光、音、熱、重力
光や電磁波は、粒であるとともに波でもあります。粒として見た場合には、それは光子となります。わかりにくいですけど、これはもうそういうものと思うしかありません。「なぜ、そうなのか」は、もうわかってるのかな? わかってなくてもこれからわかると思います。
さて、原子の原子核と電子は光子をやりとりすることで引きあっているという説明があります。これは、えーと、波というわけでもないですけど、別の説明もあります。原子核は正の電荷を持っており、電子は負の電荷を持っています。そしてそれぞれが電場を構成します。まぁ波ではありませんけど、波っぽいものとして場が影響して原子核と電子は基本的には結びついています。基本的にはというのは、共有とかあったりするので。これを粒の考え方で表わすとどうなるかというと、光子をやりとりしているという形になります。光子をやりとりすることで引き合うというのはわかりにくいかもしれませんが、説明は面倒なのでそういうものだと思ってください。
さて、光に光子があるように、音にもフォノンというものがあります。光子はフォトンで、音の方はフォノン。なんか面倒臭いですけど。某ASYLUMの映画に限りませんが、フォノンはちょっと変な描かれかたをする場合もあります。
フォノン自体はトンデモ系のものではなく、実際に存在します。いや、存在しませんけど。アイディアとしては実際に存在します。物が動くと波が出るというような波動関数とかなんとかみたいなものがありますが、それを音の波に対して逆方向に計算してやると存在することになる粒子です。音の波を量子化してやるのです。えーと、打ち上げ花火をそこそこ近くで見ると、衝撃が伝わって来ます。まぁあれもフォノンではあるのですが、衝撃そのものがフォノンというわけではありません。そこは勘違いしないでください。
フォノンは別に何かの相互作用の媒介をするというわけじゃなかったと思います。
熱ですが、昔は熱素、つまりフロギストンの放出によって熱が表われると想定されていた時期もありました。色々と新元素が発見されてた時期とか、熱の原因がわからなかったりということがあって、架空のものとして想定された一種の粒子です。木が燃えると熱いのは、フロギストンを放出しているからとか、あるいは湯を沸かすと熱くなるのは、水がフロギストンを吸収し、それを放出しているからとかですね。まぁこれは完全に間違いとわかっているわけですが。ネタとしては今でも使えるでしょう。
フロギストンも、別に何かを媒介するわけじゃなかったと思います。
最後に重力です。アインシュタインが重力も場だとか、場の歪みだとか言う前は、どうやって質量が相互作用していたのかわからなかったわけです。時代的にもしかしたら前後するのかもしれませんが、光子のやりとりで原子核と電子が相互作用しているのと同じように、質量同士が相互作用するのには、何か粒子をやりとりしているからではないのかと考えられました。その粒子がグラビトンです。今もグラビトンの考え方は有効なのかどうかは知りませんけど。ただ、繰り返すと、相互作用を媒介するのがグラビトンです。相互作用を媒介するフォトンは集めてもどうなるわけではありません。熱くはなるのかなぁ。でも集まっているだけだと見えません。飛びだしてどうにか目に入らない限りは見えません。どうやって封じ込めるのかは知りませんけど。あぁ、思考実験で反射率100%の鏡の箱とかはありましたが。でも箱を開けて光が見えた瞬間に、もう封じ込めから飛び出してるわけですが。なので結局は封じ込めている間は見えません。グラビトンの場合、あくまで相互作用を媒介する粒子ですから、グラビトン自体が重さを持っているわけではありません。このあたり、ちょっと勘違いしている場合があるように思える場合があります。
ついでの話題として。原子核の中、つまり陽子同士や陽子と中性子を結びつけているのは中間子と呼ばれるものの類か、その一種です。中間子も、やりとりすることで陽子と中性子を結びつけています。計算は面倒ですけどね。
場や波と、それに対して粒子あるいは量子が現われるわけですが、両方を統合して考えようとすると結構面倒です。使い分けるのが便利ではないかと思います。