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「世代」について ――あるいは慣習的な数字――

 先に、NHKで "Next World" というシリーズが放映されました。これ、何で "Next" なのでしょうか?


 NHKの人が意識していたかはわりませんが、扱ったのは30年後の2045年でした。んー、まぁたぶん意識してたとは思います。NHKっていろんな人がいるし、いろんな人とつながりがあるし。

 この「30年」という期間ですが、社会を扱うような場合、色々な分野で「一世代」を「30年」程度として考えます。

 一つには、一人が生まれてから、その人が子供を生み、ある程度育てるのがそれくらいというのもあります。まぁ社会によって、そう簡単に30年としてかまわないわけではありませんが、だいたいそういう計算をします。

 統計の有意さを見る場合に、5%基準とかあります。これも特に5%に意味があるわけではありません。

 両方とも、悪く言えば「何となく」ですし、「慣習」です。


 そう言えば、ある論文雑誌では5%基準で済ませている論文は今後載せないというようなことが去年か今年に入ってからあったそうです。じゃぁ、替わりに何を使えばいいのかという点については、「わからない」ということだったように覚えていますが。うん、まぁ、わからないなぁ。

 もちろん、5%基準だろうと1%基準だろうと、それをクリアしていれば意味があるのかというと、そんなわけはありません。問題は、それの分析にかかっています。あるいはそもそも試料(データ)がボケている可能性だってあります。「関係なさそうなことでも相関が見られることがある」という話は聞いたことがあるかと思います。そういうところも分析して、その上で有意である、あるいはなぜ有意であるのかの分析も必要ということです。このあたり、ビッグデータと関連してもう一つかけるかなぁ。


 あるいは、「%」でも同じようなことが言えます。「パーセント」という名前(?)のとおり、なんで「100に対しての」量、あるいは割合なのでしょうか。まぁ「1000に対しての」というのもありますが、あまり使われません。あるいは「50に対しての」だって「23に対しての」だって構わないはずです。これも慣習にすぎないでしょう。


 おっと30年ですが、そういうわけで慣習としては確かに "Next" なのです。ただし、皆が30年周期で一斉に出生しているわけではありませんから、つまり、私たちは皆が2015年生まれで、その子供はみな2045年生まれになるわけではありませんから、その意味ではきっちりした "Next" なんてものは存在しないとも言えます。個別には「次の世代」というものは具体的に存在しますけどね。これはそういう話ではないので。

 この例のように読んだり、視聴する側は、存在しない「世代」という概念を理解した上で、あるいは同じようなことがあちこちで言えるのですが、それを理解した上で、論や小説や番組や、その他のいろいろなものを見ないといけないという状況がたくさんあります。

 じゃぁ、どうやって「理解」した上で、さらに「理解」するのかというと、「勉強しましょう」としか言えなかったりします。


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