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変態の日常的生活  作者: 荒崎 藁
新たなる出発点!
26/66

食事中は下品な言葉はやめましょう

「いただきます」

 丁寧に両手を合わしみんなで言い、前澤が作った自慢の肉じゃがを箸でつっつく。

さっきのサウナでの勝負は、最後俺と田仲が残り一騎打ちとなったが、あっけなく俺は負け、田仲が優勝した。俺の理性が崩壊したからだ。

「あさって休みじゃん? だからさ、買い物行こうぜ。引越しでここに持ってきた物だけじゃ足らん気がするし。あっ、ほら肉やるよ」

 口の中にじゃがを含ませながら境は話し出す。そして間違えて捕まえた肉を俺の器へ入れる。

境は動物性の肉は食べない主義らしい。

「確かにな。俺はいいよ。この緑の奴あげる」

「あたしもいいわよ。それアスパラよ」

「まじで。じゃあ食う」

 境の器へ入れようとした緑の物体、もといアスパラを食べる。

にげえな……。

「んー? 私もいいよー。これイカ入ってるの? 珍しー」

 そう言いながら阿部は肉じゃがに入っていたイカを自分の器へたくさん持っていった。

イカ好きだったのかお前。

「田仲は?」

 俺は向かいでサラダを食べ終えた田仲に聞くと、満足げに頷いた。

「じゃあ決定だな! 今俺食事中だぞジョン、ジュディ! 降りるんだ!」

 横目で境の方を見ると、膝の上にはハリネズミが二匹乗っていて、主人の顔を物ほしそうに見ていた。

あれ、幼女に擬人化したら絶対かわいいだろうな……。

「てか部屋に置いてこいよ」

「かわいそうだろ! なら志多野、幼女を飼っているとするだろ?」

「なんだって!?」

「まだ話の途中だ」

「ああ、すまん」

反射的に大声を上げてしまった。

「その幼女を部屋に置いて飯食うか? 答えは当然」

「ノーだ!!」

「だろ? それと同じだ」

 めっちゃ納得だ。境の言葉には説得力があるな。

「でも境、ハリネズミ以外は全て部屋だろ」

「…………それは言うな……」

 テンションの上下が激しい境であった。

「というか、幼女飼うって。例えが終わってるわよ」

呆れながら前澤は味噌汁をすする。

「将来俺幼女飼いたいんだよ」

「そんな、『将来俺犬飼いたいんだよ』みたいに言うな!」

 境に純粋なツッコミをされてしまった。ボケたわけじゃないのに。

「もう結婚して子ども生みなさい。そう、あたしとまじわ」

「結婚するなら田仲だろ!!」

 俺は前澤のダイナマイトな発言を全力で阻止した。

「先走るなよ。まだ田仲の性別は判っていない!」

「だよな……そこなんだよな問題は」

「そーいえば田仲ってピンクのボクサーパンツ履いてんの?」

 ――

「何言ってんのお前!? 正気なの? バカなの? 死ぬの? てか死んだほうがいいんじゃない? てゆーか死んで来い! 死んで生き返れ! 人生やり直せ!」

 家は防音壁だが、それさえ突き破って外まで聞こえそうな程、大声で怒鳴った。

「生き返っていいのか俺! それ何? 新たなツンデレ?」

「ツンデレじゃあねええよ!」

「二人で盛り上がってるところ悪いけど、それあたしのパンツよ」

 …………………………

「えっっっっ?」

「えっっっっ?」

 一旦落ち着こう。肩の力を抜け。

俺と境は深く、深く呼吸をし、平静を取り戻す。

「すまん前澤、もっかい言ってくれ」

「だから、そのボクサーパンツ、あたしのよ」

 なぜそこで赤くなる! 一応男同士だろうが!

 …………

「えっ?」

「えっ?」

「何回それやるのよ」

 俺は前澤の呆れ顔を今日何回見たのだろうか。

「いやだって、えっ?」

 境の頭の中は今頃大地震並みにパニくっているに違いない。

「境、あの時一番上にあった学ランて確かに田仲のだったよな?」

 みんなに聞こえないように境に聞く。

「学ランを着ていたのは俺と志多野と田仲だけだった。でもあの時俺たちはまだ学ランを着ていた。だからあそこに置いてあったのは間違いなく田仲の学ランだ」

「長ったらしい説明ありがとう。それなのに学ランの一番下にあったのは前澤のパンツだった。なぜだ?」

「それは俺にも分からん」

「どうかした?」

 ビクッ、という擬音が聞こえそうなくらい体が跳ね上がっていた。

「いや何でも」

「何でもねえよ~」

 適当にはぐらかすしかなかった。

読んでくださりありがとうございます。

最近執筆スピードが落ちてきていて焦っています。

しかし頑張って書きます!

評価、感想をもらうとものすごく興奮してバーサーカーモードになります。

よろしかったら書いていただけると幸いです。

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