0章 一話 二話 三話
作者の初作品なので至らない点が多々ありますがお楽しみいただけたら幸いです。
以下タイトル
一話 すべての始まり
二話 これも全部「神の使い」って奴のせいなんだ
三話 異世界のあれこれ
「翔」
低く 声が 響く。
「貴様は汚しすぎた」
罪状を告げられ。
「使命を守らないあげく、さらに汚してどうする」
守るべきものも守らない、それをなじられ。
「お前は地球からクビにした! これから下級世界に落とし」
処分を確定、執行され。
「もう一度! 全て一から!! やり直せ!!!」
ああ、全てが終わる……はずだった。
「お主……、一体何処の誰なのじゃ?」
この神様の記念すべき第一回目の失敗の瞬間である。
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何故か『おじいさん』から凄く怒られてる。
そして「翔」って誰ですか? 勘違いされてるよ。
僕は「谷崎 誠也」 ……全然似てないじゃん!!
あ、誰って聞かれた。違うって最初から気がついてほしいですよ。
てか、ここはどこ?
「谷崎、谷崎誠也です」
少し声にイラつきが出た気がする。
目の前のおじいさんは眉間に皺を寄せ喋る。
『なぜここにいる』
僕は即答した。
「わかりません」
こちらだって知りたい、こんなところにいるまでベットの上で寝てたのに。
『「わかりません」では無いだろう、ここはお前みたいなのが居ていい場所ではない』
そんな事を言われても知らない・それとちゃんと名前で呼んでほしい、名乗ったのだから。
「まず、あなたは誰ですか?」
『話を逸らすな! ……まて、我のことを知らぬだと!?』
逸らして無い、それに本当に知らない。
言葉を聴いたおじいさんが何やら目を動かすと『ギョッ!』とした表情で何やら目が泳いでいる。
『……すまん! 内の者が迷惑をかけてしまって!』
突然の謝罪の言葉に呆気に取られポカンとしていると喋り続けてくる。
『お主最近交通事故に巻き込まれたじゃろ』
確かにその通りだ、高校通学中に事故にあいベットで寝転んでいたのは交通事故のせいだ。
『その時使いがお主に、言うなれば発信機と言う物を付けたのじゃ』
「……使い?」
『ああ言い忘れておった 我は神じゃ!』
……ノーコメント。
『そしてその発信機は使い自体の物なのだ』
『そいつには地球の管理として地上へ行き環境保護として働いてもらって居ようと思っていたのだがな』
『なぜか真逆のことをしてばかり、更には連絡にも出ない』
『そこで! 追放処分しようと思って呼び出したのだが……』
『そこでお主が来たのだ』
『発信機にはさまざまな機能が有り』
『ここに来たもその一つ』
「……つまり、全部使いが悪いんですね?」
おじいさんは首を縦に振りながら謝罪する。
『そうだ 申し訳ない事をしてしまった』
『そして非常に言いにくいのだが、その発信機の効果で言うならば異世界にお主を送り込むようになっているのだ』
僕はきっとポカンと間抜け顔を晒しているのだろう、顔を見た自称神様が申し訳なさそうな表情をしながら続ける。
『追放処分先が異世界なんじゃ』
「その発信機は外せないんですか?」
『外したが発動した効果はそのままなのじゃ』
ソーデスカ。
……夢なら覚めてほしいなぁ。
『ちなみにその世界の文明レベルは総合的に比べるとお主の世界と比べて低いのじゃ』
自称神様は何を思ったのか異世界の文明レベルを教えてくる。
『転移をするなら本来それなりの力を与えなければならないのだがな、異世界で大災害とも言える現象が発生しての、世界のバランスを整えるためにこの間約二~三桁の地球の者を異世界に移したのじゃ、それを行ったのがお主が事故に合った日じゃ。』
『おそらく大掛かりなことをしていたせいで使いがしていたことに気がつかなかったのだろう、そしてバランスを保つ為にも、お主に与えられる力がほぼ無いんじゃ』
……要するにちょっと違うけど水の濃度か。
『本当に申し訳ない、こちら側の問題に巻き込んでしまって』
反応に困って無言でいると。
『お主、ちゃんと話を聞いておるのか?』
「はいっ! ちゃんと聞いてます!」
大きな声を出され驚いてしまう。
『それでだ、渡せる能力の一覧がこれになる』
そう言うと本の形をしている[能力一覧表]と書かれた物を僕に差し出した。
『そこに書かれている能力を一つ選んでくれ、選んだ物がお主の能力になる』
パラリと捲るとすぐにページが無くなった。
…これだけ?
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「あの…」
『何じゃ?』
「さすがに選択肢少ないと思うんですけど」
『すまんなあ本当に、多く渡したいが無理なんじゃ。あとは誰もが使える能力が向こうに着いた時自動的に身に付くぞ』
そうか……。
「その能力はどんなのですか?」
『たしか『鑑定』に『分解』と『ステータス表示』じゃな』
……まあ有るだけ良いか。
頷きながら本を読み能力を決めに掛かる。
――
読んのだが物凄く微妙だ、貰えるだけありがたいのだが。
「え~神様さん?」
『決まったのか?』
「はい、この体力自動回復(微)をください」
異世界から生き残らないとね……。
『わかった、転移先は誰も住んでいない小屋に設定されている。最後に、本当に巻き込んでしまって申し訳ない』
「まあ、大丈夫ですよ」
『む? そうか、では少しの間お休みだ』
えっ!? な……。
――
我は神、今谷崎誠也を治療中。
……よし、治療完了! 後は能力の設定と発信機を付けるだけじゃ。
ん? 能力あと一つ付けれるのか?
なんじゃ、これしか選べないのか。
まあ無いよりマシじゃ、しかし変な能力じゃのう。
あの神はなにを考えてこの能力を創ったのやら……。
よし、発信機を取り付けた。
これでサポートを何時でもしてあげれるの、我にはもうこんな事しか出来ないからな。
ではいざ、転移!
……使いよ、お前は何を考えている気じゃ。
主人公が想像している異世界は化物が跋扈している世界です
二話後書き
人間大砲発射後大砲破壊したって感じですね