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15 お喋り


「へ、変産者・・・・・ですか?」

 ああ、君たちの言葉だと変産者だよ、子孫よ。

 男は生徒に教えるような尊大な言葉でそういった。

「いや、小説風にしなくていいんで、っていうか、普通にやめてください」

 子孫よ。もう少し面白くやろうぜ!?

「結構です。」

 えっ! 結構なんですか? やったぜ!!

「(はーぁ)・・・・・もう、何でもいいです」

 諦めるなよ!!!! 諦めたら、そこで終わりだぞ!!!!

「やかましいわ。早くとっとと言え、このクソジジイ!!!」

 面白みが無い子孫だぜ。

 短気は損気って言うだろ?

「いいから、変産者って何なのか言えや、ジジイ!!!」

 いや、変産者って言うのは俺が考えた言葉ではないんだぞ!

「じゃあ、誰なんだよ。そんな言葉しらねーよ!?」

 誰って、この世界。今現在この世界に生きるお前の大公領の国民(作家)だぞ。

「いや・・・・・知らないぞ?! そんな話は?」

 そらーおめー・・・・おめーぇは歴史学者だろ?

 うん。と顔を縦に振る若学者。

 この作家は想像作家で空想の物語や歴史をベースに書物にして金銭を稼ぐ人たちだから歴史学者が趣味で見ないとわかんねーと思うよ。

「・・・・・・・・で、変産者というのはその空想小説に出てくる登場人物と言う事ですか?」

 あー外れじゃないけど、正解じゃない。

「では?」

 その前に人間が死ぬとお前どうなると思う?

「・・・・・土に返ります」

 ああ、確かに・・・・、でもそう言う事ではなくて、今ある感情。魂と言うものはどうなると思う?

「・・・て、天に帰ります・・・・?」

 まあ、そうだね。

 そういわれているね。

 でも、この変産者っつーのは、天に帰らず、新しい肉体にその魂が入り、別人として産まれて来るという意味があるんだ。

「死したものが・・・・産まれ、変わる・・?」

 ああ、それも前の人生の記憶を持って生まれ変わる存在を変産者という名で書物になっていたよ。

「ぷっ・・・・ふふふ・・・・・ふははははははははは・・・・」

 狂うように俺の子孫は笑っていた。

 何がそんなに面白いのか? それを俺は知らない。解からない。

 なーんてな。

 魔力を貰うついでに心を読み取ってるからわからないと言う事はない。

 つまり、コイツは作家を、変産者というキャラクターを馬鹿にしているのだ。

 だけどー、今に笑えなくなります。

 なぜなら、俺が転生者だから、ついでにオカンも、後その内出てくるけど後二人も転生者である。知っていると言うべきか?

 さらに、更についでにいうとオカンと俺、前世では叔母と甥の関係だったりした。まぁ、前世で生きていたときに叔母であるオカンとは会ったことが無い。

 若くして亡くなっていたからだ。

 運命って凄いよね~。

 さて、子孫が起きた事だし、今語った話をしてやるかな。と。



 そして、子孫は最初馬鹿にしていましたが、途中から、不細工な顔して硬直するのでした。


「ほ、本当に・・・そんな事が・・・・?」

 半信半疑な子孫に俺は言葉にする。

「幾つかいいたい名言が二つある。

 現実は小説より奇なり。

 また、五歳児が早々に早熟するには早すぎるだろ! もし、前世の知識を持っていたら、どうなると思う?」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 俺の悪戯成功と言うような笑い声で語ると子孫石像のように固まって、魔力で肉体を生成し現実化した俺を見ていたのだった。

「ウェイ!」

 両親指グッジョブしてやると、数秒固まったかと思うと、無言で席を立ち、そのまま、魔法図書館を後にするのだった。

 

 フム、本くらい片して行けよ。いや、魔法で元の位置に戻せるけど。


来週(予定) 休みます。

ただ、土曜の11時に出します。

次は5月12日

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