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聖女なのにわがままな私は追放された事を機に自由に生きる事を決意した!!

作者: 柳田健二

私は聖女だった

人々の願いを聞き、誰に対しても優しく接した


民の要望にも応えていたが内心はとてもうんざりだった

なぜ私がこんな使いっ走りのような事をしなければならないのか


村の男どもは私を聖女だと言って慕ってくるが

実際は体が目当てなだけで私自身を見ようとはしない

使い物にならなくなったら即切り捨てる事だろう


所詮私はこいつらにとって

良いように利用できるおもちゃでしかないのだ


「何が聖女だ!聖女なんかクソ喰らえだ!」


そんなある日私はとうとうマズイ病にかかってしまい、営みを停止せざるを得ない状況に立たされた


当然私は民から反感を買った


それだけじゃない、今まで許してきた罪人達が再び悪さをしたので被害が拡大し

民の蓄積された怒りが爆発


何でもかんでも許す私を民は一方的に攻撃し


私は聖女を追放された


聖女という肩書きがなくなった事で

私はただの女となり、当てもなくいろんな土地を放浪したが役に立たない私は誰からも相手にされなかった


そんなある日、私は偶然

怪我で倒れている異国の兵士と出会い

私は彼を嫌々ながら介抱した


程なくして元気を取り戻した彼は

自らをイケメンと名乗り私に求婚を迫ってきた


最初は断ろうと思ったのだが

あまりにも顔が好みすぎてついついOKしてしまった


私もただの女だったという事だ


そして私は彼に連れられ異国の別荘に移り住んだ


ただの小汚い兵士だと思っていたら

とんでもない、彼はすごくリッチだったのだ

怪我の功名とはまさにこのこと、そこはとても暮らしやすく


豪華な食事、きれいな景色、広いベッド

何不自由なく暮らせる環境に

私は大変満足した


しかし、やはり夜の営みがないことは

きっと彼も嫌な事だと思う、男は結局そこだけしか見ていないのだ


私は意を決して彼に現状を打ち明けた

捨てられるかも知れないという不安もあったが

このままでは精神が壊れてしまうので

なにもかもぶちまけて、スッキリしたかったのだ


すると彼は素敵な笑みを浮かべてこう答えた


「私は貴女自身を見ています

それ以外に代わるものはない」


私は確信した、こいつは他の男とは違う!

顔がいい、性格もいい、金もある

女にとってこの上ない完璧な異国紳士だったのだ!

私は彼と末長く幸せに暮らす事を胸に誓った


絶対に離さないわグッドバイ聖女

ハロー新しい私!


We got married



聖女なのにわがままな私は追放された事を機に自由に生きる事を決意した!!(完)

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