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青い半魚人  作者: 松下真奈
第二章
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手紙⑦――侑子からユウキへ

ユウキちゃんへ


素敵なネックレスをありがとう。

とても嬉しくて、早速つけています。魔力は見えないけど、ユウキちゃんが作ってくれたこと、すぐに分かったよ。大切にするね。


クリスマスパーティー、とても楽しかったよ!

野本くんのお家は、話に聞いていた通り、CDとレコードに溢れていました。佐藤先生が一番興奮してたかな。私はまだまだ詳しくないのでよく分からなかったけど、誰々のあの名盤だ! とか、こんなマニアックなものまで! とか、レコードジャケットを目にする度に何かしら大きな声を上げていました。生徒達に散々「ハメを外しすぎないように」って言ってたくせに、先生が一番はしゃいでるよね、と愛ちゃんが笑っていました。

野本くんのお爺さんはとてもフレンドリーな人で、自分のことを「お爺さん」じゃなくて「ゲンさん」と呼んでほしいそうです。なので手紙の中でも、ゲンさんって書くようにするね。(本名は、玄一さん。渋くてカッコいい名前だよね。)

ゲンさんは私の歌を、すごく褒めてくれました。人前で堂々と歌えること、それを気持ちが良いと思えることは、それだけで素晴らしい才能なんだって。「歌を続けなさいね」と言ってくれたの。嬉しかったな。おすすめの女性ボーカリストのCDを貸してくれました。


ノマさんのレシピ通りに作ったお団子は、皆から好評だったよ。分かってたけどね! ノマさんのお菓子はどれもおいしいもん。ノマさんにもお礼を伝えて下さい。写真も撮ったので、同封するね。


プレゼント交換も楽しかったし(私が選んだマグカップは、佐藤先生の元に行きました。私は綾先輩が選んだ文房具セットをもらいました)、音楽に溢れた賑やかな時間でした。


そして夕方、ゲンさんと野本くんの案内で皆でライブハウスへ出かけました。

先日の手紙では野本くんの家族が出演するって書いたけど、あの時も、そして実際にライブが始まるまで、私も彼の家族のうち誰が出演するのかまでは知らなかったの。 

びっくりした! 野本くんのおばあちゃんが、つまりゲンさんの奥さんが、ステージの上でベースを弾いていました。(あまりに若々しいので、ちゃんと紹介されるまで信じられなかった。)しかも中々のハードロックでした。お客さん達は皆ヘドバンしてるし、音も爆音。

野本くんとゲンさん、佐藤先生は最初から知ってたみたい。軽音同好会の面々を驚かせるために、あえて詳細は伝えなかったそうです。

野本くんのおばあちゃん(キクちゃんと呼んでと言われました)は、若い頃からずっとベース一筋で音楽をやっていたそうです。

ライブが終わった後でゆっくりお話もできたんだけど、話し方も雰囲気もおばあちゃんやお母さんっていうよりも、お姉さんって感じの人でした。愛ちゃんは「かっこいい!」とすっかり感化されたようで、「私もベース頑張ろう」と意気込んでいます。

キクちゃんは毎週決まった時間にライブハウスにいるそうで、「またいつでもおいで」と言ってくれました。


そんな訳で、楽しいこととびっくりすることで一杯の一日でした。

ユウキちゃんにも見せたいなと思って、写真も沢山撮ったよ。封筒に全部入り切るかなぁ。


私もユウキちゃんに、クリスマスプレゼントを作ったよ。


侑子

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