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残酷な悲しみ
なんかさっきからすごい寒気がする。
誰かに睨まれてる…?
私がキョロキョロしていたその時。
誰かの足が私の足に触れた。
私は転びそうになり、よろけてしまった。
「きゃっ…!」
と、その時和也くんが支えて助けてくれた。
でもその和也くんは怖い顔をして違う方向の先を見ている。
誰かを睨んでるみたい。
もしかして私に足を引っかけた犯人?
私も和也くんが見る先を見た。
その先にはー……
私は一瞬にして体が凍り、固まった。
頭が真っ白になった。
なんで?なんであの人が…
なんで……
春菜が私に嫌がらせを…?
和也くんが春菜に怒鳴り付けようとした。
「なんでお前そういうことするんだよ!」
あまりの和也くんの大声にさすがにクラスメイトも振り返った。
「そっ…れは…」
「もう関わるなよ。」
私にそう言って、和也くんは行ってしまった。