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『起きないあんたが悪い!』
仁王立ちしているアトが口を尖らせ床を軽くパンパンと左足で踏み鳴らして怒っているようだ。ふくれっ面の幼女、可愛いよね……
『もっと私を敬いなさい!』
さて、そんな怒れる女神がいるこの空間にまたやってまいりました、あの真っ白な神の謎空間!
ここにいるのはアトちゃんと私!
「ひっ!」
思わず悲鳴を上げながら後ろへ飛ぶ私。
「なんであんたがいるのよ!」
『大丈夫だから落ち着きなさい!それとあんたいつか不敬罪でしばくわよ?』
私は、かなり小さくなってはいるが、邪神のような見た目の男と、小さな黒髪の男の子がいるのを警戒しながら見ていた。あと不敬とか……ごめんなさい。
『こっちは邪神、ケーオスのバカの魂。こっちがこのバカがこっちに呼んじゃった赤城の魂。もう害はないわ。何かしようとしても私の身内に危害は加えられないように魂を書き換えてあるから』
「なるほど、ね……」
いまいちよく分からないけどアトちゃんの眷属のようなもの?ってか私を家族にカウントしないでほしい。
『あんたはもう私の家族よ!いずれここに呼ぶわ!』
なん、だって……
『それはいいとして、元々このバカは私の従者だったのよ。あまりに出来が悪いからお仕置きのつもりでちょっと強めにぶんなぐって下界へ落としたんだけど……』
いや情報過多過ぎない?私ついていけない!えっ?ん?ちょっと待って?じゃあやっぱり今回のことはそもそもアトちゃんが原因じゃ……
『まあそうと言えないこともないかもしれないかもね』
「ちょっと!そうとしか言えないじゃない!」
そしてそのタイミングでため息をついて……やれやれ。って言ってるような両手の平を上にあげるポーズがムカつくんですけど!
『怒んないでよ!私も今少しは反省したわ』
少しか。なるほど……私怒っていいとこだよね?
『まあまあ。それで、反省したらすぐに回収するはずだったんだけど、このバカが落ちてきたのを見たどっかのアホどもに崇められちゃって……こともあろうに神格を得ちゃったから呼び戻せなくなっちゃってさー』
『おい!さっきからバカバカと!あてててっ!』
バカと言われた邪神が怒るがアトちゃんが手をかざすと、その邪神は頭を抱えて転がりまわっている。どっかのお釈迦様かな?
『お経は取りにはいかないわよ?』
「良く知ってますね」
『あんたの魂で見た!』
「やめてエッチ!」
またも呆れた表情でため息をはくアトちゃん。心を、いや魂を覗くのは止めてほしい。
『前も言ったでしょ?私の前では誰もが駄々洩れ』
「そうでしたね」
『まあマリも頑張ってくれたし、ありがとうございます』
「ど、どういたしまして」
たまにこうして丁寧に御礼とかするから扱いに困る。そう思いながらそのアトちゃんの頭につい手を伸ばし、はたき落とされる。
『あんた頭の中もちゃんと制御しないとだめよ?不敬だと思わない?』
「覗く方が悪い」
何が不敬だ。私は膨れた頬で横を向き、痛めた手をさすっていた。
『とにかくね、このバカと……赤城も……そうね、赤城康弘……アキーロでいいかな?あんた今からアキーロね!』
『ちょっと待ってくれ。俺はまだこの状況が何がなんだかわからない!』
アポちゃんがやっとあの男と思われる少年に話しかけ……名を付けた。適当だな。何も分からぬ少年が混乱するのも無理はない。
『まずここは神界。私は神。あんたの魂は私の従者として、アキーロとして修行の日々を過ごす。OK?』
『何がOKだ!俺は……俺は沢山の人を殺したんだぞ!凶悪犯だ!神の従者とかもっと良い奴がなるんだろ?』
いや私もそう思う。
『このバカはもっと殺してるわよ?』
『そ、そうだけど……』
『俺は本能に従ったまでだあーーーーたたたたっ!』
横やりを入れるために起き上がったケーオスが再び頭を押さえ世紀末覇者のような悲鳴を上げて転がりまわる。コントかな?
『このバカはともかく、アキーロ、あんたはもう後悔してるよね?』
『ま、まあ……そこの女、マリから感じたあの光で、俺の心は満たされたからな……もう何があっても全て受け入れる覚悟で消滅した……はずだったのになんだこれ……』
ああ、この人はケーオスの魂を削り取る最中、私のオーラに触れたというのだろうか……
『これから二人で尽くしなさい。この世界のため……この私のためにね!』
この世界のためで終わっとけば良かったと思うよ?
『私は正直者なのよ!本音でしか話さないわ!じゃあそう言うことで!』
そう言うとアトちゃんは、女神アトロポスはそのまま二人を手招きして、何もなかったかのようにあっさりと後ろを向いて歩き出し……消えてしまった。真っ白な空間は静寂に包まれた。
「はあ。やっとすべてが終わったのかな?これ以上何もないよね?まあいいか……」
私はその真っ白な空間で深いため息をついた。思った以上に声が響く……
「いやちょっとまって!私置き去り?いやアトちゃん?私忘れてないかな?何時もみたいに『じゃあまたー』って戻してよ?」
思い出したように叫んでみるが反応はない?
「えっいや。うそでしょ?あのバカ女神!私って言っちゃなんだけど最大の功労者じゃない?そんな私を忘れるなんて信じられいたたたた!あ”----たっ!」
私は急に感じた頭が締め付けられる痛みにのたうち回る。ついつい世紀末覇者になってしまうのは仕方ないだろう。さっきのケーオス見てたから色々思い出しちゃってたんだもん。
『忘れてたわけじゃないのよ。色々あるのよ!今日はこの辺で勘弁してあげる!またね!』
「もう!またねじゃないから!もう来ないからね!あーーーーーー!」
文句を言い終わったと思ったら私はいつもの落下するような感覚で悲鳴を上げる。
そして目を開く……
お読みいただきありがとうございます。明日も17時更新となります。……が、明日は100話記念で『あの夜のこと』を書きます。お楽しみに!
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