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第三十回
虜囚
俺は哀れな白ナマズ
孤独の檻の
囚われ人
薄汚れた沼が俺のすみか
この沼地には光が差さない
ここが俺にはお似合いだ
自分で自分を嘲れば
ヒキガエルどもが俺を嗤う
誰が知ろう
この薄汚れた沼の中
こぼす涙のほろ苦さ
即興詩 宇宙飛行
ガガガ
ガガーリン
アストロノート
明日も知れない
俺は玄人
プロはプロでもプロペラだ
カタカタカタと
空回り
カラカラカラと
孤独が笑う
ガガガ
ガガーリン
アストロノート
明日も知れない
俺は玄人
即興詩 ある発見
俺のいる次元に愛は存在しない
認識することも
触れることも
できない
本当にそうなのだろうか
そこで
ひとつ
俺は気づいた
愛は存在しないのではなくて
ただ
俺の手の
届かない場所にあるだけ
それは絶壁の上に咲く一輪の白い花
登ろうとすれば命を落とす
拒まれたのか
拒んだのか
あるいはその両方か
それは宇宙に輝く青白き天体
遠い 遠い 光の隔たり
ただ思いをはせる
心の速さと光の速さ
いずれにせよ
求め続けることは許されるのだろうか
求めれば求めるほど渇くとしても
これがほんとの
ドライアイ




