第1話 始まり
俺は飛び起きた
最期の記憶がよみがえる
あの漆黒の槍に貫かれた記憶が
「ここは!今何時だ!」
俺は自分の家の自分の部屋で寝ていたようだ
ベッドに置いてある目覚まし時計を見た
「7時半…」
日付けは7月5火曜日になっている
昨日は4日だったのであれから10時間以上経過している
ふと貫かれたはずの胸をさわったが違和感がある
傷が全く見当たらない
「どうゆう事だ?あれは夢?」
混乱する
とりあえず考えても分からないことはいつも考えないようにしてるので取り敢えず夢だったことにしよう
うん、そうしよう
取り敢えず学園に向かう準備をして学園に向かう
教室に入りみんなに挨拶をする
「おはよーす」
それぞれが挨拶を返してくれる
やがて担任の先生が来てホームルームがはじまる
俺はそれを聞き流しらがらまた昨日のことについて考えていた
ふと佐倉さんと目があった…気がした
佐倉さんは俺の隣の席だ
良く見ると手には真っ白な指輪を一つ付けている
昨日までは付けていなかったはすだが?
校則ではアクセサリー類の着用は禁止されているはずだが佐倉さんがそれを破るとは考え付かない
俺が佐倉さんの白い指輪を見ているのに気付き佐倉さんが驚いた顔をしている
「葉山君、放課後に屋上に来て」
小さな声で俺に話しかけたあと話しは終わりとばかりに前を向いてしまった
「一体なんなんだ?」
ひとり呟いても答えはでない
放課後約束通りに屋上で待ってると佐倉さんがきた
「いきなり呼び出してしまってごめんなさい。すぐに確認したいことがあったの。」
「いやいいよ、それで確認したいことって?」
佐倉さんが右手の中指に嵌めてある指輪を指しながら聞いてきた
「葉山君、これが見えるかしら?」
「その白い指輪がどうかしたのか?」
佐倉さんはやっぱりみたいな顔をして続けた
「やっぱり見えるのね。葉山君は昨日の夜の記憶はあるかしら?」
「昨日の夜?」
そういってから言い淀んだ
あれは現実だったのか?それだと意味がわからない
なんでこんな日本で剣と槍で戦っているのかわからない
まだ夢だったほうが説明がつく
だが覚悟を決めて聞いてみる
「昨日は廃工場で佐倉さんと黒スーツの女の人が戦ってるのを見た」
「そう…覚えているのね…」
佐倉さんは申し訳なさそうにしながら謝ってきた
「葉山君!ごめんなさい!貴方を巻き込むつもりは無かったのよ」
「ちょっと待て!どういう事だ?説明してくれないか?」
俺が答えると神妙な顔をして佐倉さんは言った
「今此処で聞いてしまったらもう後戻りはできないわ、あなたには昨日のことは忘れて日常に戻るか話を聞いて私たちの仲間になるかのどちらかよ」
「私たちの仲間になれば命の危険すらあるのよ。それでも聞きたいかしら?」
「………」
それから沈黙は続いた
五分たった頃俺は覚悟を決めて言った
「聞かせてくれ!昨日何が起こったのか!なぜそうなったのか!」
俺の覚悟を見て佐倉さんは話をしてくれた