1章 十話 隊長さんありがとうございます
続き読んで貰って感謝です!
差別用語注意?
あの後はトイレから出た後隊長さんが寝かしてくれたみたいで起きたら毛布がかぶせられていた。
痛み? 腹の中が軽く爆発したと思うのと記憶が飛ぶ位ですね。
隣には隊長さんが他の兵士さんと談笑していて、隊長がこっちに気づく。
「よっぽど疲れてたんだな、もう昼だぞ」
ん……。
「……おはようございます」
長く寝た後の寝起きは頭が働かない。
「どっちかって言うと昼だから『おそよう』だな」
ああ……もう昼なのね……グゥ。
「おい、寝るな」
なんと毛布を取られてしまった!
「起きれるか?」
隊長から手を差し出される。
「朝は弱いんですよ……」
隊長の手を掴み、起き上がる。
「……さっき言ったが昼なんだぞ」
あ、そっか。
「……昼にも弱かったんですね」
新発見である。
「……寝起きが弱いんじゃないのか?」
そうですね。
歩こうとして足に何か引っかかり、危うくこけそうになる。
足元を見ると、足に縄がくくられていた。
「ああ、ちょっとそこで待ってろ」
隊長さんがヤカンを持って陶器のコップに何かを入れる。
「ちゃんとした水だ、飲め」
目の前にコップをズイと差し出される。
……【鑑定】
【水 危険度 無し 誤差 ほぼ無し】
……信用するからな、鑑定さんよ。
隊長からコップを受け取り少しずつ水を口の中に入れ口の中を湿らせながら飲む。
……おいしい、まともな水だ。
水が口から空っぽの胃の中に入っていくのが分かる……。
あ? 空っぽ? 昨日からなにも食べてなかったか。
タイミングよくお腹がクゥと鳴る。
「……腹が減ったのか? すまんがパンとスープを頼む」
察しがいい隊長。
「了解しました」
そして談笑してた相手はまさかの兵士2さん。
隊長が紙片手に聞いてくる。
「そう言えば聞きそびれていたが名前は?」
「谷崎 誠也です」
「タニザキ セイヤ、か」
隊長は紙に名前を書きながら頷くと更に質問してくる。
「お前は特徴から見て転移人とか言うやつなんだろう、どこの出身だ?」
まあ昔から転移させ続けてたって神が言ってたしね。
「あー、国は日本です」
地球と答えた方がよかったかな?
隊長さんはどこから取り出したのか冊子をめくり、そして読み上げる。
「日本……日本……あった。日本人の特徴、若干黄の色肌に黒の目に黒の髪そして平均的に背が低い。主にこの特徴が日本人……セイヤ茶髪じゃねえか!」
おかしいな、ちゃんと染めてたのに。
さてはあの神とか言うのが要らない事したな。ふざけんなあの加味が、ご飯に振りかけて食べるぞ。
「つまりお前は日本人じゃない??」
隊長の顔が面白い事になってる。
「いや、髪色が茶色とかの人は居ますよ。数が少ないだけで。あと肌の色とか髪色は気にする人いるので言わないほうがいいですよ」
差別用語っぽい感じだし。
「なるほど、今度から気をつけよう」
その用語が入ってる冊子の出所が気になる。
「パンと具沢山のスープです」
兵士2さんが朝? ご飯をトレイに乗せて持って来てくれた。
「ありがとうございます」
おいしそうなにおいがする。
もう我慢できない、手を合わせて。
「いただきます」
さて、どんな味かな?
「あと、食べながら聞いてほしいんだけどあの地図を鑑定したんだが、所有者が居ないなら無しになるんだが読めないんだ」
読めない?
「ちなみにあれ、そんなに貴重な地図なんですか?」
「あの地図の能力は辺りの地形を読み込んで表示する能力を持っているんだ。さらに拡大と縮小も可能なんだ。そして所有者以外は使えないんだよ」
なんだそれ? それじゃ使えないんじゃ?
「まあ表示だけされていればだれでも地図を見ることは出来るからな」
それでここに来れたのか。
「それで名前とかが異世界語のようなんだが駄目元で翻訳してくれないか?」
まあ、他の言葉もあるからね。
「おかわりしてからでいいですか?」
昨日何も食べなかったからお腹が空いて仕方が無い。
「わかった、地図を持ってくるから、おかわりと見張りを頼んだぞ」
そう言って席を立つ隊長。
「了解しました」
兵士2さんが返事を返し、隊長が外に出て行く。
加味は故意です