プロローグ?
初めての作品です。よろしくお願いします。
いきなりだが小説などで人気の転生というものを俺はしたらしい。
らしいというのは、前世の記憶が中途半端に残っているからだ。
親や兄弟がいたという記憶がありニートのダメ人間だったのを覚えているが、
名前や顔どういう風に生きていたかを覚えていない。
どういう風に生きていたか覚えていないのにニートだったのを覚えているのは不思議だが、ニートだったのは世の中が悪いと逃げていた自分が嫌いなのが頭に強く残っているのが原因だろう・・・
まあ、もうそろそろ現実逃避はやめて現状把握に努めよう。
自分の体を見る・・・小さい、ナニがではないナニも含めて全体的に小さい。
5歳児くらいだろうか?そして全裸だ。
周りを見ても服はないそれどころか親らしき人もいない、というか森だ・・・
棄てられた?
ショックで前世の記憶がよみがえったのか?わからないがとりあえず着るものや靴、食べもの・水を周辺にないか探そう。
「なんじゃこりゃ!?」
後ろに振り返ると壁かと思うほどの幹、首が痛くなるほど見上げても見えない樹の先っぽこんなの見たことないぞ。絶対に屋久杉よりもデッカイ!しかもなんかほのかに光ってるし、というか屋久杉がこの樹の枝ぐらいしかない。
「え・・・もしかして、ファンタジーな世界に転生?」
元キモオタニートの厨二病心に火が入りそうなんですけど・・・とりあえず
「ステータス!!」
「・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・・・・」
心が痛いよ・・・ママン
でも、あきらめずもう一度だけ・・・
「メニュー!」
なんか出た!?
半透明状のタブレット携帯よりちょっと大きめの板が空中に浮いた状態で現れた。
ヤベェ、俺Teeeeが出来るゲーム的な世界か!?
いや、もしかしたら俺は事故か病気で脳死状態で病院で寝ているうちに時代が進みVR技術による先進的医療を受けているのかもしれない・・・と、荒唐無稽なことを考えながら興奮する自分を落ちつけながら画面に見入る。
「え~と、何々」
表示されているのは三つ。
1、ステータス
2、アイテムボックス
3、お知らせ
この三つだ。
「ここは定番のステータスからだな」
半透明の板のステータスの部分に触れる。
名前:
年齢:0歳(1時間)
種族:エルフ?
HP:10
MP:1000
称号:世界樹の愛し子・最初の人種・原初のエルフ
「ん?」
最初の人種?
え・・・もしかして人類いないの?
つーか人型生物って俺だけ?俺、本物のぼっち?
「・・・・・・マジ?」
少し頭が混乱したままだが状況が少しわかった。
服なんてあるわけがない、それどころか親なんていない。
というか世界樹の愛し子って俺、樹から生まれたの?しかも1時間って・・・
種族:エルフ?って何?原初のエルフって出てるならエルフでいいじゃん!
HPとMP表示されるのに力とかstrとかは表示されないのかよ。
まだまだわからないことだらけだが、次のアイテムボックスに何か入っていることを期待して触れる。
「何も入ってねぇ・・・」
軽い絶望感に襲われて膝から崩れ落ちる。
しばらく動くことができなかったが、まだお知らせがあったなと思いお知らせに触れる。
お知らせ NEW!
あなたはこの世界で初めてメニューを表示しました。
アイテムボックスを賦与します。
「それだけかよ!」
結局、何もわからないままこの世界を生きていくことになった。