1/2
「しれーかんが、ちゃくにんしましたっ!」
眩しい。 太陽が照っているのが分かる。 ここは何処だ? 疑問を解くため、起き上がって回りを見渡す。知らない場所だ。 地面に木が張られているのは分かった。 それ以外分かりそうにない。
「しれーかん?」
背後から声がした。 素早く後ろを向いた。誰かいるなら助けを求められるかもしれない。
そこには、旭日旗を持った女の子が立っていた。
「零っていうの。宜しくね!」
その女の子は俺にそう言った。 何処かで見たことがある···
昔の記憶を思い出していく。 そうだ、この子は俺が高校生の時に···
『戦闘機マジ可愛いから擬人化さしてゲームを作ってやる!!』
俺が人生の道を踏み外していたあの頃。 高校に入っても厨二が治まらずにクラスメート紹介で
『俺に名前などない。』
とか言って3年間いじめられ続けたあの頃。 俺はそのゲームを完成させて···
させて···? どうしたんだっけ。 何も覚えていない。
とりあえず今、そのゲームの中に俺はいる。 天国じゃないのか?
「しれーかんが、ちゃくにんしましたっ!」