第2話★オオカミさんと双子の赤ずきん
「邪魔」
・・・はい?
「・・・・・」
目の前には藍色の髪の毛の目つきの悪い男の子が立っていた。
なんかめっちゃ睨まれてるんですが;
「おい聞いてんのか?そこどけろ!」
私は今の自分の状態を見直してみた。
・・・狭い道に座り込んでいるようです。
これはもしかしなくても私に言ってるんだろうか?
「あ、ご、ごめんなさい!」
私は慌てて道の端っこによけた。
「ふん」
・・・なんだこいつ。
確かに私が悪かったけどさ、もうちょっとこう、
言い方ってもんがあるでしょうが!
「ちょっと何その言い方ーぁ」
・・・あれ?
「そうだよっもうちょっと言い方ってのがあるでしょっ」
・・・私が思ってることが言葉になってる。
でも喋ってるのは私じゃなくて・・・
「「おにいちゃんってば!」」
えーっと、誰でしょう。
「なっ・・・だってコイツがこんなとこに座り込んでるから・・・っ」
「もっと優しく言えないのかって言ってるのっ」
「ちゃんと謝ってあげてよねぇー」
「・・・チッ・・・悪ぃ・・・・・・」
今舌打ちしたよね!絶対謝る気ないよね!
それにしてもさっきからしゃべってる女の子は誰だろう?
「おねえちゃん、大丈夫っ?」
「そんなところで何してるのーぉ?」
男の子の後ろから赤ずきんちゃんの格好をした
女の子が2人出てきた。
なにこれめっちゃ似てるんですけど!
え、分身!?分身なの?!
・・・うん、双子だね。
2人は左右対称で赤と青のオッドアイだ。
右側にいる女の子はピンク色のずきん、
左側にいる女の子は水色のずきんを身につけている。
どちらも髪がハニーブラウンで綺麗・・・。
「おーい、おねえちゃんっ?」
「あ、うん、大丈夫!」
「何してたのーぉ?」
・・・何してたんだろう。
「えっと、信じてもらえるか分からないんだけど・・・」
私はどこに住んでるのか、
どうやってここに来たのか(というか私も良く分からないけど)を
話した。
「んーと、つまりそれは・・・どういうことーぉ?」
「異世界トリップとかいうやつじゃないのっ?絵本で読んだっ!」
絵本て・・・かわいいな。
ところで、
「ここはどこなの?」
「「“わんだーらんど”だよ」」
「ワンダーランド?」
「「ううん、“わんだーらんど”」」
・・・?いまいち違いが分からないんですが・・・
「えーっと、、、Wonder land?」
「“わんだーらんど”だっつってんだろ、バカかお前!」
だから何が違うんだよ・・・!
てゆーかこの人・・・
「まだいたんですか」
「だめなのかよ!」
その男の子は私にむかってなにやらガミガミ言い始めた。
っと・・・頭からなんか生えてる。
耳・・・?黒っぽい獣の耳だ。
「・・・コ ス プ レ?」
「は?」
「いや、頭に猫耳つけてるから・・・」
「猫みてーな軟弱なのじゃねーよ!
オオカミだオオカミ!」
ああオオカミか。
それにしても獣耳って萌 えるなあ・・・
「オオカミのコ ス プ レ?」
「コ ス プ レじゃねー!れっきとした耳だよ!」
その男の子は ずいっと自分の頭を差し出してきた。
「・・・・本当にに頭に生えてる」
そうだ、試しにひっぱってみよう。(待て
ぎゅむ────....
「痛ぇっ!何すんだテメー!」
「・・・・・」
なんでとれないの?
じゃあ本当に本物の耳ってこと?
人間じゃないの?
あれ、もしかして私が知らなかっただけで
みんな獣耳生えてるものなのか。
「無視かよ!」
「「おにいちゃん、口悪いってば!」」
2人の赤ずきんちゃんからハイパーキックが炸裂した。
【愛坂れみる】
主人公。高校1年生。
身長156cm、体重(^p^ピー)。
個性的、というか萌/え/要/素などに
変に反応するらしい。
綺麗な黒髪でなかなかの容姿。
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pixivにキャライラスト投稿していく予定です!
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