表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
±0  作者: 日向陽夏
第1章 殺人カリキュラム【前】 処刑斬首編
83/391

第4話 Fランクの怪物⑯【百鬼結視点】

「……まだお前がいたわね、オメガ」

 忌々しげに、花子が私を見下ろす。

「お前が私に勝つことが出来る可能性はある。だがそれは、お前の”想い”が私の”想い”を打ち負かせた場合のみだが、な?」

 私はせせら笑う。

「突然のランクSへの豹変。お前、まだ力を隠していたのね」

「意図的にランクダウンし弱体化させることは、自己暗示によって私には可能だ。経験の浅いお前はまだその境地にいないだろうがな? 言っておくが、私は刹那的ではあるが、SSに至ったこともある。SSであれば、私は願いを叶えることすら造作も無い。だが、その時点で私は悟ってしまった。私はSSになってはいけない……と」

「は? SSに到達して、なんで《赤い羊》を辞めたの?」

「お前のようにはなりたくないと、思ってしまったから。だろうな?」

 私は花子を嘲笑する。力を手に入れ、調子に乗っているこいつを見ていると、昔の自分を思い出して腹が立つ。

「……セリカよりも、まずはアンタを叩き潰さないといけないみたいね」

 花子も私に並々ならぬ憎悪を感じたのか、血走った目で睨み付けてくる。

「カリキュラム当初、私はか弱い女の子を演じる為に、Eランクの灰色でジェネシスにも慣れていない風でいくつもりだったが、お前らは好き勝手やり過ぎだ。お陰で、こちらも出し惜しみ出来なくなってしまった」

「その男みたいな話し方、まるで二重人格ね、お前」

「はっ、お前だって透と出会う前はただのか弱い女の子だっただろう? 透と出会った後なら、まるで別の人間になる。お前達《赤い羊》ならこの感覚、程度の差はあれど理解できる筈だ。お前の今の話し方や人格形成も、過去とはほど遠いはず」

「……つくづく目障りだわ、お前。その偽善者セリカよりも、本気で殺したいわ、ね……っ」

 吐き捨てるように花子は言い、剣を私とセリカに向けて構える。

 私は翼にジェネシスを集中させつつ、セリカを背後から抱きしめ、移動準備する。

「ゆ、結?」

 セリカは純粋に私の態度が豹変したことに驚いている。正直、この子にこの顔は見せたくなかった。けど、そうも言ってられない。

「多少の痛みは、我慢してね。花子を、殺すんでしょう?」

「……うん」

 言いたいことは色々あるだろうに、セリカは深く頷いてくれた。

「死、ねええええええええええええええええええええええええええええッッッ!」

 花子は相当頭にキているのか、両手にジェネシスを全てかき集めフルスロットルで《鮮血時雨》を撃とうとしている。

「結、無理はするな! 俺も援護する!」

 遠くから響く、声。

 その声を聞いただけで、無限に力が溢れてくるのを感じる。

 花子を殺す。ここまで私達を追い詰めた罪、絶対に清算させてやる。生首をトマトみたいにぶっつぶしてやる。

「花子、少し頭を冷やせ。今君は冷静じゃ無い。オメガに殺されるぞ? Sランク状態のオメガは4つの異能を使いこなす。ランクが下でも、絶対に油断するな。万が一SSになれば、いばら姫でも勝てない確率が非常に高い」

「……ちっ」

 透の助言に、舌打ちする。

 今のキレてる花子なら、割と簡単に殺れそうだったのに。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ