗いていた。

 ホーッと息を吐くと白い煙が僅かに口から出る。

 どちらかと言うと春がようやく終わりこれから夏になってくる。と言っても少し暑い春といった感じの夏だ。

 とはいえ、朝露の下る時間は寒い。真夏でもこの時間はほんのひと時息が白くなることがあるならこの時間はやはり寒い。

 フーフーと持って来たお茶を暗部の皆(ヒアキ覗いて)で御来光を見る。

「綺麗ですね~」

 ミッシェルは輝かしい上る日の光を眩しそうに見つめ、他の皆もそれも清々しいやりきった笑みを浮べてみる。

 俺はその光景を見ながら、大小の公都の家々を見る。

 そっと湯気や煙が出だす時間帯にゆっくり入ってきている。

 ここにも人の営みがあるんだと思う。

 山野を越える光が俺たちの体全身を陽に照らす。

「ああ、今日もいい天気になる」

 ニコリと笑い、ミッシェルの言葉に相槌を入れると、一人のロミオでもメルでもない暗部が笑いながら言った。

「リカルド様、いつもそういう微笑だと子供らしいのに」

 一つの間が生まれた後にそこかしこからクスクスと暗部たちの楽しそうに笑う声が朝日の中に生まれるのであった。


 時間にして、7時30分ごろになる。

 門番は未だに眠り続け、先ほどの御来光も俺たちの笑いあった数分後には日が刺さっていたがそれでも起きないとは、恐らく日ごろから疲れているのだろう『仕事大変なんだね』と、少し同情してしまう。

 庭園に刺さっている[木]のほうも皆ぐったりしている。

 よかった固定しておいて、骨盤回りや首と肩周りにも固定は確り入っているため体が句の字になっていない。

 ハラショーと思わず言いそうになる。

 俺たちは何処かのスナイパーの如く屋根壁に寝そべりじっとそのときを待つ。

 そして、それから15分後邸宅の扉は開く。

 開いた所から出てきたのは、とある男ラフィンである。

 ラフィンは怒声を上げていた。

「全く! 弛んでいる!! 警邏の兵が居眠りを堂々とするなんてどういうつもりだ! 帰ってきたら確りと沙汰を出してやるから覚悟しておけ!!」

 そんなことを言って都城するために馬車に乗り御者に出すように命じた。

 御者は馬を進める。

 進めてものの数分で停車する。

 門が開かないことはもちろんだが、一番に停車する理由は一夜にして猟奇的なオブジェクトがそこにあるせいで固まったのだ。

 そして、そのことで「いったいなぜ進まない!」と朝から怒っているラフィンは怒鳴りながら馬車から顔を出して御者の見た光景に絶句していた。

 彼はその光景を固まること2分。

「なんじゃこりゃーーーー!!!」

 叫ぶまでに2分を要し、馬車から飛び降りて思うところがあるのか唾液で臭くなった一体の付け鼻を取り数歩後に下がった後腰が砕けたかのように座るのであった。


 俺たちは、奴の絶句時に爆笑し、突っ込みに「上手い突っ込みー!!」とか言ってげらげら笑っていた。

 で、最後に腰が砕けたかのように座り込んだときには「お漏らししてたりしてw」とか「あーあ、座り込んじゃったよw」とか「まぁ、そうなるよなww」笑いまくり、どいつもこいつも俺も大爆笑して家路につくのであった。


次号、爆死するものが出る。

眠い。

暗殺者の末路。


どれかが嘘です。(21.10.29 2306時)

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