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11 初代大公の子供の頃 2

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 そう、其処に便所が無かったから、俺はノグソに至ったのだ。

 すると、丸出しの尻にいつの間にか蚊が止まっていたのか、尻を拭いた後猛烈に痒い。


(若学者)

「・・・・この描写必要かな? つーかなんで俺、今、先祖のノグソと尻を蚊に刺されたと言う事を見ているんだろうか? 何か悲しくなってくる・・・・・・」


(日記)

 解かったよ。少し飛ばすよ。



 そして、ノグソから始まる異世界生活の始まりだーー。



(日記)

 若い学者君(子孫)は憮然とした顔で無言であったという・・・・・・・・・・・・・・・完。


(若学者)

「終わりに済んじゃねーよ!」

 マジで。


(日記)

 しゃーね。下ネタなしでやんよ。


(若学者)

「そうしてください」


(日記)

 か~ら~の~~~。


(若学者)

「はい! 巻いて、巻いて」


(日記)

 我が子孫ながらさすがというしかないのだろうか? オーライ!



 えーと、

 ノグソをし終わって、


(若学者)

「ああ、どうしても其処からやるんですね」

 若干呆れてしまっている我が子孫君。



 尻を蚊に食われたから、ミルト葉と根茲ねここの汁を混ぜた簡易のかゆみ止めを作って俺は、ファリアス・ラオ・ドバル・エルドールハルハウト領の騎士爵の家族が住むような社宅みたいなところに帰ったのだが、この当時俺は今住んでいる場所がどこで、ファリアス伯父さんが次期皇帝で現在王太子殿下だった事はまだこの当時知らなかったと補足させてもらおう。

 いや、物事を理解する知恵は有ったんだけど、父さんと母さんが滅茶苦茶知識人なのに地方で騎士爵見たいな事しているからわけありなんだな~、聞かないほうがいいな~と思って深く聞いた事が無かったんだ。


「ただいま~」

 俺は小さいながらも温かい我が家に入ったのだ。

 俺の言葉に、いち早く気が付いたのはうちの母さん(オカン)だった。

「おかえり~。楽しかった?」

 扉から見える台所からひょっこりと顔を出し、俺を見て笑顔の母さん。

 母さんの声に気が付いたのか、家の奥のほうから「「おかえり」」と2つの声が聞こえてきた。

 俺はその声の良くも悪くもつっても良いほうしかないんだけどね。2つとも知っている声だった。

 一つは勿論我が父で、もう一つは父の親友の知り合いのおじさんだった。



(日記)

 まあ、実際は従兄弟で義兄弟の契りを交わしていたんだけどね。うちのオトンとファリアスおじさん(当時は王太子)それぞれ一人っ子だったらしくて、互いに近い血縁が居なくて結果として兄弟としても育ったとか二人が酔っ払った時に言ってた。

 そのときにうちのオトンとおじさんの恥ずかしい話とか結構聞いたよ。

 もしそれが、世に出れば、今あるファリアス皇帝とライド公爵の人物像が変わるんじゃねーかな? まぁ、機会があれば話すよ。



 俺は父さんとおじさんの元に行く。

 その際母さんの後ろを通るときにお摘まみを手渡されている。

「やあ、ルド。一月ひとつきぶりだね。」

 お酒を片手に、その杯をあげて、おじさんが挨拶をしてくる。

 それに返答するは、俺。

「おひさし振りです。おじ上、良くおいでくださいました。

 私もおじ上にお会いしたかったんです」

「私にかい?」

「はい」

 俺はおじさんに言い返事をして、少し待ってもらうようにお願いした。

 俺は自分に与えられた小さな部屋に行ってとある道具を取りに行く。

 その間おじさんとオトンは恐らくこんな感じじゃないだろうか?

「ルドは一体私に何を魅してくれるんだろうか?」

「ファース恐らくお前を驚かせてくれる代物さ」

 何気なくオトンに聞くおじさんだが、それに含み笑いで答えたうちのオトンであった。

 そうこうしていると俺は戻ってきて、とある白い用紙と宝石のようなものが付いた木枠を持っていった。

 俺の含み笑いにおじさんは尋ねて来る。

「ルド、それは何だい?」

 俺の持っている道具に直ぐに気がつき疑問を質問に変え聞いてきてくれる。

 それに対して直ぐに答える。

「これはですね。書類作成器です。」

 見せたほうが早いですね。と、言い、用紙の上に木枠を置く。その間もおじさんは「書類? 製作器?」と更なる疑問を口にしていた。



(日記)

 今の時代はある程度の書類の木枠見たいのはあるだろ?

 この当時は木枠というのが無かったんだ。

 羊皮紙に、報告する内容の上に項目を自書きして、その下に書いていくっつーのが一般的で、人により、切る行数、文字数がばらばらで読みにくかったりしたんだ。



 俺は木枠の上に手の平を置き、「印刷」と口にする。

 木枠に付いた宝石が光る。

 光は宝石の回りに書かれた魔法陣の上を走り、用紙側の木部が微かに光る。

 だが、それも直ぐに光るのを止める。

 木枠を用紙の上から取り除くと、用紙には直線に点線が横に伸び、ざっと、30行以上あり、一つの大きな長方形の囲いまで付いている。

 俺は目の前で固まっているおじさんに、何を言いたいのかわかりきっていたが笑顔で渡してみた。

 ついでにいうならばうちのオトンも固まっているが、オトンには見せたことがあるはずなんだが、昨日までに無かった高価な魔石を使った程度で驚かないで欲しい。

 おじさんは用紙を凝視して今だ固まっている。どうも刺激が強かったのだろう。今更なのにな。



(若学者)

「今更って今までに何やったんだ?」


(日記)

 色々だよ。まあ、この時は御袋が7割、4歳の段階での俺が3割、国の重要人物たちの前で色々やっているよ、お袋は。

 そう、この当時では、ありえないことをね。

 お前歴史学者だろ? なら、当時の情況では子供や女がやることがどれだけ権威を脅かすか解かっているだろ?

 それに皇国歴とか見てんだろ? なら、それで理解しろよ。


(若学者)

「・・・・・・・・・・」

 少し上を向き、目を瞑る若学者。

 フーッと息を吐き、また書物に目をやり始めた。



 オトンとおじさんが固まること3分俺は忍耐強く待っていた。

 その頃になると先に動き出したのはうちのオトンだ。

 オトンは片言なれど口を動かした。

「り、リカ・・ルド・・・、そ、それ・・・如何したんだ・・・・・?」

 オトンは宝石・・・魔晶石を指差して、僅かに震えていた。

「作った。」

「「!!!」」

 オトンとおじさんは同時に驚き又固まったが俺はそれを無視して続けた。

「母さんに魔晶石って何? って聞いたら、教えてくれて、作り方まで教えてくれたよ。

 んで、母さんに何で普段から作らないの? って聞いたら、魔力量が少ないから、そんな大きいのは作れないってし、作ったらその日一日動けなくなるから無理って言ってた。

で、一応参考に前作ったのを見せてもらったら本当に親指大の魔晶石が出てきた。これが限界って言ってたよ」

 


(日記)

 この当時の魔晶石って、成人の親指大で金貨50枚ほどの価値があったんだ。

 取れる場所が限定されてて、その利権争いとかで良く同国貴族間での小競り合いが起こったり、他国との領土争いで戦争したりしてたから、物凄い高価だったんだ。


(若学者)

「いや・・・・ちょっと・・待ってください。

 魔晶石って、作れるんですか?」


(日記)

 作れるよー。


(若学者)

 反応、かるっ!


(日記)

 材料はガラスを少量と高熱魔法と魔力(素)圧縮の併用で完成する。

 理屈、聞くか?


(若学者)

「あっ、はい。お願いします」


【作者よりお知らせがあります。今度( )を交互に書くのが面倒に成ってきましたので、合同で話などをすることがあります。あしからず。】

 

(日記・若学者)

 ウチのオカンがいうには、宝石なんかが魔法を込められるというのは有名だな。

「はい」と返事をする子孫。

 じゃあ、宝石も魔晶石を作る材料になるのは知っているか?

「えっ! 出来るんですか?」

 宝石は宝石自体で価値があるから魔晶石化なんてしないんだけど、宝石も大昔火山地帯だったり、現在の火山帯の場所で多く取れたんだ。

 そういう意味では、火山地帯や元火山地帯だった場所では魔晶石が多く取れた。

 ウチのオカンは若い頃に魔晶石を手に入れたことがあったんだ。

 その時、魔晶石を使用して、残ったカスが宝石だった。確か緑色したルビーとか言ってた。

 この時、オカンは考えた。

 何故、魔晶石を使いきったら宝石が出てきたのか。

 本来は魔晶石の欠片というのがあるだろ? 首を前後に振る子孫に続きを言う。

 あれは一体何なのか調べてみたく成ったんだと。

 魔晶石を扱っている公明な魔法使いのところに言って、交渉して金貨1枚で譲ってもらったんだと。

「き、金貨1枚! 何処にそんな資金がっ?」

 緑のルビーだよ。何でも珍しいらしくて、金貨24枚で売れたんだと。当人曰く、「本当はね、最初の売値が金貨10枚だったのよ。でもね、こっちが子供だからって甘く見やがったから、適正価格より少し多めで売ってやったわ」と笑って言ってやがった。

 その後、人攫いや悪党に狙われたらしいけど、全員無詠唱の魔法で漢女にしてやったとか言ってたよ。

「漢女って、何ですか?」

 男の大事な棒と玉×2を切ったとか潰したとか何とか。

 ん? 如何した? 顔を青くして、お腹痛いのか? 大丈夫か?

「よ、良く平然と語れますねえ。俺、股間がキューッとして、怖いです、今」

 ああ、生きていた時は俺もそうなったけど俺今魂というか残留思念みたいなものだから、今更なんだよな~。1000年前にそんな感情忘れたわ! はっはっは。

 それにな、今お前が怖がっているの俺のお袋でお前の先祖なんだぜ! 諦めちまえよ。

「・・・・・・・・・・・・・」

 さて、戻るぞ。

 子孫は無言でゆっくり頷いた。


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