表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結】忌み子だった侯爵家の『捨てら令嬢』は謎スキル『もふり』で獣に『攫わ令嬢』に  作者: 安ころもっち
神の子の力編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

77/108

77

ご覧いただきありがとうございます。本日から神の子の力編が始まります。

最後に評価など頂けれは嬉しいです。


女神の空間から戻ってきた私。


抱き着くジロをドキドキしながら引きはがし、落ち着いたところでモモさんに状況を確認する。


「マリネエが寝ていたのは数時間程度じゃ。そろそろお腹もすいてきたじゃろ?」

そう言うモモさんの言葉に、心なしかお腹が鳴りそうな感覚になっている私。そうか、今回は短かったな。というかトイレ行きたい……そのことからも本当に今回は少し眠ってた程度の状況だったようだ。


私は、トイレに行きたいのも我慢して取り急ぎ状況把握に努めようと頑張った。まあ邪神はいなくなっちゃったし、何もないだろうと思いながら……


「あの後、倒れたマリネエをクロが運んでの、布団に寝かせてみなで見守って居ったところじゃ。外はまあ、あのまま放置だから少し手入れは必要じゃがの……みなはこうして無事じゃ」

そう言ったモモさんは少し落ち込んだ顔をしていた。


「今回は……すまなかったのじゃ、ワラワたちの力不足であった……またマリネエを守れなかったの」

「モモさん……」

落ち込むモモさんをそっと抱きしめる。


「モモさんも……みんなもありがとう。私はもう大丈夫。そしてみんなには話さなきゃならないことがあるの……聞いてくれる?」

「もちろんじゃ!」

私を後ろに回り込みそのまま抱きしめるモモさんの返事を皮切りに、みんなが私の話に耳を傾ける。モモさんの頬ずりが心地よい。そして私は女神に聞いた話を少しずつ打ち明ける。


「私ね、さっき眠っていた間に女神様にあったの……名前、えーと……忘れちゃったけどアトちゃんって言ってた気がする。三姉妹の三女って言ってた」

「ほお。ならアトロポスという女神のことじゃの」

「そう!そうだよきっと。えっとアトロポス?そんな名前だった!」

「なるほどの。して神との謁見があったということは、先ほどの邪神がらみで何かしらの神託があったのじゃろ?」

モモさんの推測にうなずく私。モモさん過ごすぎない?


「それでね……」

私はなんとなく使い方が分かった鑑定眼を発動する。


「マリ姉!目が……」

ジロが慌てている。そのジロを見ると……『種族・フェンリル』……なるほどね。いや凄くない?伝説じゃない?あと『称号・真理の眷属』って……眷属はまあ分かる。だけど真理の眷属って……


こちらを見て戸惑っているモモさんは『種族・妖狐(7尾)』、なるほど……こう見えるのか。1本増えてるし……称号は変わらないんだね。じゃあコガネさんは……あっ!9尾!一本増えて9尾キター!


「マリ姉!大丈夫なの?その目、痛くない?」

「あわわわわ」

鑑定眼でついついみんなを確認してニヤニヤしていた私の肩を、ジロつかんで揺らすのでびっくりしてしまった私。


「ちょ、ちょっとまってジロ。私、なんか変になってる?」

「マリネエ……おぬし、その金の光はなんじゃ?」

「へ?」

「マリ姉の左目、金色に光ってるよ?」

なん、だと?


「そ、そう言えば邪神も一度、左目が黒く光ってたよね……私も今そうなってるの?」

「今はもう光ってはおらぬが、なにやら魔力とも違うような力の波動を感じたのじゃが……それはなんじゃ?」

そうか。鑑定眼を使うと左目が金に光ると……何それ怖い。


「その、女神様にね、邪神に対抗するために鑑定眼を貰ったの……今、それ使ってみんなを見てみたのね。種族とか能力とか……色々見れるみたい」

「な、なるほどの……」


それから私は、真理としてジロと死んだ前世があって、あの男はその際の強盗で、実はあの後死んだこと、私は本当は違う人生を歩む予定だったことなどから順に、事細かにに説明していった。

特に前世については、ジロはもちろん知っているが、モモさんに軽く話した程度だったのでこれを機会に、としっかりみんなに伝えておいた。


それから私がハイエルフであることなども話した。

邪神を倒さないと世界が終わってしまうので、私自身も強くならなくてはいけないということを説明したが、途中でモモさんが甘やかしてくれたので、思わず涙が出てしまい話が進まなかった。

モモさんに甘えていた私だが、お腹が「晩飯くれ」と激しく自己主張し、忘れてた尿意も復活したので一旦お開きにして晩御飯を食べることに。私は外のトイレまでダッシュした。


戻るとすでにジロが食事を並べてくれていたので、ゆっくりとそれを味わった。そして食事を終えると、今後の予定はまた話し出す。


「とりあえずね、北の山にいるっていうハイエルフさんに合わなきゃならないの。そして私の『もふり』の本当の力を発揮することと、その……あのね?みんなともっと仲良くならないとだめなんだって」

「北に行くのはいいのじゃが、ワラワたちともっと仲良く?というのはどういうことじゃ?」

私はその伝えにくいあのことを、躊躇しながら口にした。


「この力ってね、仲が良ければ眷属にする力なんだけど、その眷属の人数が増えたり眷属との親密度?強く結ばれるほど力が増すんだって……だから数を増やすよりも、もっとみんなと仲良くなったらそれだけで強くなれるって……」

言い終えた後、恥ずかしくて下げていた顔を上げみんなの表情を確認する私……みんなやさしい笑顔で見ていてくれたのでホッとする。


「うむ。じゃあもっと甘やかして良いということじゃな!今日は一緒に寝ることにしよう!」

「僕ももっとマリ姉を好きになればいいんだね!僕も一緒に寝る!」

「いやジロは一緒に寝るのはちょっと……」

抱き着くジロの顔を引きはがしながら、自分の顔が赤く染まるのが分かる私。

体から湯気が出そうなぐらい熱いのは「ボクも!」と横にくっついてきたレオと「キャッキャ」と言いながらそれに便乗するダイ、ユズ、ユキの三人の温かい体温にやられているからだと思う。


私は、それだけでなんだか今までの何倍も強くなった。そんな気がした。

お読みいただきありがとうございます。明日は12時、17時と2回更新となります。

期待してる! もっと読みたい! 読んでやってもいいよ!

そんな方は下の☆☆☆☆☆を押してい頂けると嬉しいです!

もちろんブクマやコメント、レビューなどもいただけると飛び上がって喜びます。

読者様のお力が必要なんです!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ