1章 十四話 こっちの方法
続き読んで貰って感謝です!!
鑑定説明の情報量が多すぎて凄く時間がかかったが何回も聞き返してようやく理解できた。
「ちゃんと理解出来ましたか?」
兵士2さん、そんな事言わないで、恥ずかしい。
「まっ、子供には難しかったかもな!」
そう隊長さんに言われてアッハッハと笑われる、そんなに笑わないでほしい。
「子供子供って一々連呼しないでください! それにあと数年したらもう子供って呼べない歳になるんです! 僕はもう16歳なんですよ!」
「またまたー、冗談をアッハッハッ……ハァ!?」
隊長さんがお茶を飲もうとコップに手を伸ばすと同時にいきなり隊長さんが驚愕の声を上げた。
隊長さんいきなりどうした? そして何故お姉さんの方を向く? さらに何故お姉さんも何故口を開いているんですか?
「お前、その容姿で……16!?」
隊長さんが驚き叫ぶ。
「……本当ですか?」
兵士2さんも驚いているようだ。
「本当です」
僕は三人の反応に驚くが叫ばない。
「……ウラヤマシイ」
お姉さんから呪いが飛んできそうな声が聞こてくるんだけど……。
「お前はホント何者なんだよ……。ああ転移人だよな、分かってるよ……。お前は容姿を自由自在にできるのか? その姿は16なんかじゃ無いだろ……どう見ても13あたりだぞ……」
ウラヤマシイ……。
「この姿が自分的に普通なんですけど…」
ウラヤマシイ……。
「成長が遅いのか? 日本人ってのは」
ウラヤマシイ……。
「いや、遺伝っぽいもんです」
どっちかって言うと。
ウラヤマシイ……。
さっきからお姉さん、ブツブツうるさい! 戻ってきてください!
「あっ、ああ、おっ、親譲りなんですね?」
おお、お姉さん帰ってきた。
「まあ何故か一族全員ほとんどこんな感じに成長遅いんですけどね」
そのせいで一部からバカにされたり恨やましいって言われてたけどね。
「……あなたの一族、本当に人間ですか?」
……結構失礼ですね! お姉さん!
「ちゃーんとした人間ですよ、むしろ人間じゃない人間の家族って居るんですか?」
少し声を荒げながらお姉さんに答える。
「いえ、失礼しました、単に気になっただけなんです。あなたの家族を貶す気は少しも無かったんです、申し訳ございません」
「……まあいいです、それより大事な事があるんですよ、隊長さん」
さっきの説明どおりなら大変な事に気がついた。
「ん? 大事な事って何だ?」
「知識不足で鑑定出来ないならさっき所有者を鑑定したのは信用できない情報ですよね?」
「あっ、そうだな」
「なら、鑑定結果をそのまま直接見せてくれたら解決するんじゃないですか?」
むしろ何で今までこの方法を思い付かなかったんだ?
「ああ、言い忘れてたけど鑑定結果とかは発動者しか見えない、自分にしか見えないから幻覚のような物だな」
「……なら、鑑定結果をそのまま形として書き写す事はできますか? もし出来るのならそれを読んで解読しますが……」
「……ナイスアイデア!」
むしろこの方法を今まで思い付かなかった方が問題なんですよね。
「なら早速お願いできますか?」
そう言って地図を隊長さんに手渡す。
「ちょっと待ってろよ……よし出てきたぞ、書き写すからその聴取用の紙の備考に書かせてくれ」
隊長がお姉さんに手を伸ばす。
「わかりました」
そう言ってお姉さんが紙を隊長の方に渡し、隊長が紙を受け取り鑑定結果を書き始める。
「……一応全部書き写したぞ」
そう言って隊長が紙をこっちに渡してくれる。
僕は紙を早速読んで見る。
『所有者名 之助 フォム 仮契約者 谷崎 誠也』
……はいぃ?
この切り方以外の切り方が浮かばないのでいい案ないですかね?




