第2通:お前
おまえは、おれと違って学校では人気があった。
可愛いのは認める。
。後輩の間ではファンクラブが出来ていたほどだ。男子だけじゃなく、女子にも好かれている。加えて学級委員長。。それに比べ…おれときたら、頭も顔も中の中…頭は下か。。特別モテるわけではない。だから、たまにおまえと話しをしていると、男子からの批判と嫉妬がすごい。そんなおまえは、おれの大変さを全く知らないで話しかけてくる。。うざい。おまえとおれはただの幼なじみ。 そんなおれたちも高校三年。高校生活最後の年になり、最後の文化祭が近づいていた。 おまえは、学級委員長だけあって毎日が慌ただしくなっていったようだった。
朝、おれを外から怒鳴ってくることもなくなった。
…おれは正直せいせいしていた。
。ゆっくり寝れる日々を過ごせるのだから……でも学校には、遅刻しながらも毎日登校した。 おまえの頑張り様は、鈍感なおれでもよくわかった。なぜそんなに頑張るのか…最後の文化祭だから?学級委員長だから?どちらにしてもおれにとってはどうでもいいことだった。。まさか、これがあんなことに繋がってるなんてわからなかったから…次第に文化祭が近付いていくうちに、クラス全体が活気づいてきた。。ますますおれは浮いた…文化祭なんてどうでもいい。だるいだけ。 文化祭を控え一週間前、放課後クラス全員で出し物の話し合いをすることになった。当然おれは帰ろうと決めていた。
放課後…おれはクラスで一人だけカバンを持って下駄箱に向かった。。帰るのは当然おれだけ。靴を下駄箱から取り出し、ふと前を見るとおまえが笑みを浮かべて立っていた。おれの行動を読んでいたかのように…この笑みを久々に見て……新鮮だった。 すると、おまえは次の瞬間、おれに帰ろうと言ってきた。おまえから言われたのは久々だった。正直一人で帰りたかったが、久々もあり一緒に帰ることにした。。




