チラ裏詩集

第十二回

　　　ウンコの話

その時　ウンコは言った

「たとえ踏みつけにされても俺は這い上がる」

その時　ウンコは言った

「どんなに苦しい境遇に生まれても俺は俺を諦めない」

その時　ウンコは言った

「人から笑われてもいいさ　大切なのは　俺が俺らしくそこにあり続けることなのだから」

その時　ウンコは言った

「絶望に負けそうな時でも俺は俺でいる　きっと勝機はあるはずだ　最後まで希望を捨てない限りは」

人々はウンコを笑った　遠巻きに指を差して笑った

ウンコがたわけたことをぬかすな

そう言って人々はウンコを笑った

ウンコは

そんな

人々を

笑った

「クソみたいな人生でも　クソみたいに人生がつまらなく思えても　笑えるうちは　まだ大丈夫　この俺が保証する　俺みたいなやつが言うんだから　間違いないだろ？」

ウンコはそう言って笑ったんだ