再開前のひととき
カレンダーを久しぶりに見ると今日はあの
同窓会の日だった。
ここ数日間風邪で寝込んでいたせいで日にちの感覚がまるっきりずれていた。
件名:おーい
本文:
お前同窓会のこと覚えてるよな〜。
最近連絡なかったから大丈夫かな?と思った。
お前来るって言って来なかったら、
どーなるかわかってんのか?
とりあえず返信せいや。
携帯を開くと新着メールが一件あった。
ちょっとムカつくけどあいつの優しさは病人にとってはすごく嬉しい。
こうやってあいつとは仲良くなったんだな、と確信した。
件名:Re:おーい
本文:
覚えてるよー、
まー最近寝込んでたから忘れてはいたけどな笑笑
そんなに俺が心配か?
まさか、、、笑
昼飯の時間だった。
僕は迷った末にすぐ近くの蕎麦屋で飯を食うことにした。
ちゃんと髪もなおさないまま寝癖のついた髪は流石に人目を引いたようだ。
しかし、やはり高校の時のやつと会うのに今の自分は見せれない。少しはまともになってみようというところからだった。
件名:Re:Reおーい
本文:
なーに言ってんだ笑
お前風邪でたおれてたんかい、
まだ熱下がってないんじゃないの〜笑笑
ってかまた考えなしに雨の中傘もささずほっつき歩いてたんじゃないの?
体調大丈夫だったら、しっかりこいよ
あと、湘南のあの店な。
熱の原因を一発で当ててくるところは、やっぱり鋭いと思う。
なんて感心しているうちに蕎麦が運ばれてきた。僕は、早く食べてすぐ支度をした。
この時の僕はなにもわかっていなかった。
このあと何が起こるのか。自分の人生について、この時の僕は、何も、本当に何も知らなかった。