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『報告書』
魔法暦九四五年――春の月。
大陸南部にある小さな島、南星島にて某日――大きな災害事故が発生。
皇国軍第三旅団所属ブルー少尉の報告によると、島と大陸とを渡す海上橋の中心で魔術士同士による戦闘が勃発。衝突の末、辺り一帯を吹き飛ばすマナの爆発が起きた。特級魔術に相当する威力の爆発により、海上橋は全壊。南星島の地表の一部が破壊される被害を受けた。
爆発地点の海上には巨大な穴が形成され、強力な魔術干渉が発生。
現在では一帯の立ち入り及び、南星島への渡航を禁止としている。
島の住民たちはブルー少尉の避難指示により、奇跡的に死傷者はナシ。
尚、戦闘区域で任務中のヴェイン・アンブル少佐、アズール・リアトリス中佐、全二名が現在も行方不明である。
当事件に於ける主犯格として。
シリウス・ベルギアを国家反逆の罪で手配書を大陸全土へ通達。
現在もその行方を捜索中。
尚、シリウス・ベルギアの捜索に当たり、生死は問わないものとする。