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青い半魚人  作者: 松下真奈
第二章
133/140

ヒノクニ――はじまりの振動

 ある日の昼下がり。

 ジロウは食品庫の中で、先日仕込んだ梅シロップの出来を確認していた。

 今年の梅仕事は、巡業に出ていたユウキとハルカは参加できなかった。いつもよりも人手が少ない中、それでも楽しい笑い声に溢れたひとときだった。

 今年仕込んだ瓶の奥には、一昨年仕込んだ梅酒の瓶が並んでいる。紡久が成人するタイミングに飲めるようにと、二年前の梅仕事で作ったものだった。昨年飲んだものよりも、熟成が進んでまろやかになっているだろう。


「今晩出してみるか」


 ジロウが一番端の瓶に手を伸ばした時だった――――ゴゴ……と地が唸るような不可解な音を、耳が捉えた。


「?」


 その音の出処を確認する間もなく、次にジロウの耳が拾ったのは、食品庫に並んだ瓶がお互いに打つかり合って生じる、カタカタという軽やかな音だった。


「揺れてる……」


 そう言葉にした時には、既に揺れは止まっていた。

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