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見えざる敵の戦場(更新停止中。)  作者: 黒崎零士
二章-新たな出会い、そして新たなる敵。
6/11

三章-交戦-

エルネスト・アマンダ:ベネズエラ出身・17歳・女

父親は有名な実業家。あまり人と話したことがないせいかよく噛んでいる。

現在の戦場:イラン・ビールジャンド

 半ば強制的に俺はこの部隊espoir部隊を指揮することになった。本当に大丈夫か……そう思いながら俺は部隊を率いて戦線へと戻ってきた。

 ここはイラン・ビールジャンド。ヨーロッパ軍からしてみれば最前線の一つだ。10年前にイランの大半を占拠してからここまで進行してきた。ここを突破すればアジアへと攻めやすくなる。ここを突破し、アフガニスタンへの経路を確保するのがここの戦争の目的だ。最も、苦戦を強いられているのは確かだがな……


 「準備はいいな?アマンダ、郭、クレア、Reaper。」

 「……イエス。」

 「了解でしゅ!」

 「あんたねえ……了解です。」

 「了解!」

 「アマンダ・郭は後ろからカバー!クレアは右から回れ!Reaperは俺と同行!作戦開始だ!」


 こいつらの実力はいまいちわかってない。東尾真奈の言ってたことがそのままであればこういう役回りだと判断したためだ。なるべく、引き気味に戦いつつ行こう。下手に前に出て、撃たれてもどうしようもない。

 岩に隠れながら様子をうかがってみよう……


 「……敵を確認。リーダー、12時の方向。」

 「了解。任せろ。」


 おもむろに銃を取り出し、敵が確認された方向へ弾丸を放つ。


 「ぎゃあああああ!?」


 大きな悲鳴が聞こえてきた。命中だ。

 まだ近くにいるのかもしれん、気は引けんな……


 「リーダー!15時の方向!アサルトライフル!」


 クレアから今度は敵の場所の指示を受ける。よし……


 「そこか!」

 「ぐわ!?」

 「エネミーKIA(Killed in action)。」

 「グッキルです隊長。」

 「隊長!13時の方向でしゅ!」

 「なんで戦場に来てまで噛んでるのよ!」


 ……こいつら、ブレねえなあ…はあ、とまた溜息を付いた後に言われた方角に銃を構え引き金を引いてゆく。

 

 「うぎゃあ!?」

 「エネミーKIA。……?」


 何故か違和感を覚えた。なぜだ?


 

 「隊長、12時の方角に新たな敵確認、お願いします~」

 「了解、郭。狙い撃つ。」

 バババババ

 「うぐう!?」

 「エネミーKIA。」

 「……もう一人確認、リーダー。私がやります。」

 「頼んだ。俺はリロードに入る


 Reaperに後続を任せ、俺はリロードに入る。Reaperは的確に敵を撃ち抜いてるらしくその感覚が伝わってくる。

そして俺は違和感の正体に今気がついてしまった。


        「   お  前  ら  交  戦  し  や  が  れ  !  」


 「「「ギクウ!?」」」


 「……リーダー、私は……」

 「Reaper……お前は交戦してるよ。うん偉いと思うよ。問題はな…あいつらだから。」




 「アマンダ!クレア!郭!いいから引き金を引け!忘れたか?ここは戦場だぞ!」

 「しゅいません、ちょっと……」

 「ちょっともそっともへったくれもない!」

 「ごめんなしゃい……」

 「ったく……!」


 どうやら怖くてなかなか陰から出れないようだ。全く、最初の威勢の良さは何処へ行ったんだ…?

 半ば呆れながらも3人の行動を見ていると、ようやく引き金を引いてるのが確認できた。それでいいんだよ……!!


 「……た、隊長!」

 「郭、今度は一体なんだ!?」

 「前方に……”見えない敵が”!」

 「冗談いえ!そんなはずが……!?」


 その言葉を聞いた時は俺は信じられなかった。敵が見えないだって?冗談じゃない。そんなお伽話が……

 バンバンバンバン!

 

 「な……!?」

 「ぐあああ!?」


 味方兵士がやられた!?おかしい、敵の姿は確認でき…!?まさか…

 

 「光学迷彩か!くそっ!クレア、チャフを使え!」

 「了解です!でも、チャフって光学迷彩に効くんですか!?」

 「最新型のは光学迷彩にも効果はあるはずだ。投げろ!」

 「りょ、了解!」


 そういうとクレアはチャフを取り出し、敵陣へと投げ込んだ。これで敵の姿がはっきりと確認できるはずだ。そこに撃ちこむ!


 

 だが……


 「……リーダー、敵影は確認できず。効かないのならサーマルゴーグルでやった方がいいと思われます。」

 「た、隊長!効いてないじゃないですか!」

 「くそ!済まない。サーマルゴーグルを着ける。」


 チャフが効かない仕様なのか!?それならサーマルゴーグルで敵を視認する。

 しかし、映っていたのは……


 「何も見えないだって…?」


 ただの荒野だった。馬鹿な、そんなはずがない。だが、サーマルゴーグルも故障はしていないはずだ。まさか……これが見えない敵、真に見えない敵だとでも言うのか!?


ヒュンヒュンヒュン!


 確実に撃たれている…だが、それでも敵の位置がわからないなんてどうすりゃいいんだ…


 「隊長~撤退命令です。直ちに引きましょう!」

 「くっ!わかった!espoir部隊、退却する!俺がアシストする、お前らは俺より先に行け!」

 「「「「了解!」」」」


       



              見えざる敵…一体なんだって言うんだ…?

 

ようやくタイトル回収。

次回で二章が終了です。

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