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±0  作者: 日向陽夏
第1章 殺人カリキュラム【前】 処刑斬首編
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Prologue③

「…………」

 花子は僕の手を取ることはなかったが、忌々しげにため息を吐くと、小さく頷いた。

「透、私はひとまずアンタについていく。けど、アンタが道を違えたら、その時は分かってるわよね? 私は私の目的の為にしか行動しない。セリカを殺し、零を手に入れる。その為に私はジェノサイダーになったんだから……ね」

「ああ、もちろんだよ」

 素晴らしいな、と思う。圧倒的な力を前に支配されるしかない状態で、僕を牽制し、支配しようとしてくる花子は、やはり逸材だ。

「ああ、楽しみだな……」

 僕はうっとりと呟き、眼下の景色を見下ろす。

 ボゥと、僕の身体から漆黒のオーラ、ジェネシスがあふれ出していく。

 この高揚、胸の高鳴りは、抑え切れそうに無い……。

 ジェネシスにはそれぞれ色と、それに対応したランクがある。

精神状態、性格、意志、欲求、様々な要因が絡まり合い、その人間が持つジェネシスが決定される。

 快楽殺人鬼の領域は紫のSS、殺人鬼の領域は赤のS、囚人の領域は藍の特A、模範囚の領域は青のA、反逆者の領域は黄色のB、労働者の領域は水色のC、愚者の領域は緑色のD、善人の領域は灰色のE、聖人の領域は純白のF。

 今まで生きていて、僕は純白のFランクには会ったことが無い。きっとこの世には存在しない、幻の生き物なのだと、今ではそう思う。だが……。

 ヒコ助、リリー、骸骨、ヒキガエル、いばら姫、そして花子。

 もう、見つけてある。花子にはああ言ったが、実は力はもう"分けて"ある。

 6人の快楽殺人鬼がこの先、一体どんな破壊美を見せてくれるのか。

 ……そして、僕の最初で最後の失敗作。


 ――――オメガ。次に会うとき、君はどんな顔をするんだろう。


 ――――とても、楽しみだ。

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