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【完結】忌み子だった侯爵家の『捨てら令嬢』は謎スキル『もふり』で獣に『攫わ令嬢』に  作者: 安ころもっち
vs 邪神編

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ご覧いただきありがとうございます。

最後に評価など頂けれは嬉しいです。


私たち全員の一斉攻撃……これで倒せなければ打つ手がない……


そんな思いで今できる全力で攻撃を繰り出した。私も微力ながら一番威力の出せる雷撃を撃ちこんでいく。間違いなく今までで一番の高出力。その攻撃は油断しきった邪神に降り注ぎ黒い稲妻のようなものが周りに渦巻いていた。


そしてジジジと音がしたと思った時には、私たちは視えない衝撃により2~3メートル程後ろへ吹き飛ばされた。


『ちょっと……俺としても痛い攻撃では、あったな……』

右肩や左腕、足も左右に数か所、全身に少しだけ傷がつき黒い血がたれているようだ。だがとてもじゃないけど致命傷には見えない。あれでもだめなのか……

吹き飛ばされたのはおそらく跳ね返されたということではなく、あの全員魔法による爆発の衝撃であろう。


……とは言え、打つ手はない、魔法では……

このまま魔法を撃ち続けてもあの攻撃を耐えられるのであれば意味がない。


あれこれ考えている内に、邪神の傷は黒いオーラを自分で吸い取るようにゆらめきながら、その全身の傷は塞がっていく。回復もできるのか……すでに頭の中には敗北の二文字が重くのしかかってきている。


魔法では、埒が明かない……


私は白いオーラの糸を再度伸ばし再び全員と繋がるとその魔力を回復させる。万が一にも全員が万全の状態で戦ってほしい。

そして私のイメージの共有により動き出す。


魔法がだめなら物理だ。


全員で邪神に飛び掛かる。

全員といってもモモさんとダイとユズ、そしてユキは私を守るようにそばにいる。


人の姿に戻ったギンももちろん参戦している。全員でタコ殴り!イメージはそうであったがそこはもう共有していない。純粋に回復のみに力を注ぐ。全員を守ってと強く願いながら。


日頃の練習の甲斐もあって高密度で魔力を籠められた拳が邪神へ降り注ぐ。四方も取り囲むように入れ替わり立ち替わり、邪神もイラつきながら反撃をしているが、それらはみんな、綺麗に受け流せているようだ。


お互いの攻撃が早くてちょっと把握できていない私。中でもアッシュールさんはどうしてその体勢になれるの?って感じで邪神の頭上付近に瞬間移動のように飛ぶと、その頭への打撃を繰り返していた。

その攻撃が一番嫌そうにしている邪神。かなりイラついてそうだ。


そんな邪神にコガネさんが氷ではなく大量の水の塊を生成してぶつけた。それを合図に回りが一歩引く。そこに私は雷撃を全力で撃ちこむ。アッシュールさんたち三人もそれに続く。そしてもちろんユキも……

ユキの特大の雷撃で眩しいぐらいの光が邪神を貫いていく。


これはなかなか良い攻撃になっちゃったんじゃない?


『いい加減にしろー!』

私の願いむなしく邪神は大声で叫ぶ!雷撃の光の治まりと同時に追撃を入れようと飛び掛かって行った全員が軽く吹き飛ばされた?いや、どうやらみんなは吹き飛ばされたのではなく自主的に退避したようだ。


邪神の両手には黒く大きな青龍刀のような刀を持っていた。その刀身はバチバチと黒いオーラを纏っている。二刀流、ですか……


『何なんだお前たち!チクチクチクチクと鬱陶しい!』

そう言いながらも邪神の体にはそれなりに深い傷を作っているように見えた。かなり効いているのだろう。それに耐えかねての動きであろう。でもまだ余裕ありそうなんだよね。特に反撃らしいことしてこないし……


でも打撃は有効だと分かったからには繰り返すしかない。私はジロ、クロ、ギン、そしてエンにオーラの力を強く籠める。先ほどより強く両手両足に魔力を纏い飛び出す四人。もちろんこの四人が特に肉体強化の力が強いからだ。


邪神は武器を手にしている。ただこのレベルになると武器の力などそこまで恐怖ではないようで、邪神の斬撃はジロたちの纏った魔力を切り裂けないようだ。少しだけ頬が緩む。これならいけそうだ。


『なるほど、なっ!強い魔力を……よっ!纏えば、くっ……空間切断スキルでもっ、いたたた……切れないのか、よ!どりゃー!』

邪神はそうつぶやきならが、ジロたちの拳を両方の刀で繰り出した攻撃をぶつけ距離を取った。


それにしても『空間切断』とか……なんとも怖いことを言っていた。場合によってはそれによってジロたちは真っ二つになってもおかしくない。怖すぎる。いったいいくつのスキルを持っているのか……


私は左目に光を纏わせ覗き視る。


目がちかちかする……

能力的にはジロの倍程度、しかしそのスキルの量に目が痛くなる。ずらりと並んだスキル。その文字の羅列に頭痛すら感じる。


鑑定 アイテムボックス 強奪 飛行 暴食 癒し 岩使い 光の盾 火魔道 影魔法 神脚 居合 威圧 風魔法 岩砕き 雷神剣 土魔道 剛健 異臭 鉄壁 斬撃 双剣 樹魔法 剣聖 回復 空間切断 結界 戦闘の舞 二段攻撃 演説 賢者 腹話術 超回復 増毛 戦鬼 土壌改良 熟成 絶倫 流目 誘惑 ...


とてもじゃないけど全てを見てはいられない……

火魔道というのは火魔法を極めると進化するスキルだ。みんなすでにそれぞれの魔法が魔道へと進化している。私はスキルには載らない力だから分からないけど……

鉄壁あたりが魔法を耐えたスキルかな?


視界いっぱいにスキルが羅列されている。無数に続くスキルの数に『こんなのに勝てるわけがない』……そう思ってしまう。


いや違う!そうじゃない。使いこなせないスキルなんて意味がない。私は途切れかけた集中を切らさぬよう鑑定眼の発動をやめジロたちへと意識を集中した。絶対に負けないで!と強く願いながら……

お読みいただきありがとうございます。明日は12時、17時と2回更新となります。

期待してる! もっと読みたい! 読んでやってもいいよ!

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